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「みんなゲームが大好きだからこそ、意見をぶつけ、面白い作品ができる」玉川ゲームクリエイターズ@東京【メンバー募集!全国Unityコミュニティ名鑑】

こんにちは、Unity Japanのコミュニティ・アドボケイトの田村幸一です。私は普段、Unityを広く世の中に伝える、広報的な役回りをしています。

2月からスタートした連載『メンバー募集!全国Unityコミュニティ名鑑』では、全国各地で活動する有志によるUnityユーザーのコミュニティを紹介しています。

ここ数年の新型コロナウイルス感染症の影響で、ユーザーが集まるオフラインイベントやコミュニティ間の交流が減ってしまいました。そんな中でも、新しくUnityを始める人にとって、学びを後押しするようなコミュニティと出会えるようにしたい、というのが連載の目的です。

今回は、東京都町田市にある玉川大学で活動する「玉川ゲームクリエイターズ(通称:TGC)」を紹介します。玉川大学工学部ソフトウェアサイエンス学科4年生で、TGCでは広報を担当する山道悠稀さんにお話を伺いました!

山道悠稀さん
玉川大学工学部ソフトウェアサイエンス学科4年生。大学入学時にTGCの存在を知り、Unityでのゲーム制作を始めた。現在、TGCの広報を担当し、活動内容やTGCで制作したゲーム作品をTwitterで発信している。

「もっとゲーム制作を学びたい」から生まれた玉川ゲームクリエイターズ

──はじめに、TGCは、玉川大学のサークルなのでしょうか?

いえ、玉川ゲームクリエイターズは一般的な大学サークルではなく、玉川大学工学部ソフトウェアサイエンス学科公認の学生有志団体です。

ソフトウェアサイエンス学科では、1・2年次でソフトウェアを学ぶ上で不可欠な基幹科目を学び、3年次でアプリケーション開発、モバイルシステム・ネットワーク、ゲーム・コンテンツからなる3つの専門分野に分かれて学びます。4年次では、4年間の学びを踏まえて卒業論文に取り組みます。

──ゲームを学ぶ分野もあるんですね。その中で、どのような経緯でTGCは設立されたのでしょうか。

TGCは、ゲーム企業へ就職を希望していた学生が立ち上げたと聞いています。ゲーム制作についても3年次から講義で学べるのですが、より就職につながるような経験を積める場を、発起人の学生はさらに求めていたといいます。そこで、講義外でもゲーム制作やプログラミングスキルの向上を目的とした場を作るため、学科と協力して設立したそうです。

TGC設立当初は、目的を果たすための「勉強会」が中心で、雰囲気も堅かったみたいです。そこから「もっと多くの学生にゲーム制作を楽しんでほしい」という先代部長の想いがあり、ゲーム制作の意見を交換したり、メンバー間の交流を促進させたりするような現在の形になっていきました。

──何人が所属し、どういった活動をしていますか?

約20名です。毎年、4〜7名くらいの新入生が参加してくれています。

TGCの活動としては、1年間で2作品ほどのゲームを制作しています。4月から11月までは文化祭に出展するために、11月から3月までは新入生歓迎会で体験してもらうために作っていますね。

日々の活動では、制作で苦戦している部分の相談や、よりよいゲームにするための意見交換をしています。

上級生が1年生にUnityを教える様子

ゲームを完成させるための活動だけだと煮詰まってしまうので、月1回の課外活動もあります。何をするのかは都度企画をしていて、複数人で一つの成果物を作る「モブプログラミング」や、与えられたテーマに即興で企画を立てる「ラピッドプランニング」を実施しました。気楽に参加できる企画で、チームワークやプランニング力を鍛えられたと思います。

さらにTGCでは、ソフトウェアサイエンス学科の1年次で必修科目になっているプログラミングのサポートも実施しています。上級生がプログラミングの問題を作ったり、苦手を克服するための手助けをしているので、未経験者でも安心して活動できるはずです。

──新型コロナウイルス感染症の影響で交流が難しいなか、コミュニティを活性化のために工夫していることはありますか?

