【フタリソウサ】箱の中の猫【リプレイ】Part 4(最終回)

>> Part 3

これまでのあらすじ
ガイ
バッドフェイスは鋼鉄のオーディンからの妨害を受けつつも、麻薬ブローカークロウとの接触に成功する。2人は巧みな尋問でクロウを追い詰めるも、クロウは一瞬の隙をついて4階の窓から飛び降りて逃走してしまう。彼の脚はサイバネ置換されていたのだ。クロウのアジトに取り残されたガイとバッドフェイスは超高圧ウォーターブレードで斬殺されそうになるが、この極限状況はガイに天啓を齎したのだった。

捜査フェイズ(フタリソウサシーン1)

GM:キーワードが全部埋まり、残りは重要キーワードだけとなるのでフタリソウサに入っていけるかと思います。
ガイ:そうですね。【フタリソウサ】を使います。捜査フェイズのシーン終了時(シーンの合間)に使用できるから今のタイミングで使えばいいんですよね。
バッドフェイス:ですね。
ガイ:感情を一つ強い感情に。「やはり交渉ごとはバッドフェイスの方が一枚上手だな。俺では脅し文句を言う前に実際にやってしまう」を強い感情にします。
バッドフェイス:じゃあ「豊富な有線接続ポート」を。
GM:なんでだよ(笑)
ガイ:(笑)
GM:残り二つなので2連【フタリソウサ】ですね。
ガイ、バッドフェイス:そうですね。

