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日本からやってきた連れ



今年のカオサン

約1ヶ月ぶりに連れと合流した。
ここからは書くことがガクンと減るだろう。書く時間がなくなるというわけではなく、行動が単調になり書くことがなくなるからだ。
それはよく言えば平和になるということで、悪く言えば退屈になるということなのだが、例えるならひとりで歩いているなら覚えられる道が、ふたり以上で歩くとなぜか覚えられないのと似ている。

4年前に来たときのバンコクのカオサン通りの夜は屋外クラブと化していて、これはいったいどこまでいってしまうのだろうなどと思っていたが、今年はどうしたことか、そんな狂った様子はない。むしろ静かだった。
4年前と違うのは、そこら中で大麻が売られていることと、その匂いが時々鼻孔をくすぐること。
大麻合法化したタイはどんな様子なのだろう、そこら中でみんなブリブリになっているのだろうかと少しは考えたが、もちろんそんなことはなかった。吸っている人は吸っているし、堂々とそれが買えるというだけのこと。

カオサンまでは新市街からバスで一本で行けた。バンコクに来たらほとんどカオサンにしか泊ったことがなかったから、乗りものに乗ってカオサンに行くということは初めてだった。
「Google Maps」で検索すればどのバスに乗ればいいのか示してくれる。本当に便利になった。以前は旅先でSIMを入れることはなかったが、これがあると当たり前だがオンラインで検索でき、宿の外にいてもインターネットが使える。
SIMがなかった……と言うか買わなかったころは、バスに乗るのも一苦労で、よく間違ったバスに乗り全然違うところで降りるなんてこともあったバンコクだが、今では簡単楽々に目的地まで……それでも方向音痴は治らないので正確には、「目的地付近まで行くことができる」だ。カオサン通りの変化よりも、大麻合法化よりも、わたしにとってはこれのほうが大きな変化だ。


バンコクの中心地

本当にこっちのほうはほとんど知らなかったが、宿泊したゲストハウスの前にはバス停があり、そこからどこへでも行けた。
今さらながら「Sukhumvit」駅直結の「ターミナル21」のフードコートには驚かされた。あれだけ安価にいろいろなタイフードが食べられてしまうのだから。
もしわたしがこの近くのビルで働くのなら、間違いなく毎日通うだろう。

パッタイとガパオ両方いただく

連れは和太鼓を持っている。それほど大きさも重さもないとはいえ、荷物として嵩張ることは間違いなく、また移動の度に余計なコストがかかる。
バンコクからチェンマイまでは寝台列車で行こうとチケットを取っていた。コムローイ祭りの直前ということで、予約ができる30日前でチケットはほぼ売り切れになった。わたしたちもそのコムローイ祭りを見に行く予定だ。
バスで寝台列車始発の駅「Krung Thep Aphiwat」まで行こうと考えていたが、やってくる50番のバスの入口が狭く、また無事乗ったところで彼女の荷物が置けるか微妙だったので「BTS」で途中まで行き、そこからは「grab」使って向かった。
少し話を脱線させるが、この「grab」や「uber」なんてもはや旅人としては反則レベルだ。アプリで呼べば来てくれて、乗れば目的地まで運んでくれる……。便利で仕方がない。

寝台列車も決して広くはない。ここでも和太鼓を積むのに一苦労していた。しかし、彼女のすごいところは図々しいところだ。わたしなら遠慮して頼めそうにないが、彼女は駅員さんに言って、ファーストクラスとファーストクラスの車両の間に荷物を置かせてもらった。わたしたちのセカンドクラスの車両の間は狭すぎて荷物は置けないからだ。本当にタイの人は親切な人が多い。
チェンマイまでは13時間弱を予定している。彼女にとっては初めての、わたしにとっては4日ぶりの列車の旅が始まった。




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