新型コロナウイルスの影響でキャンパスに通えなくなってからは、講義と同様にZoomを活用しています。また、新入生勧誘やTGCの活動を多くの人に知ってもらうために、Twitterを始めました。新入生勧誘もTwitterのDMで連絡できるようになりました。時間と場所の制約がない分、以前よりもコミュニケーションが取りやすいと感じています。

一方で、日々の活動はオフライン時と比べて、一度に話せる人が限られ、TGCに入って日が浅い1年生が話しにくくなってしまうことが多かったです。そこで、Zoomの「ブレイクアウトセッション」を活用し、まずは少人数のグループで話して、緊張をほぐすよう工夫しました。大人数の前では話しにくい人でも、コミュニケーションしやすい場を作るために試行錯誤してきましたね。

全員がゲームクリエイターだからこそ、刺激しあえる

──TGCの「特徴」といえば何だと思いますか?

メンバーはみんなゲームが大好きです。一人ひとり、好きなゲームや作りたいゲームがあるので、完成した作品にもその人の個性が反映されています。

TGCの特徴を一言で表すなら、「個性のぶつかり合い」だと思っています。「ぶつかり合い」という言葉は聞こえが悪いかもしれませんが、全員がしっかりと考えをもっていて、それを軸に日々制作に取り組んでいます。

ときには意見の食い違いで衝突することもあります。でも、みんながいるからこそ一人では思いつかなかったアイデアに気づけたり、おもしろいゲームを制作するための刺激を与え合ったりすることができています。

──TGCに所属していて、「よかったな」と思う出来事を教えてください。

文化祭にゲームを出展し、目の前でお客さんが楽しんでいるときです。

TGCに所属する1年生のほとんどがゲーム制作は未経験です。なので、1年生にとって文化祭は、作ったゲームを体験してもらう初めての場であり、不安も大きいのです。でも、目の前でゲームを楽しんでもらえると、次の作品に向けて気合いが入ることが多いようです。

上級生は前作よりも高いクオリティを目指して、スキルを磨いています。それまで扱えていなかった技術も用いて、完成度を上げているのでお客さんからの評価も高くなっています。

これまで制作したゲーム作品

ゲームは体験してもらってこそ価値があるもの。いろんな人が体験している瞬間が「頑張ってよかった」と思えますね。

──山道さんにとって、TGCはどんな存在でしょうか。

「ゲーム屋」であり「学び舎」だと思っています。メンバー全員が「ゲームクリエイター」なので、ゲームがどういう過程で制作されているかをリアルタイムで見られますし、完成したものをいち早く遊ぶこともできます。

また、良いゲームを制作するために、互いに学び合っているのも特徴です。メンバー全員が技術やアイデアをもっているので、わからない部分は聞いて、スキルアップに繋げることができます。

他学部・他学科でも大歓迎!プログラミングを学びたい人集まれ!

──活発なコミュニティを育むために、大切にしていることを教えてください。

コミュニティに興味を持ってくれている人を、どんどん巻き込んでいくことを大切にしています。TGCでは新入生勧誘はもちろん、2年次からの参加や他学部・他学科の参加も歓迎しています。

新しいメンバーが参加することで、ゲーム制作のアイデアも増えていきます。全員が同じような考え方では、活動の幅が狭くなってしまったり、大きな困難にぶつかった時に乗り越えるためのアイデアがなかなか出なかったりするな、と感じています。

──今後、どのような人たちに参加してもらいたいですか?

TGC設立当初からプログラミングスキルの向上を目指しているので、「プログラミングできるようになりたい!」と思っている方は、ぜひ参加してもらいたいです。

「プログラミングができる/できない」の線引きは難しいですが、たとえ苦手でも、嫌いでなければサポートしていきます。また、プログラミングがリアルタイムで反映されるUnityも、技能向上の手助けになると思っています。

──今後の活動予定やイベント情報などを教えてください。

TGC公式Twitterで、質問箱を設置しましたので、TGCの活動について質問がある方は活用してください。また、過去のツイートでTGCがどのような活動をしているかも見ることができます。

これまでの作品は「unityroom」に投稿しておりますので、ぜひ遊んでいただけると嬉しいです。

<玉川ゲームクリエイターズ>
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