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自分を丁寧に扱う

自分を丁寧に扱うというと、皆さんは何を連想するだろうか?

これまでのわたしは、この言葉を聞くと、
「そうだ、もっと自分を大切にしよう!」と思うのだが、それもつかの間、すぐ忘れてしまう。

自分に対して、“丁寧に“とか“大切に“と言うことが良く分かっていなかったのだ。

そもそも会社員時代は、仕事仕事で忙しく、自分の余暇を楽しむということすらできていなかった。

自分のことは後回し。
とにかく仕事のスピードを上げる。
成果を出す。
そんな感じで、精神的にも肉体的にも追われる毎日だった。

こんなことばかり頭にあったものだから、常に「急げ急げ」とせわしなく、自分を振り返る余裕すらなかった。
というか、振り返る余裕はあったのだが、自分に意識を向けていなかったのだ。

それはなぜか。
答えは簡単、意識を自分に向けたところで、何をしたらよいかわかっていなかったからだ。

しかし最近、「もったいないことをしてきたなぁ。」と思っている。

“自分を丁寧に扱う”とか、“大切にする”とか、実はそんなに難しくないからだ。

わたしの場合は、とにかく自分に対して雑なので、それを少しずつ改めてみることにした。

例えば、
くつろげる空間で生活するために、物を徹底的に捨て掃除をする。
健康的な身体を維持するために、ウォーキングや軽い運動を行う。
自分が、食べたいと思っていないときには、どんなに好きなものが目の前にあってもすぐに食べない。
お風呂で使用するシャンプーやボディソープ、化粧品など、多少高くても自分に合ったものに変えてみる。
本当に気に入ったものしか、身の回りにおかない。etc

そして、今まで自分にかけていたそれぞれの時間を、少しゆっくりそして長めに取ること。

以前のわたしは、「運動したいな」と思っても、「忙しい」を言い訳にして運動しなかったり、「どこか気分転換に出かけたいな」と思っても、「やっぱり面倒くさい」と言って出かけなかったり。

「痩せたい」と言いつつ、満腹でもうこれ以上食べられないと思いながら、「ちょっとだけ」といいつつお菓子をつまむ。

本当は欲しいわけではない洋服を、何となく買ってみたり。

良く考えると、これって全く自分に親切でないし、大切にしていない行為だ。

つまり、ことごとく本音を無視している。

結局、そんなことを続けているから、自分にとって不必要なものばかりが自分自身だけでなく身の回りにも集まってしまい、なんとなく居心地が悪いのだ。

“自分を丁寧に扱う”って、少しの手間がかかるから面倒くさいんだな、本当は。
そして、一時の物欲で自分を紛らわせて、“満足した”と思わせていたのだ。

“面倒くさがり”と“偽りの欲求”。

“面倒くさい”という感情と、“これは本当にしたくない、嫌だ“という感情。実は似ていて判断しにくい時がある。
そんな時は、“快”か“不快”かで判断するようにしている。

面倒くさいことでも、本当にしたくないわけではない場合、その時は「不快」かもしれないが、その後を考えてみたときに「快」なのだ。
掃除などはその典型で、掃除の最中は面倒なので「不快」かもしれないが、終われば“気持ち”も”空間”も「快」である。

しかし本当にしたくないことをしようとしたときは、その時もその後も「不快」しかない。

“偽りの欲求”も同じような感じだ。

“本当の欲求”の場合は、「こうしたい、ああしたい」と、気持ちも行動も伴う。
そして行動を起こした時もその後も「快」である。

しかし“偽りの欲求”はその時は「快」かもしれないが、その後「不快」なのだ。
これは、特に食べたくないのに食べてしまったとき、その時は「快」だが、その後結局食べ過ぎて「不快」というのと同じだ。

気づいてはいたが、なかなかこれを止めることが出来ていなかった。
でも最近、この部分について「本当に変えてたい!」と思い、これまで惰性で行ってきたことを止めるようにした。

それは、最近気づいたことに関係している。

これは私見だが、自分を丁寧に扱っている人は、時間がゆっくり流れていて、安心感がある。
そして、その「自分を大切にしている感」がすごく良く伝わってくるのだ。

同じことをしていても、「まとっている空気や時間の流れが違う」といったところだろうか。
もう少し表現を変えてみると、「自分を生きている」と言う感じがするのだ。

そして、「自分との違いは何だろう?」と考えてみたとき、恐らく、「自分に対する丁寧さや、向き合い加減が違うのだろう。」ということに気づいた。

何となく、せわしい感じの空間を生きてきたわたしにとっては、とても理想の空気感。

それが実現するように「今からでも遅くはない。」あせらず、少しずつ、「自分や自分の生活を丁寧に扱って、変えていければ良いな。」と、思っているところだ。




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