短編小説『黄色の目と冬のあの日』
冬も始まってきた。12月中旬—
その日、私は課外授業終わりで下校時刻が遅い時間になってしまった。
友人のほとんどは選択制の課外授業を選択しておらず、とっくに家で過ごしているかバイトに勤しんでいる頃合いだろう。
高校からは駅まで徒歩で20分歩き、電車では40分程度の時間がかかる。田舎町の電車であるので1時間に1本とちょうどの時間がない。
帰宅するにも一苦労であるこれからの時間を思うと毎日毎日億劫にはなるが仕方ない。この日常も文句は多いが友人たちや学校生活は充実しており自分なりに