ガイ:じゃあシーン入りますか。フタリソウサって異常な癖振るんだっけ。
バッドフェイス:振らないみたいですね。
GM:どちらの重要キーワードから行こうかな。じゃあ④番。そもそもなぜブラッドスター家に人々が行くのか気になるところです。
ガイ:水があるから?
GM:確かに(笑) 真水貴重ですからね。いいのか、捜査官。厚木警察署、腐敗してるのでは。これについてどのように調べていきますか?
ガイ:ブラッドスター家に何があるか調べるには? 潜入する?
GM:これはシチュエーションとか選ばないですからね。
ガイ:潜入しましょう。
バッドフェイス:やった!
GM:あなた方は真っ赤な真っ赤な建物の前にいます。このネオ厚木の砂埃を受けてなお真っ赤に輝くその豪邸はブラッドスター邸でございます。
ガイ:どうやって潜入しよう。
GM:特に技能とかは問わないのでやらかしてください。
ガイ:どうしようかな。難易度高いぞ。
GM:こっちの台詞なんだよな。
バッドフェイス:じゃあこっそり2、3人門番倒していきましょうよ。
ガイ:そうだね。門番をひとりずつ、あれですよ、静かに、締めていく。
GM:メタルギアソリッドみたいに。
ガイ:そうそうそうそう。スニーキングアクションします。
GM:真紅のベレー帽を被った門番たちがぱたりぱたりと倒れていきます。
ガイ:「悪いな。まあ、手加減はしたつもりだぜ」
GM:首が90度、180度、270度回っていることでしょう。手加減したっていうんなら。
ガイ:この時代の厚木は再生治療とかも発達してるに違いないから。
GM:そう言いながら360度回して4人目を倒したところです。
ガイ:「サイバネ兵士はこのくらいやっとかないと起き上がってくるからな」
GM:完全にゾンビなんだよな、扱いが。
バッドフェイス:(笑)
GM:入っていきますか、洋館に。
ガイ:この先もこっそり入っていくよ。
バッドフェイス:こっそり。
GM:何故こっそり入らなければならないか。それはかの超高圧ウォーターブレードがあるからですね。そのセンサーを掻い潜り掻い潜り。しかし事件があった部屋にはどうやって行けばいいでしょうか? どう思いますか。ガイさんはどう考えるんだろう。バッドフェイスさんが後ろから訝しげに見つめてますね。ガイは一体何を考えているんだという感じです。
ガイ:「マーゲイやクロウと同じようなルートを辿るのが手っ取り早いだろうな」と言って左腕を無造作にひねって外します。そしてそれを通風孔の中に置くと、左腕が指でバタバタ言いながら張って進んでいきます。
GM:キモっ!
バッドフェイス:(笑)
GM:カメラ的なのが付いているという理解でいいですか。
ガイ:そうですね。センサー類が付いているので。「これで偵察してこよう」と言って左腕を通風孔の奥に送ります。
バッドフェイス:「見た目が美しくないから次はキャタピラでもつけるか」
ガイ:「ああ、頼む。こう這ってると音とかも煩いからな」
GM:天井のほうからガゴンガゴンガゴン。ドンドンドンドン。で、通風孔を辿っていくと、1箇所、「誰かしらが外したかなあ」というネジが外れている穴がありますね。
ガイ:指の1本からビヨーンと伸ばしたアンテナを穴から出します。
GM:ビヨーンって伸びてますけど、これがどうするんですか?
ガイ:伸ばしてどうするんだ、確かに。カメラ付いてないぞ。
GM:天井から潜望鏡的に出てるってことね。
ガイ:指の……でも指に精密機械埋め込んでるイメージないな。
GM:偵察というか、大丈夫かなあ的なやつですか。
ガイ:そうですね。大丈夫かなあ的な。
GM:当然ウォーターブレードが起動しますけれども。たかだか量産品のベストセラー如きではサイバネは大丈夫ですよ。つやつや輝いてます。
ガイ:指を引っ込めます。「なるほど」
GM:汚れが落ちました。一本だけキラキラしてます。
ガイ:「おい、バッドフェイス。俺の左腕はカメラをどこに仕込んだっけな」
バッドフェイス:「カメラは掌だ」
ガイ:「掌。ありがとよ」掌を穴の方に向けて中を伺います。
GM:ボンゴボンゴみたいになってる。あるいはマリオ64の砂漠のステージ。
ガイ:いたねえ(笑)
バッドフェイス:怖い。
GM:一回わちゃわちゃ進んでいる状態からガコンって手首立てないといけない。
ガイ:そうですね。
GM:じゃあいままで延々無機質なダクトの壁だけ見えてたんだ。
ガイ:そういうことになります。
バッドフェイス:そうですね。次はキャタピラつけましょう。
GM:完全に間違えたでしょ(笑) 完全に改造間違えてるでしょ。バッドフェイスさんったら。
ガイ:こういう運用は想定してなかったんだもんね。
GM:どう使う予定だったんだよ。そこ打ち合わせなかったんだ。おちゃめ機能だったんだ。
ガイ:ガイも左腕を偵察機として使うのは今回初めての運用だったから。
GM:まあ大体の人間は機会がないまま一生を終えますからね。カメラをどうしますか?
ガイ:カメラで中は見えますか。何か手がかりになりそうなものはありますか。
GM:そうですね、バッドフェイスさんのことですからセンサー類もつけていると思います。ウォーターブレードのセンサーがどのように感知しているのかがわかります。また、その部屋の中には何かしらの袋があります。
ガイ:これ以上は手だけだと辛そうですね。この部屋が屋敷のどの位置なのか、これまでの通風孔の経路から割り出せたりしますか。
GM:そのへんはバッドフェイスさんが詳しんじゃないですか?
ガイ:バッドフェイスさんどうでしょう。
バッドフェイス:そりゃ当然、位置情報はものすごく精密に厳密に取得できるはず。
ガイ:「さすがだ。じゃあ俺たちは廊下の方からあの部屋に向かうことにしよう」左腕の位置情報を元に袋のある部屋へ向かっていきます。
GM:じゃあバッチリ着きましたね。
ガイ:入りましょうか。
バッドフェイス:入りましょう。
ガイ:扉は電子ロックとかなのかな。
GM:どんなロックであろうとあなた方の前にはただの紙切れです
ガイ:じゃあ腕力で開けます。ギギギギギ。
GM:厳重な扉があなたたちのために開いていく。やったね。そこにはウォーターブレードの水滴を反射して輝く大量の謎の白い粉。白い粉の正体とは。
ガイ:白い粉。
GM:重要キーワードが一つ手に入ります。そこにある袋に入っているのは何かしらの白い粉、大量の違法薬物であることがわかります。

