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ラグビー:U20日本代表対ニュージーランド学生代表の試合を勝手に数値化してレビューしてみた

みなさんこんにちは
未だ秩父宮の熱気が残ったまま家で作業中の今本です

今日は秩父宮にU20日本代表対NZUの試合を見に行ってきたので本日2個目の投稿をしようと思います!

まずはメンバー表
※NZUのメンバー交代は後日更新します

メンバー表見るだけでなんかワクワクしてきますね

次はスタッツです

それでは順番にレビューしていきましょう

U20日本代表のアタック

基本的にはシンプルな1−3−3−1なのかなぁ、と感じました
バックローをはじめとして全体的に体の強い選手が多く、ゲインラインこそ越える回数は(恐らく)そこまで多くはなかったような気がしますが、アイランダーも多いNZUにあたり負けないコンタクトをしていたように思います

キャリーとパスの数値を見ると、前後半で若干様相が異なっており、後半の方がパスの割合が多いように見えます(後述しますがNZUの回数との差が大きいので、あくまでも「日本の中で」の意味です)
ただ、意図としては表裏を使いながら好ランナーの武藤選手と御池選手にボールを持たせるような感触を得ました
また、できるだけ中央エリアの狭い幅でのコンタクトを避けているような印象も見受けられました

楢本選手の判断も良く、長さや角度の違うパスを複数使い分けていたのがとても印象に残っています
筑波大生ですしね

キック回数は平均的な回数に落ち着いたようなイメージです
そのいずれもが効果的な距離を保って飛んでいくコースのもので、回数こそNZUが少ないものの、アタックの面で見ても効果的だったと思います
楢本選手の好判断のキックも随所に見られました
筑波大生ですしね(2回目)

オフロードパスは少なからずありますが、大学生としては多く、海外のチームと比べると少ない、くらいの印象を受けます
キャリーした選手がそのまま前に出ることも多々あり、そこまでオフロードにこだわっていないのかもしれませんが、オフロードパスを狙えるボディコントロールができるようになるとより一層チャンスメイクをできるような気もしました
実際、もちろんNZUが圧倒的な数値を叩き出していることもありますが、欲を言うならLinebreakの数をもう少し増やせると良いかもしれませんね

ハンドリングエラーや被ターンオーバーはそこまで多くなかったので、ミスなくボールを運べればこのような試合展開に持ち込むことができる証明にもなった形だと思います

U20日本代表のディフェンス

前半後半通じて成功率は少し気になるところかなと思います
後述しますが、NZUが引き起こした30回以上のDefenders Beatenという数値は正直初めて見たような気がします(もちろん定義に応じて変化するとは思いますが)
特に自身のタックルレンジに入っているにもかかわらずスカされたり、いわゆるBump-Offと呼ばれるような弾き飛ばされたりするシチュエーションも多く見られ、今後世界と戦う上での伸び代になってくるのではないでしょうか
前半は相手のBK3の選手の距離感・レンジに翻弄され走りきられることも多く、世界とのギャップを感じました

ディフェンスで少し気になったのは11・14番の選手を中心としたBK3のいわゆる振り子運動で、少しWTBの位置にいる選手の上がりが遅く、その結果として外でのビッグゲインを許しているような印象を受けました
もちろん代表ではどのような反省点が上がっているかはわかりませんが、個人的には気になるワンポイントだったと思います

NZUのアタックとディフェンス

ここではアタックとディフェンスを一気に見ていこうと思います

NZUは主に1−4−2−1と1−3−3-1の間を行ったり来たりするようなシステムで、ぱっと見では9シェイプに4枚の選手を立たせ、(恐らく)SHやSOの選手の判断でパスをする相手を決めているような気もしました
若干の柔軟性を持たせて可変式にすることで、相手に的を絞らせず、BKの選手が長いパスを放ることができることから、壁のような役割も果たしつつアタックをしていたような印象です
何かのタイミングで中央エリアで7人のFWの選手が並んでるように見える瞬間があったのは正直笑いそうになりました
前半はエッジにBKの選手、後半の途中からバックローの選手が立つこともあり、戦術の柔軟性も見られたと思います

数値を見るだけでしんどくなるのですが、キャリーからDefenders BeatenまでU20日本代表を数値で圧倒していますね
特にパス回数とオフロード回数には目を見張るものがあると思います
後半こそ鳴りを潜めたものの、前半だけで16回のオフロードパスをしていたのは衝撃的でした(それでも8回は多い方だと思います)

後半の前半(40〜60分ごろ)まではNZUがほぼボールを支配しており、カウントしてて頭がおかしくなりそうになりました
ボール捌き、ボール運びも優れており、中でもBK3の出来は素晴らしいものがあったと思います
手足が長く、ストライドの長いランと広いレンジに日本の選手は苦しめられている印象でした

ただ、ディフェンスに関していうと、特段優れたものはそこまで感じなかったのが正直な感想です
日本の選手に抜かれたり弾かれたりすることもあり、その辺りはSuper Rugbyレベルの選手と比較するとやはり差が出るのかなと感じました

DFレンジは恐らくそこまで狭くはないのでしょうが、一人当たりの守るスペースが少し狭めだったのは印象的でした
特にラインアウトからのアタックなどではグラウンドの半分を4人で守っているようなシーンもあり、システムなのか偶然かはわかりませんでしたが、崩し方もいくつかありそうな気もします

両チームのセットピース

セットピースに関していうと、両チームともに完成度は高いということができるかと思います
ラインアウトでは特別なサインプレーはあまり見られませんでしたが、最高到達地点でボールを取ることができるようなシーンがいくつも見られ、質の高さを感じました

特にスクラムでの日本の強さは海外にとって脅威的に映ったのではないかと思います
NZUの3番が日本の1番サイドで相手の肩を上から押さえ込むことで組みにくくしたりなどのワザは見られましたが、総合的に見ると日本の方がよりよかったのではないでしょうか

まとめ

最終的には打ち合いになりましたが、ペナルティも少なめで良い試合展開だったのが印象的です
古瀬レフリーは英語も堪能でコミュニケーションを英語中心にとってくださることもあり、選手たちもやりやすく、またインターナショナルレベルを感じることができたのではないでしょうか

あとはもう単純に楽しかったですね
1ファンとして
それはもう大盛り上がりでした

今後の試合にも注目していきたいと思います!
それではまた!

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