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【夢日記】#22 リアルと繋がる恋愛ゲーム

リアルと連携できる恋愛ゲームにハマっていた。
恥ずかしいので誰にも言っていない。

修学旅行でとある森の中の温泉に泊まりに行った。
たくさんの学生がいる中、私は憧れの先輩に目が釘付けだった。
学校一のインテリでイケメン。でも、恋愛とは程遠いキャラというところが私には魅力だった。先輩はこの旅行が終わると海外の大学に行ってしまう。
(おそらく成田悠輔だ)

生徒たちは、歩くとミシミシいう焦色の木板の上に寝転がりながら夕飯の合図を待っていた。
私はその不規則に横たわった大群を眺めながら、空間の角にひっそり座って時が過ぎるのを待った。
ふと対角線に目をやると先輩の姿があった。
先輩も空間の角にすっぽり収まるように座っていた。
話しかけたかったが、緊張して見ているだけで精一杯だった。
チャイムが鳴った。
生徒は全員「わーー!」と歓喜の声を上げながら、ドタドタと食事会場に向かって部屋を飛び出した。
しかし、先輩はまだひとり何か考え事をしているようだ。

すると、ゲーム画面が全面に現れ、【話しかける】という選択肢が出てきた。
私は、待ってました!!と、そのボタンを瞬時に押した。
すると、緊張やドキドキや躊躇いなどのあらゆる感情を完全に無視しながら、私の身体は強制的に先輩の方に向かっていった。
「先輩…。」勝手に声が出ている。
何を話したか覚えていないが、話が弾んですごく仲良くなれたみたいだ。
気付いた頃には、先輩はすでにもう私に虜になりかけの顔をしていた。
私たちは手を繋いで夕食会場に向かった。
誰かにこの姿を見られたら怒られそう。ハラハラしながら、次のシーンに進む。

私たちは、夕食会場ではなく、広過ぎるロビーに着いた。お土産売り場や修学旅行での困りごとに対応するための相談窓口があるようだ。
生徒も教員も全員が夕食中なのでガランとしていた。
先輩はもう隣に居なくなっていた。
私はなんとなく相談所に向かった。
受付には中学時代の数学の先生がいた。
先生の目の前に2つだけ置かれたパイプ椅子の右側に座ってみた。
すると奥に、先輩がいるのを見つけた。
なんとなく次の展開が待っていそうな気がしたので、一応顔をチラッと見せて、いるよアピールをしてみた。
すると、「あ。」と私に気づいた。
先輩は自然と私の隣に座った。
胸が高まる。
先生は、私たちを見て、お前たち仲良いんだなと驚いていた。嬉しかった。
受付の奥を覗くとなぜかユニットバスがあった。
暑くてジメジメするのでちょうどいいな。私はシャワーを借りた。
電気もなくしゃがむのもやっとなくらいの狭いユニットバスだ。
私はそろそろ次の展開が来そうな予感がした。
すると、バッ!!!とシャワーカーテンが開いた。
先輩?!と思ったら、まさかの先生。
え、想像と違う展開なんですけど!!!
先輩助けて!
心の中で叫ぶと、先輩が入ってきた。
嬉しい反面、ちょっと待って、どういう状況?と、
私は男性ふたりに裸体を見られている恥ずかしさに耐えられず、ゲーム強制終了のボタンを必死に探した。
しかし見当たらない。
すると、その代わりに【先輩と次のシーンへ】と言う文字を見つけた。
私は藁にもすがる思いで即座にボタンを押した。
実際、内心ワクワクもしていた。
しかしあれ?
シーーン。いつのまにかゲームが終わった。


「あの時にあーすればこの展開だったのにー。」
学校の近くの古い喫茶店で、だるそうに頬杖をついている女友達に嗜められた。

彼女の言う成功シーンにワープした。
私たちは同じテーブルで夕食を食べている。唯一の2人席。先輩はお酒を飲み私も酔っ払っている姿が見える。
【すき!!!!】と、吹き出しに書いてある。
どうやら私は告白できたようだ。すごく残念だった。

月日が経ち、私は池袋のオフィスにいる。
私はあの恋愛ゲームが忘れられず、またはじめから違うストーリーをはじめていた。
ただ、今回は仕事中なので声を出したりできない。
しかし、私が喋らなきゃいけないシーンがきてしまった。
隣にはPCと険しい顔で向き合っている同僚がいる。
私は聞こえないようにボソボソと携帯にむかってセリフを吹き込んだ。
すると、ピンポーンとオフィスに誰かが訪ねてきた。
受話器を取ると、「もっとわかる様にしゃべって下さい。」と、謎の男の声がした。彼はこのゲームの進行役だ。私は、驚きと共に少しだけ恐怖を感じた。
すると、同僚たちが「え?なになに今の誰?」と、わらわら集まってきた。
私はこうなると隠していられないと悟り「実は今めちゃおもしろいゲームしててさ、、」と、みんなに携帯の画面を見せながら説明した。
すると、男の同僚が、え、面白そう!やってみるわ!とその場でダウンロードした。
せっかくなので私は色々アドバイスをしようと、実例としてさっきのシーンに戻り、声が小さいと言われたセリフをもう一度しゃべってみた。
しかし、みんなに説明するために、不正に戻るボタンをたくさん押してしまったため、さっきのシーンが見つからなくなってしまい、結局私も初めからスタートする羽目になってしまっあ。
私はまた、どのストーリーにしようかなあ、と4つの中から選む作業をはじめた。


2022/7/24

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