キーワード④:大量の違法薬物


ガイ:「ブラッドスター家! こんなものを。表で食品産業をやっておきながら裏でこんなものを」
GM:まあ、粉ソイレントである可能性もありますからね。
ガイ:違法薬物の「違法」が、薬物として違法なのか、製法が違法なのか。どっちかわかんないですもんね。
GM:幅広いですからね。
バッドフェイス:違法に輸入しただけかもしれない。
GM:いろんな違法があるね。
ガイ:ソイレントの素材にクラス4以上の市民を使ってはならないという法律に抵触してるからね。
一同:(笑)
GM:いろんなありとあらゆる違法薬物があります。ということがわかります。このフタリソウサシーンは終了となります。
バッドフェイス:いえーい。
ガイ:「これは重要な証拠品になるな」と言って、左腕を取り付けてから掌のカメラアイで証拠写真をパシャパシャ撮ってその場を後にします。
GM:格好いい。はあああって感じで構えてる。犬夜叉の風穴みたいになってる。
バッドフェイス:そうですね。
GM:バッドフェイスさんの趣味が出ますね。そんなわけで大量の証拠を押さえて、まんまとブラッドスター家から逃げおおせたと。

捜査フェイズ(フタリソウサシーン2)

GM:さ、残る重要な鍵は1つですけれども、ガイさん何が気になるんでしょうか。みんな気になってますね、ガイさんの気になってることが。なんだろう。ガイさん何考えてるんだろう。
ガイ:「クロウは何しにこの屋敷に入ったか。それがまだわかっていない
GM:ええ、まあ大体わかりますけど。
一同:(笑)
ガイ:「だが確証が得られていないからな。それを調べに行こうではないか」
バッドフェイス:とりあえず感情強いのにしときますね。
ガイ:あ、します。「そうだ、それでいい。荒事は俺の仕事だ」を強い感情にします。
バッドフェイス:「過保護」を強い感情にします。
GM:では次のフタリソウサシーンに入っていきたいですが大丈夫でしょうか。
ガイ、バッドフェイス:大丈夫です。
GM:あなたたちがブラッドスター家を出ますと、あなたたちの元に厚木警察署の制服をきた男の人がやってきます。
ガイ:知ってる人ですか?
GM:知ってる警察官ではないですね。
ガイ:知ってる人ではない。
GM:警察署の全てと顔見知りということは、まあないですね。向こうは知ってるかもしれないですけどね。
ガイ:知られてるか。これだけドンパチやってれば知られてるかもな。
GM:まあね。
ガイ:でもこっちからは知らない人なので素通りしようとします。
男(GM):「すいません。ちょっと、ガイさんですよね」
ガイ:「ほう、俺の名を知っているか」まあ、名前といっても、名前なのかこれは? 名前だけど。「どうした、俺に何か用か」
男(GM):「あ、バッドフェイスさんもいらっしゃるんですね。よかった。すいません、実はこのあたりで捜査官が1人行方不明になっておりまして」
ガイ:「おい、それってまさか。マーゲイか?」
GM:「ん」、と僅かに表情が変化しますね。
男(GM):「そうです、私実はこの件について極秘に秘密裏に動いている私立探偵でして」
ガイ:私立探偵なの!? でも服装は警察官。
GM:警察官ですね。
男(GM)「相手がかのブラッドスター家なので警官くらいの格好だと安心かなあと思ってやってきたんですけれども。何かい情報ないですかね」
ガイ:「いい情報? 代わりにお前は何をくれるっていうんだ。厚木はそういう街だぜ」
男(GM):「うーん、弱りましたね。彼の居場所でも教えてくれたらいいなと思いますけど、何か知りませんか」
