うに。

自分の頭の中の書きたいものを少しでも表現しようと思って始めてみました。読んでいただけれ…

うに。

自分の頭の中の書きたいものを少しでも表現しようと思って始めてみました。読んでいただければ嬉しいです〜

最近の記事

『見えない愛情』

 "新しいコートをそろそろ買い替えようかな?" 今着ているコートが痛み始めたときそう考えはじめてやや数週間。  色々お店を見てみたりネットを見てみるが、自分になかなかしっくりくるものがなかった。これはいいかも?と思っても値段が高くてガックリと肩を落とした。  買うのは先延ばしにしよう。そう思っていた矢先、ふと母に中々見つからない旨を話してみようと思い、一連の話をした。 「それなら、おばあちゃんのコートがとってあるよ。デザインも古く感じるものじゃなかった気がする。待ってて

    • 『分かれ道の選択』あとがきと人物紹介

      《注意!》本編のネタバレの内容を含むので必ず本編を読了後にご覧下さい。 1.あとがき はじめに、小説『分かれ道の選択』を読んでいただきありがとうございます! この作品は、赤ずきんをモチーフにしたものと「過去」と「未来」の選択を書きたくて構想を少しずつ練りました。  人生によって楽しい事ばかりではありません。辛い事も逃げ出したくなる事も沢山あります。その時人は「過去」または「未来」へ縋るのかもしれません。しかし、時の経過は平等に訪れます。こうして息をしている間にも刻一刻と"

      • 小説『分かれ道の選択』

        —過去と未来どちらかを選択して戻れるとしたらあなたはどうするか?— “バンッ!!!” 「ママなんか大っ嫌い!!!!もう顔も見たくない!!!」  赤羽茜(あかばねあかね)という10歳の少女は、赤いフードとおさげを揺らしながら怒りの表情で玄関を飛び出した。自分の中にある煮え切らない怒りの感情を沸々とさせながら住宅街を駆け抜けていく。  茜が自分の母親に吐き出した言葉と怒りには理由がある。自分のわが子の将来を心配するが故つい口うるさく干渉してしまう言葉がまだ子供の茜自身には

        • 短編小説『黄色の目と冬のあの日』

          冬も始まってきた。12月中旬— その日、私は課外授業終わりで下校時刻が遅い時間になってしまった。 友人のほとんどは選択制の課外授業を選択しておらず、とっくに家で過ごしているかバイトに勤しんでいる頃合いだろう。 高校からは駅まで徒歩で20分歩き、電車では40分程度の時間がかかる。田舎町の電車であるので1時間に1本とちょうどの時間がない。 帰宅するにも一苦労であるこれからの時間を思うと毎日毎日億劫にはなるが仕方ない。この日常も文句は多いが友人たちや学校生活は充実しており自分なりに

        『見えない愛情』