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タオとユングとフォークシンガーと

 フリッチョフ・カプラの「タオ自然学」という書籍があり。

 タオイズムの陰と陽に、粒子と波動性の相補性を重ね合せ、踊るシヴァ神の姿に素粒子のコズミックダンスを見る。気鋭の理論物理学者による、 東洋と西洋の自然観を結ぶ壮大かつ魅力的な試み。 ニューサイエンスの原点。ということでAmazonから。

 今は部屋の書籍が散乱していてちょっと発掘困難であったので、記憶を頼りにということになるけど、冒頭近い場所にこのようなシンクロニシティについての記述がある。

一組の男女が海岸を散歩している。
ふたりは紛れもなく恋の状態にあり、二人と世界は調和している。
小型飛行機が飛来し、ふたりから近い空へと向かう。
見ていた男は「左旋回する」とつぶやく。飛行機はその言葉を辿る。
「今度は高度を変えながら右旋回(宙返りかも?)だ」調和が破られぬよう弧が描かれる。

 おおよそだが、とりまく世界とのシンクロニシティに纏わる論展開の途で、カプラはだいたいこのような聞き覚えがあったのだろう出来事の例を書いていたはずだ。
 当時わたしは、それがとても美しいことだと思った。
 愛と世界の調和の秘密に触れている寓話、と感じていたかもしれない。

 このような情景を切り取っていると感じる、日本語の曲なのだが、とても内的な静謐と他者との非言語コミュニケーション、万物との交感の感覚とその響きをうたった美しい曲がある。

よい曲っ。

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