発熱と腹痛をバファリンで治めてたら割と珍しい病例だった話2

どうも。うにまろと申します。
今回はバファリンを飲んで治めていた発熱と腹痛が類稀な疾患だったお話の続きになります。
前回はこれhttps://note.com/unimar0_san/n/n28fb20f82d5c

相変わらず長々と顛末を語っていますがお付き合いくださいませ。
この記事では入院から退院までの流れを記載します。
ちなみにまだ全然終わりません(退院するのに!?)


産婦人科へ


救急外来を受診した翌朝。朝の8時30分というまあまあ早い時間に病院へ向かいました。ちなみに呼ばれたのは昼前。
病院ってそんなもん。急なのに昼までに呼ばれたのがむしろ奇跡でしたね。

先日のCTの画像と、内診でエコーを撮った結果、「卵巣が腫れている」との診断。詳しいことはMRIを撮らないとわからないので、この後撮ってきてくださいと言われ、診察室を出ました。

ここでまず浮かぶのは

「卵巣嚢腫」
「チョコレート嚢胞」

まあこの辺の病気ですよね。ちなみにどちらも発症したことがなかったので、点滴で終わらないかな〜。最悪手術かな〜。とか色々ネットで調べてました。 
人生初MRIは暇すぎて脳内で歌ってたら歌い終わりと同時にMRIが終わるという奇跡をカマしてちょっと嬉しくなりました。

他にも採血やらなんやら色々検査をして、いざ結果を聞きに診察室へ!!


CTに映った影の正体


先生「これね、子宮に膿か血が溜まってるのよ。」

先生「双角子宮っていってね、子宮の部屋がふつう一つあるのに対して、形成不全で部屋がハートみたいに二つに分かれてるの。」

先生「この血を取るのに、手術するからね」

先生「明後日手術するから、今から入院してね」


今から!?!??!??!?!?!

入院!?!?!?!??!?!?!?!?

子宮奇形!??!?!?!?!??!??!??!!

手術!?!??!?!?!?!??!??!??!!?!!?


びっくりの大渋滞。 腫れていたのは卵巣じゃなくて片割れの子宮だし、手術だし、入院だし。

今から!?!??!??!?!?!(再確認)

荷物なんて持っている訳もなく、必要な書類や手続きの説明を受けた後に、一緒に来てもらっていた母親に荷物の準備を頼みました。
しかもその時はコロナが流行っていたこともあり、面会時間の制限がありました。


面会時間 午後4時まで

診察終了 午後2時半

家まで 片道約30分


時間やばすぎて草

母親「持ってきて欲しいものある?」
私「充電器各種とノパソとiPad……」


着替えや日用品まで全て揃えてギリギリ間に合わせてくれました。 本当にありがとう。




入院


必要書類を書いた後、入院する部屋へ通されました。点滴も初めてな上に入院も初めてな私は割とルンルンで病室に向かってました。


テンアゲのうにまろ

一週間の入院を言い渡されたこともあり、個室を希望していたのですが空きがなく、個室が開くまでは4人部屋で過ごしていました。

しかも病院側の都合で婦人科の病棟ではなく内科の病棟に通されていたのですごく気まずかったです。

その日は点滴を打ち、ご飯を食べ、ぐっすりすやすやしました。



そうなるとよかったんですけどね



入院してしまうと、こちらの自己判断で飲んでいたバファリンくんともお別れを告げなきゃいけなくなる訳ですよ。つまり寝る頃には薬も切れて高熱も出てお腹も痛くて睡眠どころじゃなくなるんですよ。

夜本当にしんどくて人生で初めてナースコール押しました。あれって本当に押す時申し訳なくなりますね。仕事増やしてごめん……(ぽち……)

熱を測り、38.5°以上だったら解熱剤を飲めるとのことで計測。


体温計「ピピッ!(38.7℃)」


自己ベスト更新で草



ロキソニンを処方してもらい、真冬で暖房が効いていたこともありまじで暑かったので氷枕も用意してもらいました。これが本当に快適で感動しました。皆!!!!!氷枕ってすごいよ!!!!!!!!!!!!!!

