「製品・サービスのカーボンフットプリントに係るモデル事業」による製品のCO2排出量算定について
昨年発表したユナイテッドアローズのサステナビリティ活動「SARROWS」の取組として、2022年に環境省が実施した「製品・サービスのカーボンフットプリントに係るモデル事業」に参加しました。今回はそこで算定された結果と、今後の削減施策についてご報告します。
カーボンフットプリントとは?
カーボンフットプリントとは「Carbon Footprint of Products」の略称です。あらゆる商品やサービスは作られてから捨てられるまでの間で多くの温室効果ガスを排出しています。ライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2 に換算して、商品やサービスに分かりやすく表示する仕組みです。
日本は2050年にカーボンニュートラルを宣言していますが、その実現のためには政府だけでなく企業も同じ責務があります。
CO2排出量を見える化することで、企業側は排出量削減の推進、消費者側はより低炭素な消費生活への移行が期待されます。
算定対象の商品について
今回の算定では、GLRのオリジナル企画商品であるメンズの半袖カットソー1品番を対象としました。本体の素材はコットン100%、販売価格は5,500円(税込)、原産国は中国です。
算定の結果について
対象商品の一連のプロセスにおける全体のCO2排出量は10.6kg CO2-eq*1でした。中でも「原材料調達」と「生産」の過程での排出量が特に多いということがわかりました。
10.6kgCO2-eqというと杉の木約1本が1年で吸収するCO2量とほぼ同じ*2です。
削減施策について
算定結果を踏まえ、どのような施策を実施すればCO2排出量を削減できるかを検討しました。
それぞれのプロセスにおける削減施策の候補は以下の通りです。
これらの削減施策を実施することで、CO2排出量を約27%削減できるという試算結果がでました。
今後は「製品・サービスのカーボンフットプリントに係るモデル事業」によって得た知識やノウハウを活かし、削減施策の実施の検討を進めていきます。
*1 参考: CFP算定報告書
*2 参考: 林野庁「森林はどのくらいの量の二酸化炭素を吸収しているの?」