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働きながら、プライベートで中高生のキャリア教育に携わる理由ーUnicul新理事・鈴木 インタビュー

Unicul Laboratoryでは、「未来を描き、切り拓くチカラ」を一人でも多くの中学生・高校生に届けていくために、活動を寄付で応援していただけるマンスリーサポーターを募集しています。(詳細はこちら

今回から3回にわたり、「#深堀り!unicul」と題して、
・Uniculのメンバーがどのような想いで活動しているのか
・コロナ渦でどのように活動を進めていきたいと考えているのか
その想いを深掘りして、じっくりとお伝えするnoteを企画していくことになりました。
これらのnoteを通じて、Uniculの活動やメンバーの想いをより深く知っていただき、一人でも多くの方に活動を応援していただくきっかけとなればと考えています。

第一弾は「新理事のインタビュー」

Uniculでは現在、大学1年生から社会人まで、30名ほどがコアメンバーとして活動しています。約半数が社会人で、様々な仕事を持ちながらボランティアとして活動に携わっているメンバーです。
その中で、今回紹介するのは、2020年度の新理事に就任した社会人メンバーの鈴木公大(すずき たかひろ)です。(写真一番右)

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普段は、東京の人材企業で働いている鈴木。昨年は「会津若松市グローバル人材育成事業」のリーダーも務めました。どのようにしてキャリア教育に興味を持ち、そしてUniculへたどり着いたのか、そして、これからのUniculに対して思うことを聞いてみました。

<インタビュアー:宮川周平 (広報チーム・note編集長)>

大学時代に気づいたキャリアの大切さ

――まず最初に、Uniculを知ったきっかけを教えて下さい。

鈴木:仕事の関係で、昨年キャリアコンサルタントの資格を取りました。私がしている仕事はバックオフィス中心の業務だったので、資格取得の勉強で学んだことを直接人とのかかわりのなかで生かしたいと思っていました。そんなときに、activoというボランティア募集サイトでUniculを見つけて、中高生を対象にキャリア教育をしている、というところに惹かれました。

――「キャリア教育」に興味を持ったのはどうしてですか?

鈴木:学生時代の経験に由来しているところが大きいです。順を追って話しますね。中学時代まで遡るんですけど、当時宇宙のことに興味があって、県内の高専に行きたい気持ちがあったんですが、地元から遠いこともあって、深く考えずに進路の選択肢から外してしまったんです。その気持ちはなんとなく持ったまま、地元では進学校と言われる高校に進みました。高校では文系だったので、進路を考える時期になって、「あのとき高専に行っておくべきだったな...」という後悔が生まれました。

でも、その後悔が今につながっていることもあります。ありがちな言葉ですが、「やらなくて後悔するより、やって後悔する」この言葉で行動しているところはあります。

――後悔と同時に思わぬ副産物ができたんですね...。

鈴木:そうですね。笑 あ、大学からの話をしますね。田舎育ちだったので、広い世界を見たいと思って、関東圏の大学を考えました。目標や学びたいこともはっきりしていなかったので、将来は地元に帰って、家業を継ぐのかなあ...と、漠然としたことを考えていました。学部も汎用性が高そうな経済学部を選択しました。今思えば、かなり安易な考えだったと思います。「これを学びたい」という強いモチベーションがあったわけでもなく、どういう仕事に就きたいのか、というプランもなかったので。

それでも、大学時代はボランティアやサークルで様々な方と関わったことで、見ていた世界は変わっていきました。高校時代に見ていた世界がいかに狭く、閉鎖的なものだったのかを実感しました。高校時代にもっと広い世界を見れる経験をしていれば、少しは変わっていたのかな、と感じることもありました。

それに、地元の同級生には、就職するものの数年の間に辞めている人も多いことを知って、初めて自分のキャリアについて強く意識するようになりました。それと同時に、人のキャリアそのものについて深く興味を持つようになりました。

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高校生たちとのワークショップ

現場で感じた”向き合うことの難しさ”と”価値”

――「会津若松市グローバル人材育成事業」で、キャリア教育の現場を経験して、印象に残ったことはありますか?