結局その日は夜中の2時とか3時ぐらいに寝ました。

まあこれって序章だったんですけど


2日目

起きてご飯を食べて点滴を打って検査をして……と、怒涛の一日が幕を開けました。
この日の検温でもずっと高熱を計測している私の体。微かだった腹痛がついに本性を表してきます。

午前10時ごろ 地獄、開幕─────

家でも経験していた、じっとしていられないほどの腹痛がやってきます。
生理痛でじっとしていられないことってありませんか?そのピークが何時間も続く感じで痛みが襲ってきます。まじでやばい。
これも巡回できてくれた看護師さんに伝えてロキソニンを処方してもらいますが、これがなんと全然効かない。

普段だと30分〜1時間もすれば効いてくるのですが、1mmも変わらない。

そのまま午後0時に昼食が配膳されますが、痛すぎて起きているのすら辛く、ご飯が食べられない。 
食欲的には問題ないのですが、本当に痛すぎて座ってられない。 横にならないと死ぬ。 というかじっとしてたら死ぬ。

結局昼食は食べられず、奇跡的に個室に空きができたので病室を移動することに。それと共にシャワーも浴びました。
この一連の作業中は痛みの波が弱いタイミングにできました。本当に奇跡。

個室に移動してルンルンだったのも束の間、再び痛みのピークが襲ってきます。しかしロキソニンは数時間前に飲んだばかり。
そう、痛みが限界突破しそうなのに薬が飲めないのである。

でも我慢もできない。我慢したらきっと発狂して死ぬ。(本当にそれぐらい痛かったです)
5回くらい迷ってナースコールを押す私

看護師「どうされました?」
私「お腹が……痛くて……」
看護師「薬は飲んだばかりなので飲めないんですけど、点滴なら打てますよ。どうしますか?」
私「お願いします(即答)」

痛み止めの点滴を投与して貰うことに成功。

投与し終わってすぐに眠くなったので寝ました。ちなみに打っている間は全然痛かったです。

1時間後起床私「痛くて草」


普通に痛かった。でも多少痛みは治っていたので効果はあったんだろうな。

ということは薬よりも痛みの方が強いのでは??

そんなことを思いながら明日の手術の内容を聞いたりご飯食べたりアニメ見て嘆いたり点滴打ったりして寝ました。

ちなみにこの日は割と早く寝られました。


3日目(手術当日)


当日は手術のため昼ごはんは抜いて朝と夜だけ食べてOKだったので、朝ごはんを食べました。
そこから手術の内容を再確認して待機になるのですが、15時ごろ開始予定だった手術が13時頃には開始できるとのことで気分は有頂天。

ちなみに手術の内容は、

①子宮に溜まっている血と膿を出す

②何らかの理由で出口が詰まり血が溜まっているので、その詰まりを取って血の出口を確保する

といった内容でした。


2時間も早くこの痛みから解放されるの!?やった〜〜〜〜!!!!
テンションが爆上がりしている今この時でも全然お腹はめちゃくちゃ痛い。
もう何なら今すぐ手術してくれないかなって思うくらいには痛い。
ちなみに入院中はずっとTwitterで呟いてました。暇すぎて。

手術時間の1時間ほど前になって、手術用の点滴針に変えますということででかい点滴針を刺してもらうが……

そう、私は入院してから一度も点滴針を一発で成功されたことがないのである(ほんとうにごめん)

例に漏れずめちゃくちゃ失敗された挙句、ついぞ不可能だという結論に至り今までと同じ針を刺しなおした。 なんやねん
(ちなみにそのうちの一箇所は薬品が漏れてめちゃめちゃ腫れた。腫れた場所だけ退院一週間後までしびれてたけど問題はなかったので特に気にしない)

手術時間になり、駐車場で待機してもらっていた母親にも来てもらい、いざ手術室へ。
手前まで付き添ってもらえたのでへらへらしながら気分はスキップでいざ入室。


手術



すげ〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!ほんまもんのオペ室や!!!!!!!



すべてが初体験の私。楽観的な脳みそをしているので見るもの全てがアトラクション。全身麻酔だったこともあり手術への恐怖心はゼロ。
(ちなみに手術方法は膣式ドレナージだったので開腹も腹腔鏡でもない。膣から機材ぶっ刺すだけ)

ここに寝てくださいね〜という案内に従ってオペ台に乗る。


すげえ!!!!!!空気のマットだ!!!!!!すげえ!!!あったけえ!!!!!!!!!!すご!!!!!!!!


めちゃめちゃあったかかった。あれどうなってるんだろう。
寝心地は最高。
心電図やら点滴やらを着けられて、いざ!!静脈麻酔!!(これで意識が飛ぶ)

全身麻酔と聞くと、必ず皆がやること。そう 

何分耐えれるかなチャレンジである

もちろんやった。先生の「麻酔入れますね〜」の合図と共に意識を起床に集中させる。
数秒で落ちるなんてそんなバカな〜〜〜〜!って思うじゃないですか。
実際、「どうですか〜?」の問いかけに「まだ大丈夫です〜」と返答した。

数秒後、アルコールで酔って意識がふわついているときのような視界になってくる。

あ、眠いかも!でもまだ耐えれ


















看護師さん「うにまろさ〜ん、手術終わりましたよ〜〜」



負けた




全身麻酔ってすごい。ちなみに起こされた時は本当にまじの寝起きで

私「ぜんぶおわりました?(予定では最悪二日にかけてやる予定だった)」
看護師さん「終わりましたよ〜」
私「やった〜〜〜〜」

というふにゃふにゃの会話をしながらベッドで病室まで運ばれました。
運ばれている間すれ違う看護師さんに「おはようございま〜〜す」って言ってた。寝起きって本当にこわい。

さてこれで無事手術が終了!!


