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37の介護施設、12の病院で導入。フランスで開発された介護ロボット「KOMPAÏ」

UNICAST Robotics

世界中で進む高齢化問題。内閣府の令和2年版高齢社会白書によると、2060年には世界人口における65歳以上の人口の割合は17.8%まで上昇するとされているそうです。高齢化が進むことで介護の当事者になり、苦労している人が多くいることが予想されます。こういった問題もテクノロジーの力で、一部解決できることがあるかもしれません。

筆者も同居する祖母が歩けなくなって家族で介護をするようになり、その大変さと大切さを身にしみて感じています。そこで、海外にはどのような介護ロボットがあるのかが気になり調べてみました。今回は介護に関するロボットを2つ紹介します。

株式会社ユニキャストは、人とロボットによる未来の共創を目指すソフトウェア開発会社です。このマガジンでは、海外の情報を中心に様々な社会課題の解決のために開発されたロボットを紹介しています。また弊社では最新ロボットの導入支援も行っております!今回ご紹介した製品に興味がございましたら、お気軽にご相談ください。

見守り、歩行支援などで活躍。「KOMPAÏ」

最初に紹介する介護ロボット「KOMPAÏ」は、フランスのKOMPAÏ roboticsによって開発されました。同社は2016年、ROBOSOFTというロボティクスソリューションを提供している企業からスピンアウトして設立されました。プロジェクトの一つに、介護が必要な人とその介護者を支援するための「KOMPAÏ」ロボット製品群を開発するというものがあります。

▲「KOMPAÏ」の紹介動画 KOMPAÏ robotics公式youtubeチャンネルより

「KOMPAÏ」には様々な機能があります。手すりがついているデザインがあり、そこを掴むことで立ち上がる時の補助になりますし、移動の際に歩行器のように使うこともできます。

余談ですが、筆者の祖母が移動の手すり代わりにしようとタンスの引き出しを掴んで引っ張り、タンスが倒れてその下敷きになってしまったことがありました。この件から、動く手すりのようなものがあればいいのにと考えたことも。普通の歩行器と違い、「KOMPAÏ」は呼べば来るようなので、そういう点でも体の不自由な方にとって便利だと思います。

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▲「KOMPAÏ」の歩行支援 KOMPAÏ robotics公式サイトより

また、「KOMPAÏ」は自律走行によって建物内を移動し、見守りをすることが可能。転倒防止の警告をしたり、転倒を検知した場合には緊急支援を要請もできるといいます。

その他、付属しているタブレット端末を活用して、ビデオチャットやゲームを楽しむこともできます。コロナ禍で、病院や施設にいる方の中には自由に家族や友人と会えない方もいるでしょう。こうした機能があることで、社会とのつながりを維持しやすくなります。

公式サイトによると、「KOMPAÏ」はすでに37の介護施設、12の病院に導入されているといいます。多くの施設で介護者や介護が必要な人々を支えているのですね。

歩行が困難な人たちの新しい移動手段。「Tek RMD」

次に紹介するのは、Matia Roboticsが開発する「Tek RMD」です。同社はアメリカの企業であり、歩行が困難な人たちの生活の質を向上させることを目標として、2006年に設立されました。歩行が困難な方の移動をサポートする「Tek RMD」は2015年に発売され、現在では23か国で販売されています。

通常の車いすとの違いは、設置面積が小さい点と、利用者を直立姿勢に保つことができる点です。設置面積が小さいため、通常の車いすでは行けないところへ行くことができます。直立姿勢かつ両手や腕の自由も確保されているため、これまで届かなかった場所の物に手を伸ばすこともできます。

▲「Tek RMD」新機能の紹介映像 Matia Robotics youtubeチャンネルより

過度な「座位行動」(座っていたり、横になっている状態)は健康に良くないとされています。明治安田厚生事業団によると、過度な座位行動によって血流や筋肉の代謝が低下し、脳血管疾患、肥満、糖尿病、がん、認知症などになる危険性があるそうです。さらに、精神の健康状態にも悪影響を及ぼすことがわかっています。

カナダオーストラリアの研究では、過度な座位行動による健康リスクを軽減するためには立位が有効な方法だと結論づけました。歩行が困難な人が「Tek RMD」を使って立つことができるというのは、健康面でもいい影響があるようです。

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▲「Tek RMD」 Matia Robotics公式サイトより

利用者の自立した生活を支援し、様々な良い効果ももたらす「Tek RMD」。体験者の感想には、次のようなものがありました。

「みんなを見上げることなく、会話に参加することができました」

今更ですが、筆者は車いすに乗る人はいつも人を見上げて過ごしていることに気がつきました。そして、それを寂しく感じるときもあるのではないかと推察します。「Tek RMD」を使うことで嬉しい気持ちになれるのなら、とても素敵なことだと思いました。

今回の2つのロボットは海外のものですが、日本にも色々な介護ロボットがあります。可愛いアザラシのセラピーロボット「PARO」や、高齢者とのコミュニケーション・見守りを行う小型ロボット「PALRO」など。機能性を追求したものだけでなく、コミュニケーションや日々の生きがいをサポートするようなロボットが増えているようです。

株式会社ユニキャストは、人とロボットによる未来の共創を目指すソフトウェア開発会社です。当社では、新規ロボット・ITシステムソフトウェアの開発や最新ロボットの導入支援を行っております! 今回ご紹介した製品含め、ご関心がございましたら、こちらのページからお気軽にご相談ください。

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