子ども達、見てないようで見ています。
子どもの反抗の裏側には、理由が隠されている可能性がある。
反抗の理由を考慮せずに押さえつけることはしまい。子ども時代に自分が感じた理不尽さを忘れないようにしようと、言いきかせています。
子ども達は見ていないようで、しっかりと見ています。
背筋がのびる瞬間です。
ある日、ある学校でのことです。
お昼休み後。
チャイムが鳴ると生徒達はクラスごとに列をつくり、担任がクラスを迎えに来るのを待ちます。午後の授業への移動です。
きっちりと並んでいるクラスもあれば、クラスメンバーがパラパラと散らばっているクラスも。
意識して数回目を向けていると、並んでいないクラスは、いつも同じクラスだと分かりました。
「並ばないの?」
パラパラ散らばっているグループに声をかけてみると、
「だってうちのクラスの先生、時間通りに来ないから」
ありゃりゃ~。
子どもたち、しっかりと見てる。
この時間に「並ぶ」というルールの本髄は、以下2点。
(1)昼休み後、生徒人数の確認
生徒の人数再確認、大切です!
いるはずの生徒がいなかったら、生徒の居場所確認が必要です。学校内にいるはずの生徒が突然いなくなり、学校全体が大騒ぎ!なんて事件も、教師人生で数回目撃しました。
(2)午後の授業へのスムーズな移動準備
このクラスは、担任が来てから並び始め、並び終わるのを暫く待って人数確認スタート。この担任がクラスを迎えに来た時点で、他のクラスはもう移動済。
ああ、このクラスは、いつも次のクラスに遅れていくことになる。いつも最後まで待っているのね。
軍隊の様に、時間通りにキチキチと動こうよというのではなく、私が気になるのは、教師と生徒との信頼関係。
「他の先生はくるけれど、私達の担任は時間通りに来ない」
子どもが大人を諦めている。
そんな諦めている相手から指導されたとき、その相手の言葉は響くのか。
勿論個人によるけれど、プレティーンからYear 9頃まで、信頼を得ていない先生は、生徒達にとっては敵。正義感が強かった私は、大人の矛盾が許せなかった。
そんな自分の気持ちを覚えているので、このクラスのダイナミックスが気になりました。
仕方がない理由があって遅れてしまった…
こういう状況ならば、話は別。
正直に理由を説明して謝れば、生徒もわかってくれます。
ただ、スターバックスのカップを片手に、常にのんびりと一番最後に迎えにきたら、ね。私はあなた達が並ばなくなる気持ち、分かる。
便利な世の中。学校スタッフや教師がデリバリーを注文するのは日常シーン。
バブルティーやスターバックスからの飲み物、ランチ等が学校のゲートに運ばれてきます。忙しくてランチの準備ができない時ある。気分転換も大切。忙しくてやっと座れる自分の時間が欲しい時があるのも、分かるよ。うんうん。
生徒との信頼関係に支障がなければね、何も問題なし。
「世代の違いかな」
考えたけれども、ジェネレーションギャップでは決してない。私よりも若い先生皆に共通の行動ではないから。
「文化の違いかな」
これも違う。
Priority/何を優先にするかの価値観の違い。
色々な人がいます。
価値観の違いの表れ。
そのサインだったかのように、暫くすると、この担任について懸念事項を保護者や生徒から耳にすることになりました。
子どもたち、しっかり見てますからね。
(つぶやき)
ある時、何がきっかけだったか「お母さんのマネ」を息子がすることがありまして。その時の私のマネが、小言を言う姿!
「え~!」
その姿が1番に浮かぶの!
ショックよ…
子どもはよく見ています…ですよね。
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