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【夢日記③】飛行

昼下がりの優しい光が差し込み、心地の良い風が吹く校舎は懐かしく、埃っぽい匂いがした。

誰もいない校舎の廊下を、私は思いっきり手足を伸ばし、飛んでいた。

顔に当たる風が心地よく、涼しい。白い廊下に差し込む光は眩しく、目が眩んだ。

どうやら当時の制服を着ているらしく、風に煽られたスカートがパタパタと足を打っている。

僅かに右肩を下げると、私の体は滑らかに右へ曲がった。懐かしい渡り廊下。この渡り廊下でたくさんおしゃべりをした、中学生の頃の友達の顔が思い浮かんだ。大人ぶっていたけれど、若く瑞々しい15歳の頃。何も怖いものがなかったようなあの頃。

その渡り廊下の先にある、歩いて登るのが辛かった急な階段も速度をつけて勢いよく飛び越えた。


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