ガイ:「生憎だが俺たちもマーゲイの居処は掴めていいないんだ。だが、その最後のピース、それを今から確認に行くところだ。そうだな、調査の助けになるかもしれん。お前も連れて行ってやろう」
男(GM):「いや、私はあなた方のように義体化しているわけではないので」
ガイ:「ふん、義体化していればなんでもできるというものでもない。生身だからこそできることもあるぞ」
GM:ガイさんが義体について持論を展開しているとですね、ガイさんの耳にわずかにサイバネ的駆動音が聞こえます。
ガイ:この男から?
GM:どう思われます、名探偵。
ガイ:こいつからなんじゃないかな。
GM:聞いてみますか?
ガイ:えーと、ちょっとサイバネアイでそいつの全身スキャンをして。片足引きずってるような歩き方してないですか。
GM:片足を引きずってはいないようです。しかし、その足は真新しいサバネになっていることがわかります。
ガイ:あ、見えてきたぞ。なるほど! 全部繋がった。全部繋がったのかわからないけど。
GM:ガイさんがピピピピッとスキャンしていると、男が逃げ去ろうとしますがどうしますか。
ガイ:とっ捕まえます。とっ捕まえてバッドフェイスさんに言います。「バッドフェイス、この厚木中の病院からつい最近足のサイバネ手術をしたやつのデータを洗ってくれ。おそらくその中にクロウが入っているはずだ」
バッドフェイス:「ほう」と言って瞬時に検索を終えます。検索結果を自分の端末に表示して見せます。
GM:そこにクロウの名前が。
ガイ:「つまりだ。クロウ、お前はお前だよ。俺が今掴んでるお前のことだ」
男(GM):「んだよ〜」
ガイ:「お前は超高圧ウォーターブレードで負傷した足をサイバネ置換した。そういうことだ。そういうことに違いない」
バッドフェイス:「ちょっと待て、クロウはさっき、あそこのビルで追い詰めた男じゃなかったのか」
ガイ:「もしかしたら顔も弄ってるのかもしれん。顔から何か剥がせないか顔をメリメリやってみます」
バッドフェイス:(笑)
GM:顔を90度くらい捻ろうかなっと思ったら、首の後ろにガイさんの普段使っているようなLANの接続ポートがあることに気付きます。
ガイ:「そうか、中身を見れば話が早い。バッドフェイス、後は頼んだぞ」と言ってガイは自分と男をLAN直結して白目をむいてその場に倒れます。
バッドフェイス:「おいよせ! 理解できん」理解できんなという顔をします。
GM:そうですね。ガイさんは電脳に文字通り潜り込み、この男の個体名を手に入れます。薬物のブローカー、クロウ白鷺その人であるということを掴みます。
ガイ:「やはりお前だったか」
GM:電子の海で呟きます。エモーい。
ガイ:クロウの自我にはそこで会えますか?
GM:中央であなたを悔しそうに睨みつけています。
ガイ:「なに、別に取って食ったりしようってわけじゃないんだ。お前がどうしてマーゲイを追っているのか、ちゃんと確認しておきたかっただけだ。そして、お前はそもそも何故ブラッドスター家に行ったのか。それも知りたい」
クロウ(GM):「くそ、どうしてこんなことに」
GM:白鷺は膝を打ちました。生身です。イメージ映像が。
ガイ:そうだね。じゃあガイも生身なのかな。
GM:そうですね。懐かしい。かっこイメージです。GMのふんわりした電脳イメージ。
ガイ:攻殻機動隊で培われたイメージ。
GM:かっちりしてた。直接アクセスしたので、クロウが薬物を横流しするためにブラッドスター家に行ったのは明らかです。

