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Unicul初のオンライン企画開催!~「伊那谷サマースクール」半年後の再会~

3月15日(日)に、伊那谷サマースクール2019の運営スタッフ有志で、参加者の高校生を対象にオンラインでの企画「春休みを充実させようプロジェクト」を開催しました!
高校生と大学生・社会人のスタッフが半年ぶりにオンラインで再会し、近況報告や今年の目標を考えるワークを行いました。

今回の企画は、政府が全国の学校の休校を発表した翌日の2月28日に「何かしたい!」とスタッフ有志で相談を始めて、企画を作るまでに1週間、当日まで約2週間という、Uniculでも類を見ないスピード感で開催に至った企画でした。
初めてのオンライン企画で手探りの部分も多かったですが、当日は無事に終了し、たくさんの気づきがありました。「団体初」の企画の立ち上げから準備の舞台裏、当日の様子を振り返っていきたいと思います。

企画ができるまで

ニュースで一斉休校が報じられ、日本中が揺れていた翌日の2月28日。
伊那谷サマースクール2019のスタッフのLINEグループに投稿された一言から、企画が始まりました。(スタッフのLINEグループを動かすのは、なんと半年ぶりのことでした。)

「こういう時に何かできることあるかな…と思ったんだけど、
高校生、イベントや部活の試合も中止になって、楽しみな春休みにさぞかし時間を持て余しているだろうなあと。
ちょうどサマースクールから半年経って、「オンライン同窓会/その後どうしてる?/ゆるゆる進路相談」とかできたらいいかもなあと思い立ちました。」

早速、何人かから「賛同!」「やろう!」との声が上がり、そこから数日、夜な夜なLINEで意見を出しあって、「高校生にいま必要とされていることはなんだろう?どんな時間を提供できるだろう?」と話し合いました。

「この前行った高校では、アンケートに「勉強法を聞きたい」という声も多かった。大学生に聞きたいことが多そうだったので、質問を集めてまとめて答えられたらいいと思った!」
「進路相談って、1対1のオンライン通話でやるならイメージできるけど、1人対複数でやるのはイメージしづらい。具体的にどんな関わり方をしていけばいいんだろう?」
「高校生の時間をもらって実施するなら、ただ雑談になるよりも何か残るものがあるといいな(例えば新年度への意気込みを考えようとか休みの使い方どうするとか)、一方で意味ばかりを追求して窮屈な時間になるのも嫌だな」

・・・

意見を出し合った結果、「春休みを充実させようプロジェクト」と題して、サマースクールから半年間の近況を報告するとともに、高校生がこの1年間でやりたいこと・目標達成に向けたアクションプランを考えるオンラインワークを企画することになりました!

連絡ツールは、参加した高校生と大学生・社会人スタッフで当日作っていたLINEグループを使用することに決めて、オンラインのワークの進め方を練っていきました。
(画面共有などが行える他のツールでの実施も検討しましたが、今回は高校生と既に連絡手段として作っていたLINEグループでの通話としました。)

「ワークシートはどうやって準備する?」
「手元にノートや紙を用意してもらって、それぞれが書くようにしよう」
「スライドを投影するかわりに、LINEグループに見本となる画像を投稿すればいいかな」
「オンラインだとどうしても相手の反応がわかりづらくて話しづらいから、スタッフは意識してリアクションを大きくしていこう」・・・

また、大学生・社会人に聞きたいことを事前に集め、回答をまとめて高校生に伝えることに。アンケートをLINEグループに投稿すると、続々と質問や相談が集まってきました!
中には「(スタッフの)○○さんは将来の夢決まりましたか?」という鋭い(!)質問も。笑 半年ぶりに高校生のみんなに会えることにわくわくしながら、当日を迎えました。

(余談:伊那谷サマースクールのスタッフLINEでよく使われているのが、「伊那バス&伊那谷公式キャラクタースタンプ」。伊那谷の各市町村のキャラクターと長野の方言が散りばめられたスタンプで、使うたび伊那谷の情景が浮かびます。企画の準備では、つい飯島町いいちゃんの「頼むに!」スタンプが乱発されます。笑)

当日の様子

急な企画だったにもかかわらず、当日は、サマースクールに参加してくれた11名のうち4名が参加してくれました。
Uniculからは大学生・社会人スタッフの4人(上山、堀内、丸谷、山口)が参加。上山・山口は東京から、堀内は高知から、丸谷は福岡からの参加で、長野の高校生と繋ぎました。

「おおー!!ひさしぶりー!!」
「元気だった?!」

距離をこえて、LINE通話で再会できた瞬間の感動といったら!!
(残念ながら写真を掲載することができませんが、一つの画面に8人の顔が写ったあの瞬間の感動は、言葉では言い表せないものでした)

