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08_ムーンスターとゴムのまち「久留米」

※この記事はムーンスター 2023秋冬 at うなぎの寝床 旧寺崎邸に付随した特集記事で、メールマガジンでリリースした内容をアーカイブしています。
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「久留米」はどうしてゴムのまち?

ムーンスターのある福岡県久留米市は「ゴムのまち」と言われ、ゴム産業に関わる会社が多くあり、世界最大手のタイヤメーカーに成長したブリヂストンの創業の地でもある。ブリヂストンと並び「3大ゴム産業」と言われたのが、ゴム靴メーカーである、ムーンスターアサヒシューズだ。

ゴム産業がなぜ久留米で発展したのか。そのきっかけは「足袋(たび)」にある。

ムーンスターが現行でつくる足袋「JIKATABI

ムーンスターの創業者である倉田雲平氏は、1873年(明治6年)に「つちやたび店」として座敷足袋の製造を開始し、とても評判が良く、久留米は足袋生産で有名になる。その後、「つちやたび店」は大正時代にアメリカ製のキャンバスシューズからヒントを得て底にゴムを付けた「地下足袋」を開発・商品化。そして、地下足袋のゴム部分に使用するゴムの輸入が盛んに行われるようになった。

タイヤメーカーであるブリヂストンも、「しまやたび(現 アサヒシューズ)」が座敷足袋の製造からスタートし、底ゴムの地下足袋の開発・製造・販売を始め、そこからタイヤ部門が誕生し、現在に至る。

「座敷足袋」→「地下足袋」→「タイヤ」

時代の流れとともにゴム加工技術が培われていき、久留米はゴム産業の一大産地となっていった。

JR久留米駅前にでっかいタイヤ!

モノ・ヒトの流通拠点「久留米」
"筑後川"と"鉄道"

では、ゴムのまち久留米市とはどんな街なのか。

福岡県の南部に位置する久留米市は、現在福岡県第3位の人口を有する中核都市だ。交通の要衝(交通・軍事・通商の上で大切な地点)として鉄道や高速の交差する場所にも近く、福岡県南部筑後地方の中心都市である。

九州最大の河川「筑後川」の豊かな恵みをうけた筑紫平野で最大の都市で、江戸時代には有馬藩の城下町として栄える。筑後川は農業に豊かな恵みをもたらしてきたのはもちろん、上流の林業にも物流の手段として重要な役割を担っていて、久留米は筑後川の舟運の重要な拠点となり、そこに産業が興っていき、商業の町としても賑わっていった。

筑後川沿いに建てられたアサヒシューズ工場と、そのすぐそばを通る線路

明治に入ると物流の中心が舟運から陸運に取って変わっていき、久留米にも九州鉄道(明治の私設鉄道会社)によって線路がひかれた。物流の主役が鉄道になり、ブリヂストンやアサヒシューズ、ムーンスターの工場も現在のJR久留米駅周辺に集積するようになる。1980年代頃まではそれぞれの工場への専用路線もあったそうだ。

こうした物流の拠点として役割を担ってきたことも、今の久留米の風景をつくっている。

ムーンスター久留米工場の周辺
大きな工場が地域に溶け込んでいる風景を目にすることができる
かつて物流の要所だった筑後川。
悠々と流れるその存在は、現在、そしてこれからの風景を繋いでくれている。

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