呪縛

私は人生の半分、摂食障害と共にしている。

他にも精神的な病を抱えているが、ここでは摂食障害の話だけする。

水だけ生活、下剤1回1箱(400錠くらい)3回服用当たり前、吐くのも普通、利尿剤も当たり前、おそらく、摂食障害のあらゆる行為は一通りコンプリートしている。

なんの自慢にもならんが

元々、考え事や何かに没頭すると食事を忘れがちだった。別に摂らなくても苦じゃなかった。

いつからかな。

『否定されること』は日常だったけど、大切な人からも全否定されてしまって自分自身が分からなくなって『痩せていなければ可愛くないのだ』って変換してしまった。

人間と文明は厄介なもので、今はちょっとワード検索したら色んな画像が見られるし、SNSの発達で様々な人を見ることが出来る。

そりゃ勿論私も年齢を重ねると共に『知識』だけは増えていって更に加速している。


つい2年くらい前は体重や摂食障害の行動も落ち着いて主治医からも大丈夫だね、と言われていた。

しかし今は入院をどう回避するか、と言うレベルに悪化した。

今は拒食症。

新しい職場に就いた時、私より小柄で可愛らしい先輩と『大きさ』を周りから比較された。

上司から『お前は可愛くないから』と仕事を妨害される事もしばしばあった


身長10センチ違えば見た目も制服のサイズだって違うだろ。とその場は心のツッコミで笑って流したけれど、後々からボディブローの如く、呪いのごとく、その場面がフラッシュバックして苦しくなってダイエットを始めた。


『あの先輩と同じサイズの制服を着てやる』

これしか考えてなかった。

食事も1日3食から2食、そして1食

または下剤や嘔吐。

利尿剤も手放せない。

減っていく数字と、何より嬉しかったのがあの小柄な先輩と同じサイズの制服がスルッと着られた事。

でも、元々摂食障害で体型の感覚に歪みがある私、もっともっと!まだまだ!これじゃダメ!と更に加速している。

今じゃユルユル過ぎて着られる制服がない。

痩せてからは上司から容姿を酷く言われなくなったし、仕事妨害もなくなった。だから『ああ、やっぱり痩せていなければ人権ってないよな』と。

体重計に乗って泣き叫ぶ事もよくある。

幸い、家族が摂食障害に理解があるので『またか』くらいで見ている。

最近は『食べる』パフォーマンスをしなきゃならなくて本当にしんどい。人前で『食べる』恐怖、吐きに行けない苦しみ、お腹が重い罪悪感と憎しみ。

『木の枝』や『棒っきれ』と揶揄される体型故に飲食する所を周りにアピールしなければならないツラさ

最近は体重公表までさせられた。

人間って本当にゴミ。

なんで軽々しく女性の体重を目測(または妄想)して『〇キロでしょ!』等発言するの?

お前らの抱きたい基準(の体型)なんて知らねーよ

そういう言葉、一つ一つが針の様にチクリ、チクリ刺さって抜けない

めちゃくちゃな食生活と下剤や利尿剤の乱用で抜け毛も酷い。泣きそうなくらい抜ける。

でも周りはそんな苦しみを知らない

お願いだから、軽々しい気持ちや冗談でも体型や体重イジりはやめて欲しい

『たった一言』

それが人の人生をめちゃくちゃに破壊する。


親孝行したいです