まずは高校生・大学生・社会人も順番ごちゃまぜで、8月からの近況報告と、「休校になって、最近どうしてる?」を一人ずつシェア。
「フル単だった!」「フル単って何?」「フル単は当たり前」「いや、当たり前じゃないよ!(笑)」なんて他愛ない会話や、高校生からは「夏から取り組んでいた学外の活動がついに完成したよー!」なんて嬉しい報告もありました。
あっという間に30分、40分と時間が経ち、本題のワークの時間へ。
次のような流れで進めました。

①この1年間でやりたいことを考えよう
まずは、勉強・部活・趣味/その他に分けて、この1年でやりたいことをノートや紙に書き出してみて、その中で一番「これは絶対達成したい!」と思うことを選んで、全員で共有しました。
高校生からは受験・勉強に関する目標や、「部活引退前に○○を達成する!」という目標、スタッフも大学の勉強や仕事について、一人ひとりやりたいことを考えました。

②1年間の設計図をつくろう
次に、 ①で挙げた「やりたいこと」を達成するために、いつまでに何ができていればよいか、期限を区切ってこの時期にこれを達成するぞ!という短期・中期の目標を考えました。

③この春休み or 4月から頑張ることをみんなに宣言!
②で考えた短期・中期の目標をもとに、この春休みや4月から頑張ることを一人ずつみんなに宣言しました!
「月に○冊、○○に関する本を読む」「英語の○○の勉強に力を入れる」など、「明日からこれをやる!」という具体的な目標を一人一人立てることができました。

④Q&Aタイム
残り時間は、高校生の質問にスタッフがざっくばらんに次々答えていきました。
「暗記が苦手。おすすめの暗記方法があれば知りたい!」
「今興味をもっている職業は英語が必要そうだけど、英語が苦手なので悩んでいる」
「市販の参考書や問題集ってどんなふうに活用すればいい?」などなど。

受験勉強に関する相談に乗るのは、歳の近い大学生の得意技。一方で、就職の話や仕事の話となれば、社会人の出番です。
4人のスタッフで座談会のごとくかわるがわる相談にのっていて、気が付けば2時間30分近くが経ち、名残惜しくもビデオ通話を終了。

後日、質問とその回答をまとめて、今回、参加がかなわなかった高校生にも参考にしてもらえるようLINEグループで投稿して、企画を終了しました。

振り返って

「突貫工事」という単語がふさわしい企画でした。
スタッフ間での最終打合せは本番30分前から始めて、「やってみないとわからない!まずやってみよう!」と言いながら迎えた当日。

オンラインでワークを進めるには、やはり実際に対面しているようにはいかない部分も多々ありました。特に普段のワークショップで当たり前に行っている、一人ひとりの個人ワークの進み具合に応じてきめ細かにフォローを行うという部分は、オンラインではなかなか難しい部分もあります。(ツールやテクノロジーで解決できる部分もあると思うので、今後考えていきたいと思いました)

それでも、高校生から受験や進路選択、仕事について様々な質問を受けて答えていく中で、改めて「自分たちに伝えられることは、まだまだたくさんある」と感じました。
昨年の夏、伊那谷サマースクールを開催したとき、「一度きりのサマースクールで終わり」だけではない、サマースクールでの学びをずっと活かせるような機会を作りたいと思っていました。今回、実験的な企画ではありますが、「夏からこれまでを振り返って、新たに目標を立てて進む」一助となれたのではないかと感じます。

>>私たち大学生は、ずっと高校生のそばにいることもできないし、高校生は忙しい学校生活の中で、ここで得た気づきや想いが薄れていってしまうかもしれません。サマースクールのような単発の機会はどこか非日常で、キラキラした感想を持ちがちなんですが、それでは意味がないと思います。サマースクールでの学びをきちんと今後の人生に活かせるような仕組みをつくれたらと思います。

そして、改めて感じたことは、「高校生とかかわることで、大学生・社会人も大きな学びを得ている」ということ。
画面の向こうの高校生と一緒に、自分自身も向こう1年の目標や、春休み頑張ることを一緒に考えて、共有して。高校生の真摯さに負けないように自分と向き合って考えて、直球な質問に答え、わかりやすいように伝える営みは、誤解を恐れずに言えば「すごく、自分たちのためにもなる」経験でした。

企画開催から2週間経って、新型コロナウィルスの脅威は拡大し、先の見通しが立たない状況に突入しています。私たちUniculも、今年これからどのように活動していくか、今この状況で私たちにできることは何か、議論を進めているところです。今回の企画での学びも活かして、これまでの活動の形にこだわらず「まずやってみよう、を大切に」「常に未来志向で」、中学生・高校生のためにできることをやっていけたらと思っています。

高校生の皆さん、本当にありがとうございました!またいつか、元気で皆で集まれる日を楽しみにしています。

<伊那谷サマースクール運営スタッフ 上山・堀内・山口・丸谷(記)>

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