キーワード②:薬物を頂戴するために泥棒

ガイ:「ブラッドスター家に薬物を盗みにいくたあ、いいタマしてんじゃないか、お前も。お前の気概気に入ったよ。で、そこであんたはマーゲイに会ったってわけだ」
クロウ(GM):「あの野郎、俺の義足を」
ガイ:「だがあんたは勘違いしてるぜ。あんたの足をやったのはマーゲイじゃない」
クロウ(GM):「なに?」
ガイ:「お前が怪我をした時の写真をよく見てみるんだ」そう言って自分に保存されていた画像をみせます。医者からくすねてきたね。
クロウ(GM):「なんだっていうんだ」
ガイ:「この傷、お前もよく見慣れているんじゃないか? お前が潜んでいたあのバー……そこにも設置されていたものによって生身が切りつけられた時にできる傷、それに合致している」
GM:しばらく怪訝な顔をしていた白鷺クロウでしたが、それの意味するところ知るとがっくりと膝をつきます。かっこイメージでかっこ閉じ。
ガイ:「そうさ、これは不幸な事故ってやつさ。恨むなら、ブラッドスター家でも恨むといいんじゃないか?」
GM:ざっくりと恨みを横流しされる(笑)
バッドフェイス:(笑)
GM:ということで、どうやって戻るのガイさん。
ガイ:ログアウトします。
バッドフェイス:ロックマンエグゼ的にプラグアウトしました
ガイ:現実の世界で目をかっと開いてLANケーブル引っこ抜いて起き上がります。
バッドフェイス:バッドフェイスはショカコーラを食べてます。
GM:そうですね、過酷な厚木においてカフェインは大事。かの米軍も使用するとされる。
バッドフェイス:バッドフェイスはコーヒー好きなんだな。そういうことにしよう。
GM:ショカコーラはマジでやばいね。これは死ぬわ。

真相フェイズ

GM:というわけでキーワードが揃いました。
バッドフェイス:やった。
ガイ:やった。でもマーゲイがどこにいるかわかんないんだけど。
GM:フタリソウサが終わった時なんか起きますっけ。
バッドフェイス:多分なんも起きないですね。
GM:このままサイクルが終了。捜査フェイズが終了しますね。
バッドフェイス:本当にカード1枚しかないんだ。
ガイ:すごいサクサクだったね。
GM:この世紀末厚木においてこんなに鮮やかに解決していくとは。ガイさんにはもう全ての真相がわかっている。ガイさんはどうするんでしょうか。
ガイ:何が起きたかわかったけどマーゲイがどこにいるかわからないんだよ。どうすればいいんだ。このあと推理パートみたいの?
GM:「犯人はお前だ」をする。
バッドフェイス:そうですね。
ガイ:どういうシーンでやればいいんだ。
GM:どういうシーンにしたいですか。わかんない、GM厚木のことわかんないから。
ガイ:とりあえず依頼人のリンには話さないといけないですね。あとクロウも連れてくか。そこで白目向いて倒れてるやつ。
GM:そうですね、犯罪者には違いないですしね。ではあなた方が厚木警察署のとこに行き、リンさんに会います。最初に依頼を受けた時の会議室に入れられることでしょう。
リン(GM):「いやあ、お疲れ様でした。それで捜査の首尾はいかがでしょうか」
ガイ:「ああ、だいたいわかった」
リン(GM):「もうですか!」
ガイ:「そうだ」
リン(GM):「ひええ、やっぱりガイさんに頼んで良かったです」
ガイ:「このバッドフェイスの頭脳がなければなし得なかったがな」
バッドフェイス:肩をすくめます。
GM:アメリカン!
リン(GM):「ああ、すごいです。お二人は名コンビです」
ガイ:そこにクロウを突き出します。
リン(GM):「この方は?」
ガイ:「こいつはマーゲイに危害を加えようとしていた不届き者だ」
リン(GM):「マーゲイにですか?」
ガイ:「余罪もあるから追及してやってくれ」
リン(GM):「わかりました。マーゲイは警戒心が強い男なので、彼に対する脅威が完全になくならない限り出ように出られないものと思われます」
バッドフェイス:「ほうほう」
リン(GM):「ガイさんとバッドフェイスさんには、彼がなぜ疾失踪しなければならなかったのか。失踪に関わっている人を、犯人を教えて頂きたいのです」
ガイ:犯人!? なるほど、それなら、誰だろうなあ。
バッドフェイス:困っちゃう、探偵がそれでは。
ガイ:こまっちゃーうなーあ(※)。クロウから狙われてたけど、普通にブラッドスター家からも狙われてる気がするんだよね。

