環境は性格に影響を及ぼす
人が最初に影響を受ける場所は、家庭です。考え方や人との関わり方を一番最初に経験する環境と言えるでしょう。でも、大人になってからも影響を受ける場所があります。それは「職場」です。その組織の価値観や人間関係は就職しないとわからないため、働き始めてから面食らったり、我慢が続いたりする場合もあります。
関わり続けると蝕まれる
人によって、その環境や人間関係などの雰囲気に、合う合わないはあります。組織の中で働くということは、1日の大半を過ごす場所であるため、合わないと気付いた場合は我慢が増えるでしょう。特に、常識的に納得しづらいルールや、当たり前の感覚が伝わらない人と関わる必要がある場合は、「合わせる努力」に苦痛を伴います。特に、業界によっては、能力の差にばらつきがある職員が同じ環境で働くため(私の経験上、医療業界はそこに該当)、通じ合うことが難しい場面も出てきます。
では、人はどんな状況が長く続くと蝕まれるのか、例を挙げてみます。
1 モラルや常識に欠けた感覚の職場で、改善する意 識がなかったり、パワハラ気質の職場
2 能力の差が大きかったり、次元が違うために、コミュニケーションがとりづらい
3 2に該当する同僚が多いと、自分が常に合わせる側やサポートする側になる
大きく分けて3つですが、これらが揃った環境で働き続けると、自分を守るために少しずつ性格や人間性に影響を受けていきます。
影響を及ぼされた結果
少しずつ蝕まれていき、本来の性格がどんどん消えていき、意に反して、考え方や性格に歪みが生じます。例えば、
1 サポートに疲弊した結果、自分の目の前に集中するようになり、周りの人達に目を向けなくなる(巻き込まれないため)
2 気を利かさなくなり、手助けを求められるまで手伝わなくなる
3 高め合えるような会話ができなくなり、(高め合える人もいない)愚痴が増える
これらは、いわゆるブラックで閉鎖的な職場環境で働いた場合の例ですが、全部該当するなら、その職場では、退職者・転職していく者や休職者が増えます。
職場での振る舞い方は癖となり、日常生活でも出てしまいます。例えば、人に親切にできなくなったり、「どうせ無理」と行動する前から諦めたり。
例に挙げた状況は、機能不全家族とも似ているのではないでしょうか。
常に親や家族をサポートすることが当たり前になって、逃げられない。巻き込まれないように、自分の領域を必死で守るような生き方になっていく。増えるのは終わりのない我慢と努力で、場合によっては自分を否定される場面もあり、自己肯定感は下がっていく。そんな環境で、前向きになるのは相当難しいでしょう。
限界を迎えるまでに離れる
自分の中で違和感がある時点で、合わないことに薄々気付いています。我慢は、終わりがありません。環境を改善するのは至難の技です。腐った環境は、改善しても次から次へと問題が出てくるので、真面目に取り組むほど損な役回りが増えて疲弊していき、報われない努力に怒りが増幅していきます。こうやって、どんどん性格がキツくなっていき、ストレスも溜まり続けていきます。
自分を歪ませず、幸せな気持ちで過ごすためには、自分が潰れる前に毒になる環境から離れることが重要です。自分の機嫌を良くするには、まず環境。考え方を変える努力をしても限界があります。しかも、一度歪んで習慣づいた性格や考え方は、そう簡単には修正できません。居心地良く過ごせる環境に身を置くことが、自分らしさを維持できるシンプルな方法だと、経験を通してお伝えしたいです。
機能不全家族も職場も、頑張っても変えることはできませんが、離れることで自分を守れる、そう思うんです。転職も簡単ではありませんが、体調を崩してまで我慢しても失うことが増えてしまいます…
環境と性格について、私なりに思うことを綴りました。賛否両論あるかもしれない内容ですが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。