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現代サッカー用語辞典

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記事一覧

現代サッカー用語辞典 プルアウェイ

プルアウェイ(pull away)はいわゆるFWのマークを外す動きである。
これが上手い選手は文字通りDFの視界から消える。

DFが並んでいた場合に、まずDFの前から裏のスペースを狙う。
ボールホルダーとDF間の空間を横切るイメージ。
DFは縦に抜かれないようにポジションを動かしながらもボールホルダーから目線を切れないため半身になる。

そのタイミングで再度間を通り逆方向の裏を…取らない。

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現代サッカー用語辞典 レイオフ

今回は議題がとてもライト。
レイオフというのはビジネス用語だと一時解雇の事。

フットボールに於いては楔のパスを別のサポートに即座に返すボール回しの手段になる。
昔から育成年代ではよくDFを背負って縦パスを受ける練習はあるが、出し手、受け手、DFの3人で完結するものが多い。

受け手の斜め後ろに前向きの味方が1人居たら前を向いてボール持てるよねと。端的に言えばそういう考え方。
DF経験者ならわかる

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現代サッカー用語辞典 ストーミング

今回はとても面倒なワード「ストーミング」
これは2018年にイギリス人ジャーナリストのサイモン・クーパーがリヴァプールのプレッシングをStormingと表現したものが広がったものである。

要は元々戦術用語でもなんでもなくて、ジャーナリストが「嵐のようだ!」とコメントしただけものではあるのだが…今ではポジショナルプレーと並ぶ戦術用語のような扱いを受けている。

で、このストーミングを行うチームが意

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現代サッカー用語辞典 サリー

サリーするという用語が一部界隈では使われている。
これまで取り上げたものと比較しても馴染みが薄いかもしれない。

salida lavolpianaというスペイン語の用語の略なのだが、用語を知っている人の中でもこれを単に中盤から1枚(アンカーかダブルボランチの1枚)をCBの間に落として最終ラインを3枚にしたものだと解釈している人間が意外に多い。

これは誤りだ。本来のこの戦術の核心を突いてない。

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現代サッカー用語辞典 カバーシャドウ

今回は守備の手法であるカバーシャドウについて。
これ自体は特別なプレーではない。

コースを切ろと経験者なら誰しもが言われてきたはず。
鳥かご(Rondo)という練習があるが外4人中2人のオーソドックスな鳥かごをやる時に必ず最初のDFは左右どちらかを切りながらブレスを掛ける。
1つのコースを消しながら近づいて時間を奪うことでボールホルダーと1つのパスコースを潰す。
2人目が残った2つのパスコースを

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現代サッカー用語辞典 コラム

まだ2つしか書いてないのにコラムというのも微妙な話ですが。

色々と書くつもりではあるのですが、私個人としては本来プレイヤーに難しい戦術用語は無意味だと思っております。
あくまでも11人の意思統一の為の言語に過ぎない上に、そもそも国籍も知能もバラバラの人間を纏める為のものなので。

例えばハーフスペースの話を少年サッカーやアマチュアの指導をする場合はまずペナルティエリア手前〜中の空間を縦に3つに割

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現代サッカー用語辞典 ハーフスペース

ドイツで生まれたHalbraumという概念の和製英訳。
ピッチを5つに縦割りした所謂5レーン理論の中で中央と両端を除く左右のエリアを表す言葉として日本の戦術界隈では良く知られている。

Halbraumという概念は欧州では広がってきているがハーフスペースという用語がここまで広まってるのは日本だけだろう。
簡略化された用語が広まるのは日本の特徴ではあるし説明には便利だが、本場で普通に使われている用語

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現代サッカー用語辞典 偽サイドバック

偽サイドバックとは何か。
スペイン語のFalso Lateralの直訳なのだが。

端的に言えば守備時はサイドバック、攻撃時はボランチの位置を取る選手のことになる。

最終ラインと3列目の4-1の関係を3-2の関係にするということ。大きなメリットを2つピックアップす?。

①被カウンター時にアンカー脇のスペースを突かれなくなること。
②中央に枚数を集めることでワイドのアタッカーにスペースを与えるこ

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