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おそらく世界でひとつ「和柄のランニングソックス」のこと

派手なカラーリングに加え、六角形を組み合わせた亀甲柄。ユニバルがつくっているランニングソックスはビジュアルがかなり個性的です。

和柄自体は「鬼滅の刃」のヒットを受けて昨年あたりから流行っているようで、いろいろなものに取り入れられていますよね。でもしかしです。でもしかし、ランニングソックスに和柄をあしらっているのは、世界広しと言えどユニバルだけではないでしょうか。

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どうしてまた、スポーツソックスに和柄が採用されたのか?

その理由は、2018年に立ち上げた自社ブランドのネーミングが「IDATEN」に決まったことにあります。IDATEN=韋駄天は仏教において脚が速いことで知られる神様。そのイメージをソックスで表現するのにユニバルが選んだのが、六角形が集合する「亀甲柄」でした。

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シンプルが主流のこの時代にかなり攻めた選択だったと思います。(個人的には海外のランニング愛好者の方にプレゼントすると喜んでいただけるのではないかと思っていますが)

この亀甲柄、一見すると糸の色を変えて模様を出しているだけに見えるかもしれません。でもそうではなく、よく見ると編地そのものが六角形になっているんです。

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実を言うと開発当初は本当に単なる亀甲柄模様に過ぎなかったのですが、編み図を設計する技術者の発案で、編み方そのものが六角形を形成する編み構造「ハニカム構造」になりました。

「亀甲柄って蜂の巣みたいだなと思ったことから発想しました。六角形が集合した蜂の巣はハニカム構造と言って六方向に力が分散するので衝撃に強いことで知られている…これを靴下に生かせないかなと」

こうして出来上がったのが亀甲柄に見える編み構造=ハニカム構造なのです。

「ひとつの六角形の編地は縦横ななめ6方向に伸縮します。これが集合して面となることで足の動きに合わせて立体的にフィットするようになりました」
IDATENテーピングソックスの特長である、何も履いていないような軽やかさとしっかり包まれている安心感「裸足のようなホールド感」が誕生した瞬間です。

そして今、このハニカム編み構造は株式会社ユニバルを代表する特許製法※になっています。
走りの神様のイメージから和柄を選んだことで、独自の特許製法が生まれたという、偶然が必然に転嫁したエピソード。

選んだ柄が亀甲柄以外の和柄だったらIDATENソックスのあの裸足のようなフィット感は生まれていなかったかもしれないのです。

こういう「瓢箪から駒」的なエピソードは、今後IDATENが大きなブランドとなったときに「ブランドの奇跡」として取り上げられるのかもしれません。(そうなればめちゃくちゃうれしいです!)

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株式会社ユニバルは加古川市の志方町という小さな町で、60年にわたり機能性にこだわった靴下やサポーターをつくり続けています。「日本の伝統である和柄と、日本のものづくりの技術を未来へ残す為に」という気合を込めて日々靴下編み機を回しています。

「奇跡の和柄ソックス」このnoteをきっかけに、少しでも多くの方に手に取っていただけたらうれしいです。

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※ハニカム構造:特許番号 特許第6268238号
伸縮性のある糸を使用した六角形の編み構造により テーピングのようなフィット感を実現。


神野大地選手とのコラボ RETOモデル

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