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種から育てる家庭菜園 - そもそも始めたきっかけ

3年前まで私は、農業にも畑にも、そもそも植物を育てるということ自体に1ミリも関心がなかったのですが、今では本業そっちのけで自給自足に没入しています。一体なんでこうなってしまったのか、そもそも何がそんなに面白いのか。ちょっとずつここまでの軌跡について書いておこうと思います。

草ボーボーの空き地からスタート

相方の農地が自宅近くにあり、かなり広いのですが、長年使われていない場所だったので、草ボーボーでした。下の写真は2018年の春の様子です。それほど草ボーボーに見えないかもしれませんが、これが夏になると茅萱が鬱蒼と茂り、えらいことになっていました。

草にもいろいろありますが、茅萱(チガヤ)はめっぽうタチの悪いイネ科の植物。地下茎で増えまくり、引っこ抜こうとしてもプツッと切れてしまい、切れた根っこはクローンの如く倍々に増え、地上に別の草を生やしても地下でしぶとく生き残るという、これ以上根性の悪い草はないやろと言わんばかりの雑草です。

それ以外には、これまた悪名高いセイタカアワダチソウの大群が生えていました。セイタカアワダチソウもかなりタチが悪いですが、茅萱よりはマシです。

いずれにせよ、梅雨ごろから秋にかけて、茅萱とセイタカアワダチソウがこの場所を独占し、隣接する畑の人らに申し訳ないので草刈りをする訳ですが、それがたまらなく苦痛でした。草刈りは体力も時間も奪われますが、何も得るものがないんですよね。

そこで、「人に貸そう!」となった訳です。この時点ではあくまで人任せ。自分が畑をやる気はさらさらありませんでした。

友人に貸してみた

という訳で、2018年に、畑やりたいと言う友人に、試しに無償で貸してみることにしました。

当時、畑についても雑草についても何の知識もなかった私は、まず草を刈り、その後、中古の耕耘機を購入して耕しました。

すると、茅萱の根が見事にブチブチにカットされ、まさかそこから再生するとは思わず放置していると、秋には元通り、いや以前以上の草ボーボーになりました。つまり、下の写真の数ヶ月後は大惨事になりました。

畑を借りてくれていた友人も、週一で来れないと、もはや雑草のパワーに完全に負け… 植えていた枝豆も落花生も放棄された状態で、とうとう秋に。そして季節は巡り、もはや、その場所が一瞬でも畑だったことなど忘れ去られるレベルで元通りの荒地となりました。

きっかけは落花生

それが、翌春になったある日、冬の間に多少雑草の勢力の弱まった「元畑」に来てみると、見慣れない植物が一斉に、それもド迫力で土から発芽しています。

何これ?

よく見ると、昨年春に友人が植えて放棄した落花生たちが、茅萱の中で生き延び、春に次世代が発芽していたのです。

それを見ると、なんだか救ってやらないと可哀想に思えてきて、2019年のゴールデンウィーク、ついに私自身が本気で開墾をスタートさせたという訳です。

上の写真は畑で発芽しまくっていた落花生を、開墾する間に鳥に喰われないよう、一旦自宅へ連れ帰ったところです。

自宅で落花生を育苗する間、畑では、シャベルで土を掘り、その中に含まれる茅萱の根をひとつひとつ手で取り除く作業を黙々と進めました。地道というか、地味というか。なんせ物凄い量の根が土の中を縦横無尽に走っているので、恐ろしいほどの手間がかかります。

が、ある程度の面積の根っこをようやく取り除き、ついに人生初の畝立て!茅萱の根っこを取り除いてから堆肥を漉き込んで畝を立てるのですが、それなりの重労働なので、ゴールデンウィークの短期間にどうやって一人でその作業を終えられたのか、未だに実は謎です(その後も畑を開墾し続けていますが、もっと時間がかかるので)。

ここまで書いて、あらためて長い道のりだったなと。しかも、「種から育てる家庭菜園」と題しておきながら、種蒔きまでまったく到達しませんでしたね…。

今日はここらで終了しますが、続きはまた今度書きます。良かったら次も読んでください。

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