※ハッチポッチステーションの大口博士のなんでも相談室を真似たつもりだったが伝わったか不明。

バッドフェイス:鋼鉄のオーディンじゃないのは確かか。
ガイ:鋼鉄のオーディンではない(笑)
GM:それはPLが生やしたやつだから。
一同:(笑)
バッドフェイス:最初の浮浪者に缶詰を渡すと何か新しいアイテムになったのかしら。
GM:どうでしょう。
ガイ:あ、缶詰結局使ってない。
バッドフェイス:そう、缶詰使ってない。
ガイ:しまったあ。しまった、重要な情報を見落としてるか?
GM:いや、別に。改変の辻褄が合わなくなっただけかもしれない。
ガイ:タイトルも回収できてないんだよなあ。
GM:箱の中の猫。マーゲイというのはネコ科の真似が得意な動物。
ガイ:うん。箱がね、箱が何だろうっていう。
GM:そんなに、あーってなる掛詞になってないので大丈夫だと思います。そんなに深い意味はないと思います。
ガイ:「ああ、全部わかってるよ。まー芸が逃げなくてはならなかった理由。それはこいつだ、クロウ、この男だよ」
GM:犯人はクロウということでよろしいですか?
ガイ:うん、クロウっていう……。
GM:ちょっと自信なくなってきた。
ガイ:クロウ、こいつだ! こいつだよ! こいつだ!
GM:そこまで言うんであれば。
ガイ:失敗すると心労が増えちゃうから。
GM:あ、助手のゲスト欄いない。
ガイ:ゲスト決めてないね。ゲスト用意しといたほうがいいんじゃない。
GM:リンさんが今の推理を披露したことにしましょう。つまり……
ガイ:やっぱ当たってないじゃん。
GM:当たってない、あるいは不十分であるという。
リン(GM):「っていうことなのだわ! このクロウという男がマーゲイを追い詰めたんですか。こいつを逮捕すればマーゲイは出てこられるんだわ」
ガイ:「違うね、嬢ちゃん。そいつはただのコソ泥だ。真の犯人は別にいる」
GM:バッドフェイスさんはヒヤヒヤします。心労が1点たまります。
バッドフェイス:ちょっと待ってくださいね、多分ちょっと待ったのときって、「今の推理は探偵じゃない」か「今の推理間違ってます」のどっちかですよね。
GM:だからバッドフェイスさんはせいぜいちょっとヒヤヒヤするくらいか。
バッドフェイス:そうですね。
ガイ:心労減らす代わりにゲストの誰かが言ったことにして身代わりにできるっていうやつだよね。
バッドフェイス:で、ヒントモードが発動するってことですよね。じゃあヒントください。
ガイ:難しいぞこれ。クロウじゃなかったらブラッドスター家なんだよな。

