財務モデルの Excel シート多すぎ問題

財務モデル研修を行っているとき、よくいただく質問が
「Excelのシートが多すぎて財務モデルが読みにくい。1つのシートでExcel表を並べるほうがいいか？」
これは業界問わず多くの方が抱えている悩みのようです。
今回は、財務モデルにおけるシートの取り扱いについて。

財務モデルのExcelシート

財務モデルといっても色々ありますが、典型的な例だと、

・P/L（売上、費用、利益）
・B/S（現金残高、売掛金、利益剰余金）
・C/S（キャッシュフロー）
・その他KPI（会員数、従業員数）

などを月ごと、または年ごとに計画を作成します。さらにこの計画値をグラフにしたり、パワーポイントに貼り付けるようにサマリー表を作成したりと、かなりのデータを作成することになります。

これらをすべて別シートにすると、ちょっと財務モデルが扱いにくくなります。

別シートに分ける事の問題点

たとえば以下の表のセルF4の計算式を見ると、= F5 * F7 と書いてあり、どのセルを指定されているか分かりやすいので計算ミスも防げます。

ところが、下の表のセルF5の計算式を見ると、別シートのセルを参照しています。これだと、この参照が正しいのかよくわからず、計算ミスを見つけられないリスクが高まります。