バス学習(バズ学習)

小学生の時、授業に取り入れられていた「バス学習」。聞いたことの無い言葉だったので、教師に意味を訊いてみると「グループ学習」の事だと答えた。

「各班に分かれて、実際にやってみましょう」
与えられた命題に対して、班で話し合って答えを導き出すと言う形での授業だった。私からすると、答えの解っている事を全員が理解するまで討論する場であった。
しばらくすると、先に理解した者が、理解できて無い者に対して、攻撃的な発言をする事が多くなってきた。時間内で理解でき無い者が出てきた。すると、教師は私に「マンツーマン」で教える様に命じた。「連帯責任」なのか?全員を理解させられなかった罰?

似たような状況は、中学でも続いた。中2の時、私の苦手な数学を北田君に居残りで教えた。男子二人だけの放課後の教室で、黒板使って数学を教える私。小学生の算数まで立ち返って、どこから理解できないのかを探りながら、何度か授業をしたと思う。
ある日、教室から北田君の姿が消えた。今で言う「特別支援学級」に移ったと聞いた。申し訳無さで胸がキュッとした。新しいクラスで北田君が笑っていられるといいな、と思った。だって、私が面白爆弾投下しても、いつも申し訳なさそうな笑顔しか返してくれなかったから。

私を便利に使ってくれた、全教師に言いたい。「バス」じゃ無くて「バズ(buzz)」じゃねぇかっ!
それでも、私を使って作った時間が回り回って、あなた方の「家族と一緒に過ごす時間」になっていたら、少しだけ報われます。

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