鈴木:ワークショップの最後に、参加してくれた学生が、私の言った一言が印象に残っていると言ってくれたときは、嬉しくて泣きそうになりました。そういった学生の言葉が、私の活動へのモチベーションに繋がっています。ほかにも、実際に現場に出てみて感じたことがたくさんあります。

――ぜひ聞かせてください。

鈴木:いちばん感じたのは、一人ひとりへのファシリテーションの仕方です。
ワークショップをやっていると、みんな一人ひとり進み具合が違うので、一人ひとりに応じたアシストの仕方をしなければならない部分が難しく感じました。ゆっくり考える子もいれば、チャキチャキ進めていける子もいますし、学校の勉強とも違って、教えていけばできる、というものでもないので、学生たちが自分自身を見つめ、見つけていくアシストをどうしていくかが課題でした。

そこで、「もし自分がここにいる中高生の立場だったら」と考え、どんなことを感じ、考えるのかを意識してプロジェクトを動かしていきました。そのなかでも、伝えきれなかった部分や関わりきれなかった部分に後悔したこともありました。

それに、これまで1対1で教える経験はあったんですが、1人で何人もを相手にする、という経験はなかったので、グループごとの進行状況や、ワークショップ全体に目を配ることは結構大変でした。

でも、この経験が仕事にもUniculの活動のなかでも確かに生きているので、チャレンジしてよかったなと思います。行動は自分からしなければ何も起きないこと、人との出会いや新たな知見が得られることの素晴らしさを改めて感じました。

――4月から新理事に就任したということですが、気持ちの変化はありましたか?

鈴木:そうですね。理事っていう肩書きではあるんですけど、その肩書きが自分を幸せにしてくれる部分はないんです。あくまで私の価値観なんですけど、肩書きや役割は、必ずしも自分が求めて手に入るものではないもの、というふうに捉えていて、自分が考え、悩み、行動していく道の先で自然と見えてくるものなんじゃないかって思っています。

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会津若松市グローバル人材育成事業・最終日の成果報告会にて
高校生との繋がりは一生ものです

みんな違っているからこその...

――Uniculが行っている活動の特徴や良い面はどんなところだと思いますか?

鈴木:まず、団体のビジョンに深く共感しているメンバーが集まっているな、と感じます。学生も社会人もいて、学んでいることや仕事の内容もバラバラで、個々に様々なバックグラウンドがあるので、多様性があっておもしろいです。

ミーティングなどで話を交わすたびに、それぞれの偏愛的な考えが共有される空間がとてもおもしろいので、活動していていつもワクワクします。また、やりたいことをやらせてくれる環境であること、各々ができることや得意なことに合った形で団体ができていることも好きなところです。

――反対に、どんなところに課題を感じますか?

鈴木:そうですね...。言語化・可視化をもっとやらなければいけないかなとは思います。事務的なことや広報のことは言語化もしやすく、伝えやすいんですが、ワークショップのマネジメントやファシリテーションのスキルはなかなか伝えにくいものがあると感じています。

地方にいるメンバーも多いので、対面で教える機会が少なかったり、団体で活動することが初めてだったり、社会人と接することに慣れていない学生メンバーもいるので、コミュニケーションそのものを円滑に進めていくという意味でも、言語化・可視化をしていくことが重要だと思っています。

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半年間、会津に通ったメンバーたちと、会津若松駅前での一枚

未来へ踏み出す”きっかけ”をつくりたい

――活動を通して、これから中高生たちに伝えていきたいことはどんなことですか?

鈴木:1番伝えたいことは、前向きに人生を歩んでほしい、ということです。未来のことを考えるとき、不安になったり怖さを感じたりするのは、自分という人間がどういう人なのかよく知らないからだと思います。自分を知るという作業は、一筋縄ではいかない部分もありますが、だからこそ”自分を知る”きっかけづくりをこれからもしていきたいです。そうして視界が開けたなら、未来が見えたなら、不安も少しは溶けていくんじゃないかな、という気持ちでやっています。そのために、最初の一歩を踏み出す機会をつくってあげたい、その想いが強いです。そしてその先、3年先や5年先に彼らが理想とする道を歩いていてほしい、そう願っています。

――最後に、鈴木さんにとってUniculはどんな場所ですか?

鈴木:ワクワクするところです!

――ありがとうございました!

* * *

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

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