精神科に行った話(うつ病の記録①)

(仕事を辞めたらうつは治る。という話を聞いた事があったが、私の場合は違った。)

仕事を辞めた。
母親に報告すると「そんな会社辞めてよかった。」と言ってくれた。
すぐ次の仕事を見つけようと思い、ハローワークで失業保険の手続きをした。
求職活動以外は、部屋に引きこもり、TVやNetflixやyoutubeを見ながらソシャゲをやっていた。昼夜が逆転した。
食事は母が買ってきてくれた家にあるものを食べた。腹がいっぱいになっても苦しくなるまで食べた。
たまに、母と一緒に食事をとることもあったが気まずかった。

太っていく自分には気づいていた。
髪の毛と髭は伸び、風呂も入らなくなっていた。
仕事を探す気力がなくなっていった。

毎日、嫌なことを考えていた。
職場で嫌なこと言ってきた人、学生の時のいじめられていた事、年齢に対する焦り。
嫌なことを言ってきた人に対しての怒りから、残酷なことを考えるようになった。ただ、絶対にストップをかける。
自分は同じレベルに下がりたくない。家族に迷惑をかけたくない。
自死についてもよぎるようになってきた。これも絶対ストップをかける。

4ヶ月くらい経ったある時、体が震えるような感覚に襲われた。
やばい。と思い、母に「俺は多分、うつ病だから精神科に連れて行って下さい。」と訴えた。
母はうつ病、精神科という言葉に戸惑っていたようだった。私は言葉を荒げて「このまま放っておいたらどうなるかわからない!」と言った。

母に伝えたことで少し気持ちが落ち着いた。
地元の精神科、心療内科に電話してもらった。
どこも2ヶ月から3ヶ月待ちの状態だった。その中で1件すぐに診てもらえる精神科があって、翌日、母に連れて行ってもらった。

病院に着いて、診察室とは違う部屋に案内され、看護師に仕事の話、自分の過去のトラウマやストレスの話をした。溢れるように話した。
母には聞かれたくなかったので待合室で待っていてもらった。

その内容を元に医者のカウンセリングを受けた。
医者の口から「うつ病です。」と言われ少しホッとした気持ちになった。
薬を処方してもらった。

それから、2週間おきの通院が始まる。
薬のおかげもあってか少し気分が晴れた感覚になる。
毎回、母に連れてきてもらうわけにいかないので、久しぶりに車も運転する。
求職活動もまた始められるようになる。

薬を飲んで治ったんだ。と思った。

そして、4ヶ月後、病院へ行かなくなってしまう。



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