だと思ってたんですよ


終わらないって言ったじゃないですか。終わらないんですよ。

今回の手術で、

①子宮に溜まっている血と膿を出す

はできたのですが、②の「詰まりを取って血の出口を確保する」が不可能だったことが判明。

どういうこと?って思うじゃないですか。

子宮なので子宮口が存在するのですが、炎症のせいか子宮口が確認できなかったため、応急処置として小さな穴を開け、そこから内容物を排出したらしい。なんてことや。

これは後から聞いた話なのですが、本来の手術予定時刻は1時間だったけれど、終わったのは3時間後だったらしい。 大掛かりで草

手術中に別の医師を呼んだくらいにはイレギュラーなことだったらしいです。なんかごめん。

ちなみに排出された血液の総量は200mlでした。牛乳瓶一本分の血液が溜まってたらしいですね。 そりゃやべえわ。

それでもまだ少し残っている上に、これだとまた詰まってしまうので再手術が必要とのこと。しかしうちの病院ではこれ以上のことができないので、大学病院の方で治療してもらってくださいとのことでした。


うにまろ、大学病院に転院するってよ


手術が終わった後は安静にした後に夜ご飯を食べて寝ました。

ちなみに腹痛は綺麗さっぱり消え去っていたので快適に眠れました。
手術ってすげえ!!!!!!!



4日目〜退院まで


その後は抗生剤の点滴を投与するだけだったので比較的代わり映えのない入院生活を送っていました。
強いて特筆することがあるならば、Wi-Fi環境がない上に月末だったこともあり、通信制限のせいで娯楽が消えたことぐらいでしょうか。

ツイ廃ネット廃の私はこのままだと退屈で死んでしまう!!!!!ということで、急遽母親に連絡して「ポケットモンスター バイオレット」を買ってきてもらいました。 入院中に殿堂入りまで果たしました。

あとはもう血液検査したりMRI撮ったりCT撮ったりだけでした。


退院


一週間に渡る入院生活も終わりを迎えようとした最終日朝。担当の先生がやってきて、内診をするから外来に来てね〜という内容を言いに来ました。


先生「そういえば、この辺って痛くなったことある?(右脇腹辺りを指す)」
私「??ないです……」
先生「あ、ほんと? CT見たらね、胆嚢に石があったからね。大丈夫ならいいのよ」



胆嚢に石があったから????????????????



聞いてない。 どうやら胆石があったらしい。そんなことある?
自覚症状もなければ問題もないので、こいつは経過観察になりました。



もう一つCTで発覚したことがあります。 



先生「エコーで見た時にもしかしたら、って思ってCT撮ったんだけど、やっぱり腎臓片方無いね



腎臓片方無いね??????????????????????????


これは双角子宮あるあるらしいのですが、形成が不十分だった子宮と同じ側の腎臓が形成されないまま産まれてくることがあるらしいです。どうやらそれらしく、私の場合は右の腎臓が生まれつきありませんでした。

すげえ!!!!!!!!!!!!

左の腎臓は元気な上に通常より大きいらしいので、一人で二人分頑張ってるらしいです。私の左の腎臓くん。えらいぞ。


術後の経過も良好で、抗生剤を処方してもらって退院になりました。

おせわになりました!!!!!!


最終的な診断は

#双頸双角子宮
#子宮頸部留血腫
#胆嚢結石
#右腎は確認できません。

でした。

じわじわくる #右腎は確認できません。


双角子宮ではなく、重複子宮で片方の腎臓が無く、頸部留血腫が認められる場合の病名は存在するのですが(Wunderlich 症候群というらしい)双角子宮の場合もこれに当てはまるんですかね?どうなんでしょう。ちょっと違う気もしますが詳しくないのでわかりません。

Wunderlich 症候群は世界でも200例しかないぐらいの稀有な症状らしいのですが、双角子宮の場合は何例あるんでしょうね。これより多いのか少ないのか……
少なくとも同じ症例を検索しても論文が全然出てこなかったりするぐらいなのでまあ珍しいのでしょう。しらんけど。

退院後は処方された抗生剤を飲み、一週間後に外来で経過観察の後、大学病院の方へ紹介状を書いてもらいました。


そう、これはまだ、始まりに過ぎなかったのである



次回  うにまろ、再手術するってよ


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