ウネリテンパ

ウネリテンパ

記事一覧

.(period)

「最期の、夏だね。」と。 ちいさく笑うA子の声は舌に乗せたキャラメルに溶け混じり、ほろ甘…

24

ひとつ鳴らす。

サーチライトが、つまりサーチするライトが、深夜を照らす、私を捜す。 私は捜される。サーチ…

20

パレィド、或いはただの。

パレィドなら、真夜中が好いね。 歩調を揃えて、いちに、いちに。 光を避けて、サイレントな…

14

ヨカナーンの函

「北へ向かって。」と女が云う。 何故、とは問わずに前を見る。夜を見る。それは更ける。 つ…

13

今もこの水底で。

そんな訳で世界は沈み、わたしはぷかりぷこりと浮いている。 世界、沈んで在る。 沈んで在る…

30

(S)AKASIMA

見知らぬ男が戸を叩き、郷土玩具を購えと乞う。 馬面の小芥子。青白い仔馬の耳飾り。馬の鬣で…

22

その手を離すな。

チケットを探して鞄を掻き回している、そんな彼女の前髪がふわりと踊っているのは、この街が落…

19

どこだろうね。

「逃げちゃ駄目だ」と「俺は駄目だ」が手を取り合って三段論法、つまり。 俺は逃げる。 何…

16

涵養スル鵺

夜の底で、大きな鳥が啼いている。 と。想って瞬時に。 否。と。思い直す。 たとえば身体の小…

19

デザート・ヒーラー

信号を待つ、その僅かな時間の隙間で迷子になって、私は足を踏み出せない。 何処へ、行こうと…

23

お静かに。

誤解を恐れずに云えば、と。 切り出した僕はそれでも矢張り誤解を恐れていてつまり言葉を。 続…

16

忘れちゃったよ。

就職した事が無い。 出来る気がしない。 だが職に就きたい。 のり弁当(税込み三百円)を昼夜…

22

賛歌

地球。日本。円生町。 駅裏の路地に梅雨色のビルがあって、その最上階に俺の事務所が在る。 …

22

幕を下ろすな。

□□□ 海の広さと深さ。 それが時々、彼の気持ちを滅入らせる。 「今、俺が、ビールを海に…

20

知っている。

3時になっても、眠れない。 羊を数え、山羊を数え、砂漠の砂を夜空の星を数え続けて眠れない…

23

没ネタ祭「日記」

特定少数の皆様こんばんは、ウネリ本体です。時は2006年(鎌倉時代よりちょっと後です。)…

18

.(period)

「最期の、夏だね。」と。 ちいさく笑うA子の声は舌に乗せたキャラメルに溶け混じり、ほろ甘…

24

ひとつ鳴らす。

サーチライトが、つまりサーチするライトが、深夜を照らす、私を捜す。 私は捜される。サーチ…

20

パレィド、或いはただの。

パレィドなら、真夜中が好いね。 歩調を揃えて、いちに、いちに。 光を避けて、サイレントな…

14

ヨカナーンの函

「北へ向かって。」と女が云う。 何故、とは問わずに前を見る。夜を見る。それは更ける。 つ…

13

今もこの水底で。

そんな訳で世界は沈み、わたしはぷかりぷこりと浮いている。 世界、沈んで在る。 沈んで在る…

30

(S)AKASIMA

見知らぬ男が戸を叩き、郷土玩具を購えと乞う。 馬面の小芥子。青白い仔馬の耳飾り。馬の鬣で…

22

その手を離すな。

チケットを探して鞄を掻き回している、そんな彼女の前髪がふわりと踊っているのは、この街が落…

19

どこだろうね。

「逃げちゃ駄目だ」と「俺は駄目だ」が手を取り合って三段論法、つまり。 俺は逃げる。 何…

16

涵養スル鵺

夜の底で、大きな鳥が啼いている。 と。想って瞬時に。 否。と。思い直す。 たとえば身体の小…

19

デザート・ヒーラー

信号を待つ、その僅かな時間の隙間で迷子になって、私は足を踏み出せない。 何処へ、行こうと…

23

お静かに。

誤解を恐れずに云えば、と。 切り出した僕はそれでも矢張り誤解を恐れていてつまり言葉を。 続…

16

忘れちゃったよ。

就職した事が無い。 出来る気がしない。 だが職に就きたい。 のり弁当(税込み三百円)を昼夜…

22

賛歌

地球。日本。円生町。 駅裏の路地に梅雨色のビルがあって、その最上階に俺の事務所が在る。 …

22

幕を下ろすな。

□□□ 海の広さと深さ。 それが時々、彼の気持ちを滅入らせる。 「今、俺が、ビールを海に…

20

知っている。

3時になっても、眠れない。 羊を数え、山羊を数え、砂漠の砂を夜空の星を数え続けて眠れない…

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没ネタ祭「日記」

特定少数の皆様こんばんは、ウネリ本体です。時は2006年(鎌倉時代よりちょっと後です。)…

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