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祝★30周年 広瀬香美「Bingo!」を聴き返す

さてさて、広瀬香美さんデビュー30周年突入!ということで(ファンクラブSiNGでの30周年突入の動画メッセージ(会員限定)はこちら)、1992年7月22日にリリースされたデビューアルバム「Bingo!」を久しぶりに聞き返してみましたよ。

一言でいうと、福袋?玉手箱?たみたいな楽しさ。懐かしいサウンド感、丁寧に作り込まれたアレンジ、とにかくかわいい香美さんの歌声、みずみずしさがはじけます。OL(もう死語?)がたくさん出てくる、良くも悪くもバブル臭漂う(笑)今にはない華やかな世界観(笑)。なのに、今聴いても、新鮮なのは、名刺代わりのデビューアルバム、丁寧に作り込まれ、広瀬さんの魅力が色々な角度から上手く表現されているからかな、と思います。

しょっぱなから、I Don't Wanna Work~働きたくなんかない~とか言って、まぁ、やる気のない、文句たらたらのOLが出てきて(笑)好き勝手言ってて。今でいう「うっせぇわ」的な?世の鬱憤を爆発させていてビックリ・・・ですが、アルバム全体を聴くと気分爽快、聴きごたえ十分。こんな充実したデビューアルバムをポーンと世に出せるシンガーソングライターは他になかなかいないんじゃないかな?

今じゃ、各所で「クセ強い」とか言われちゃう(誉めてる)広瀬香美色は、各曲ちょいちょい出ているけれど、 シングル発売前のデビューアルバムということで、あえていろんなタイプの楽曲作りにチャレンジしているのが面白いし、最終的にバランスよく仕上がっている。
これ、ちょっと控えめ、様子見しつつ、いろんな素材使えまっせ、いろんな味出せまっせ、と、広瀬香美の魅力の幕の内弁当ね。

詳しくは、このデビューアルバムも手掛け、以降、広瀬さんとずっと一緒に仕事をしているプロデューサーの田村充義さんがラジオで語った広瀬さんのデビュー秘話をどうぞ。

2曲目に入っている幸せのリズムや7曲目のWe’ll Be Togetherは、その後のヒット曲に続く広瀬香美っぽいラブ・ポップスで、とっても完成度の高い楽曲。軽妙で香美節の効いたメロディ、詰め込みの女王よろしく肉食系女子の恋愛模様を独特のワードセンスで詰め込んだ歌詞を伸びやかに涼しげにポップに歌い上げています。

個人的には、「超絶前向きで自信に満ち溢れた女子が自ら幸せ勝ち取る」世界観こそ、広瀬香美のラブ・ポップスの真髄でしょ!と思っているので、他力本願じゃなく「私と付き合ったらあなたは幸せになれる」と男の人を幸せにしてあげるっていうバブル女子の力強さが出ている歌詞が大好き。
We’ll Be Togetherの「(自称)才色兼備の女の子が彼氏をゲットして、太陽のように、その人に光照らしてあげて、幸せ守ってあげる」って、広瀬さんにしか作れない女子への応援歌だと思います。

もちろん、元から作るのが得意だったというバラードもいい曲たくさんあります。3曲目のDon’t Go Away。この曲は2010年に発売された広瀬さんのセルフカバーアルバム「名曲アルバム」にも収録されているし、Youtubeの広瀬香美Backyard channelでもでも引き語りしてくれたことがあり、最近のファンにも大人気の一曲です。

本当に切ない中に凄い盛り上がりのあるいいラブソング。そして、広瀬香美ラブバラードの定番、国際恋愛の遠恋ソングです。アメリカの広いハイウェイを泣きながら走るその後ろにジェット機が飛び交う光景が鮮明に浮かびます。

Youtubeでは、作曲当時の秘話や英語の歌詞の逸話についても教えてくれていますよ。

4曲目の言えない気持ちは、4枚目のシングルの「ドラマティックに恋して」のカップリング曲(当時はB面って言ってたか?)。なんだかノスタルジックな曲調で、弱気な片思い女子を歌う歌詞も広瀬香美っぽくないという気もするけれど、しっとり、落ち着いた中に、薄いグラスのような広瀬さんの優しく透明感あふれる歌声が寄り添ってくれている感じで素敵です。

次のぜったい信じないも、香美さんっぽくない楽曲。と思ったら、広瀬さんの楽曲は基本、作詞・作曲ともにご自身ですが、この曲だけは作詞家の川村真澄さんが作詞を担当されているんですね。作曲のテイストも歌い方もアイドル・ポップス?に寄せた感じで、ささやくように歌う香美さんの歌声もかわいいですね。

アイドルっぽい香美さんの後にやってくるのはなかなかビートが効いて作り込まれた楽曲ですよ。13日の金曜日、こちらもアルバムならではの面白い一曲。I Don't Wanna Work~働きたくなんかない~に出てくるOLさんと同じタイプのいろいろうまくいかない女子のツイてない13日の金曜日を、「ジェイソンに狙われている」と表現する類まれなるセンスを感じさせるすごく面白い作品です。

8曲目のMy Home Aloneは奇をてらわないノリの良いメロディがかわいい中にも、広瀬香美さん独特の歌詞が際立ってる一品。そもそも、風邪で弱っている女子がテーマの楽曲って、そんなにない。ましてや、歌詞に体温計とか赤血球とか、アスピリンとか、鼻水とか、そんなワードぶっこんでくる人いる??(ましてや、ウィルス暴れまくってる時に頑張ってくれるのは本当は赤血球じゃなくて白血球だしね・・・)だけど、

こんな日には あなただけでいい あなただけでいい

たぶん、かなりの女子が(男子も?)似たような経験したことあって、共感しまくるんじゃないかと。

最後の2曲もなかなか壮大なバラードで、聴かせてくれます。How Much I Need Youは全編英語の曲。メロディーは、ありがちと言えばありがちなんだけど、安定してじっくり聴ける曲調で、英語の歌詞に合わせて、広瀬さんの伸びのある綺麗な歌声が、ゆっくり堪能できます。英語の部分の歌唱がとっても優しくて素敵なYou're My Lifeも「名曲アルバム」に入っています。

今の広瀬香美さんとはまた違った魅力満載のデビューアルバム、ぜひ聴いてみてくださいね。

#広瀬香美 #音楽 #jpop #90年代 #アルバム紹介  







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