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唐川投手とサイスニード投手の共通点

こんにちは、シュバルベですᕦ(ò_óˇ)ᕤ

全く書くつもりのなかった記事なのですが、昨日Twitterを見ていたらこんな記事が。

2020年、32試合に登板し30イニングで1勝1敗14HLD、防御率1.19とリリーバーとして抜群の結果を残したロッテの唐川投手その原動力となっているのが、投球の実に71.3%を占め平均142.3kmを誇るカットボールです。そのカットボールの性質について唐川選手は次のように語っています。

トラックマンのデータ上だと、別に曲がってはいないんです。直球はシュート回転するんですけど、僕のカットボールはそのシュート成分が少ない。球にもよります。本当にスライダーのように曲がっている時もあるし。(中略)基準値から40センチのホップ成分があるみたいです。その数字を目安にカットを投げています。

カットボールといえば速く・鋭く・小さく曲がるスライダーというイメージを浮かべますが、唐川投手が投げているカットボールはシュートしないストレートのようです。実際に動画で見てみましょう。

これの2:09なんかは典型的なボールに見えます。

この記事を見てつい最近自分が似たようなことを書いたな〜と思い当たりました。そう、スワローズの新外国人サイスニード投手です。

サイスニード投手も2020年はカットボールが投球の69.6%と大部分を占めています。こちらの記事で手前味噌ですが次のように言及させていただきました。

サイスニード選手のスラッターは、横の変化量が少ないという特徴を持っています。多くの投手のフォーシームはシュート成分が多く、この図で言えば0より左側にプロットされます。ざっくり-8インチがリーグの平均のフォーシームのシュート成分となります。しかしながら、サイスニード投手のスラットは球速こそMLBの平均近くありながら、シュートしないのです。

偉大なるMLB.comのサイトの動画検索でサイスニード投手のカットボールと計測されたボールの動画を探してみると最も新しいものがこちら。

見た目はほぼフォーシームですよね。94マイル(=約151km)ありますし。

偉大なる Baseballsavantで公開されているPITCHf/xのデータによると、サイスニード選手の持ち球の変化量とリーグ平均は次のようになります。

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このグラフだとカットボールは濃いブラウンで色付けられており、薄いブラウンはリーグ平均となっています。サイスニード投手のカットボールはリーグ平均より1インチ(約3cm)程度スライダー方向に曲がらず、6.5インチ(約16.5cm)程度ホップしています。前年はフォーシーム扱いでPITCHf/xに計測されていたのですが、球質が特殊だったために2020年からカットボール扱いにされています。

こちらが2019年の同じグラフなのですが、フォーシームとして計測されているボールの水平方向・垂直方向への変化量は2020年にカットボールと計測されたボールとほぼ同じことがわかります。

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薄い赤がリーグ平均なので、2019年のフォーシームはリーグ平均より7.5インチ(約19cm)ほどシュート成分が少ないボールとなっています。

まとめるのが下手ですみません笑。何が言いたいのかというと、サイスニード投手の“スラッター“はフォーシームにしてはシュート成分が少なく、カットボールにしてはホップ成分が大きいということです。これは先に唐川選手がトラックマンで計測されていると語っている内容とほぼ同じと推測されます。

さらにサイスニード投手の投げ込むこのスラッターの平均球速は149.7km。唐川投手と球速で比べるのもイマイチしっくりこないのですが、彼よりも平均7km程度速いスラットを投げられることは事実です。カーブ・チェンジアップを対として持っている点も唐川投手と似ている点で、海の向こうからやってくる(予定)ニューカマーに心躍るわけです。

ついでにBaseballLABに掲載の唐川投手の投球ヒートマップがこちら。

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右打者に対しては外角一辺倒でアウトハイにも投げ左バッターに対してはアウトローが最多なもののインコースも使い高低も広く使っていることがわかります。先の動画およびインタビューから左に対してもカットを対角線に投げ、アウトローにはチェンジアップを落とすような投球を行っています。

サイスニード投手はどうかというと、彼の場合はもっとコントロールはアバウトですが右打者に対しては真ん中〜外角高めのカットボールと外角低めのスライダーを。左打者には真ん中〜高めのカットと外角に高低アバウトにチェンジアップを投じています。

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Baseballsavant初心者なのでゾーン表示が違ったりみづらくて申し訳ないですが、右打者への攻め方=アウトハイのカットボール、左打者へのアウトコースチェンジアップという共通点は明確にありますよね。

違いは対左のチェンジアップの精度でしょう。サイスニード投手の記事で書いたように、彼の課題の一つは内に入ってくるボールしか投げられない左打者対策です。チェンジアップの精度が悪いためアウトコースで勝負できておらず、20年は対左被打率が.357もありました。右に対しては驚異の34K%を誇るも、左に対しては15K%と苦戦、真ん中〜インに入ったカットボールをきれいに弾き返されてしまうケースが目立ちました

対照的に唐川投手は対左被打率.188。先の動画を見ても左打者に大胆なインコースワークと、アウトローへのチェンジアップの制球が光ります。

このコントロールがMLB→NPBでボールが変わることでついたりしないかなぁ〜〜なんて淡い期待を持っています笑。

ほとんど思いつきみたいな形で書き始めましたがいかがでしたでしょうか。投球内容は似ているように思うんですよね。唐川投手より球は全体的に5km程度速いですし、特に高めのスラットは威力十分なので高めを活かすリードでより映えると思う次第です。先発で唐川投手クラスの内容をずっと出来たら何勝できるんでしょうね〜。

オフなので兎に角新外国人選手でポジり倒す記事でした!なお筆者は昨年のオフにイノーア投手とクック投手でポジり倒しました。毎回ポジればいつか実るので、成功者が現れたらドヤ顔しますね(最低)。

以上、ささっと記事でした!お読みいただきありがとうございます!

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