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仕事で大事に思うことは人それぞれ

「最近、やる気が出ないなぁとおもっていたんですが」
1on1ミーティングの終わりがけ、いきなりメンバーが切り出してきた。

なになに?もしかして退職の希望?それともプロジェクト変わりたいとか?
頭は瞬時にメンバーの言葉の意図を妄想する。そんなものだ。

「わかったんですよね」

えー何がわかったの?この後に続く言葉は何?と頭は会話しっぱなしだけど、現実のわたしはそれまで黙ったまま、少し口角を上げて一言メンバーに言う。

「何かわかった?」とわたし。

「仕事進まなくてもやもやしていたと思ってたんですがね、気づいたんです。

 仕事は何をやるかより、誰とやるかが大事だなあって」

おー、
そうだったんだ。
よくぞ教えてくれた。

少し解説すると、ミーティングの前遡ること二週間ほど前、わたしが休暇を取るため、あるお客様との窓口をメンバーに引き継いでいた。
 お客様の窓口担当者はちょっと個性的というかクセのある人物だった。
二週間メンバーはドキュメントのレビューでこのお客様から二転三転する指摘を受けて、丁寧に対応していた。
協力会社にも無理を聞いてもらったり、メンタル的にも踏ん張って、目処がついたところだった。

やはり、この窓口担当とのやりとりは、メンバーにもかなり負荷があったようだ。
素晴らしいのはメンバーが、この負荷が高かった出来事から、自分なりの洞察考察を経て、価値観に気づいたプロセスがあった、ということだ。

仕事を構成する要素は目的・人・やること・環境(場所・時間)・感情(達成感や名誉感、貢献感)などあり、重要視することは人それぞれだ。
勿論これらのバランスも大事だ。
それ以上に、何を大切に考えて仕事をするか、ということを自分で知っていることの価値は、例えばストレス寡多でどうしていいかわからなくなる前に、自分の大事なこと・原点に戻って考えることができるということだ。

わたしが仕事で大事にしているもの、ことを、わたしは大切にしたい。
ひとが仕事で大事にしているもの、ことも、わたしのと同様に、大切にしたい。
価値観はひとそれぞれで、価値観はひとの原動力なのだ。


ミーティング終わりがけにメンバーはさらにひとこと言ってくれた。
「Kazumiさんがずっとやってたお客様の対応、よくやっていたんだな、すごいなと思いました。ハタから見ていたときはなんであんなに進まないんだろう、と思ってましたが、ようやくわかりました。」
ワークシェア・引き継ぎで他人の仕事にも理解が深まるという利点もあったのであった。


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