バッドフェイスに犯人が伝えられる。

ガイ:ブラッドスター家か? 違法薬物。ウォーターブレードに恐れをなしたのかなあ。
バッドフェイス:登場人物だいぶ少ない感じしますよね。
ガイ:ブラッドスター家の幹部とか出てきてないからね。
バッドフェイス:「まあ、この嬢ちゃんが何をいってるかわからんじゃないが……ガイ、それだけじゃなかったよな。マーゲイが怯える理由」
ガイ:「マーゲイが怯えていた理由」
バッドフェイス:「あんたにとっちゃあ大した敵じゃないんだろうが、その辺のただの捜査官にとっちゃ何人いても太刀打ちできない巨大な敵に見えるのかもしれない。さあ、言ってやれよ、ガイ!」
リン(GM):「どういうことなんですか、ガイさん。このクロウじゃなかったらマーゲイに一体何があったんですか」
バッドフェイス:「ガイ、もったいぶるなよ」
ガイ:「待て、今俺の補助電子脳が高速で演算を行なっている。ちょっと待つんだ」
バッドフェイス:おせえんだよ
一同:(笑)
リン(GM):「ガイさん焦らさないでください。大事なファミリーなんです。命がかかってるんです。あなたの推理に」
ガイ:マジでわかんないんだけど。これむずくない?
GM:むずくはないんだけど。
ガイ:改変したことによってわかりにくくなってる?
GM:それはちょっとある。
バッドフェイス:「あいつらだよ、あいつら」
ガイ:「あいつら?」
バッドフェイス:「わかるだろ? あいつらのことを恐れてるんだよ。鋼鉄のオーディンでもなく、ドン山本でもなく」
ガイ:「山下ね。ブラッドスター家の報復を恐れているんだ」
リン(GM):「ブラッドスター家? なぜブラッドスター家が?」
ガイ:「何故ならマーゲイはブラッドスター家の違法薬物の調査を行なっていたんだ」
リン(GM):「違法薬物ですって?」
ガイ:「そうだ、そこのコソ泥と出会ったのも違法薬物の保管庫での出来事なんだ。違法薬物の証拠写真、抜け目なく撮ってきたぜ」左手がカメラアイだから、右手のプロジェクターから映し出します。
一同:(笑)
バッドフェイス:便利。
GM:生活家電かな。大量に積まれた違法薬物の山が厚木警察署の薄汚れた壁に映ることでしょう。
リン(GM):「これはいま本厚木に蔓延している新型違法薬物じゃないですか!」
GM:本厚木の皆さんごめん。
ガイ:「ああ、そうだ。こいつ、こいつはやべえぞ」
一同:(笑)
GM:でしょうね!
ガイ:「これが薬物がはびこっている原因でもあるし……この街の水の1/3をがめてるブラッドスター家がこんなことをしてるってことが明るみになれば、水の利権による紛争がまた活発化してしまう。これは単なる薬物問題だけの話じゃ済まないんだ!」
リン(GM):「まさかそんな真実があったなんて」
ガイ:「だからリンさん、この情報は注意深く扱ってほしい。厚木は今こんなだが、それでもそれなりの秩序は持ってる。それは警察官のあんたもわかってるだろう。だからこそだ、水を巡った紛争なんて二度と起こしちゃいけねえ」
リン(GM):「はい!」
ガイ:「頼んだぜ。俺は生憎正義の味方じゃあねえんだ。表の社会の平和を守るのはあんたら警察の仕事だ」
GM:リンさんはぐしぐし目元を拭って、あなた方にビシッと敬礼をします。
ガイ:「さて! これで一件落着だな!」
GM:めっちゃ感情あるやん
一同:(笑)
ガイ:感情あるね。感情あるな確かに。
バッドフェイス:いやいやいや、ひどく無感情なセリフだったはず、
GM:若干PLのスキップ感が出てたな今の。

終了フェイズ

GM:ということで、犯人はブラッドスター家あるいは、ブラッドスター家とクロウの両方ということですね。その後としましては、リンさんは無事に警察の上層部にブラッドブラッドスター家の悪事について報告して、ブラッドスター家は一族郎党お縄となることでしょう。そしてブラッドスター家に拘束されていたマーゲイはその捜査の過程で無事に救出されたという報告が後々リンさんからガイさんのメールボックスに届いていることでしょう。ガイさん、バッドフェイスさんに対するリンさんの感謝の思いがそのメールには綴られていました。”箱”の”中”の”猫”の事件は解決となります。お疲れ様でした。
ガイ、バッドフェイス:お疲れ様でした。
GM:その後、事件が終わってガイさんとバッドフェイスさんははどうしてますか?
ガイ:事件終わって飲みに行くか。
GM:バッドフェイスと? ひとりで?
ガイ:バッドフェイスと行こうかな。
GM:仲良い、エモーい。行きつけのところがあるんですか? どんな雰囲気のところなんでしょうか。バッドフェイスさんとは行ったことあるんですか?
ガイ:ガイが今日初めて連れて行く。「俺の行きつけのバーがあるんだが、寄ってかないか?」
バッドフェイス:「たまにはいいか」
ガイ:バー「貝柱」(※)ってところがあるんですが。
GM:何を思ってその名前つけたの。

※油を飲む→ガソリンスタンド→昭和シェル石油→貝→貝柱

ガイ:そこはサイボーグ向けのカクテルとかを提供してるんですね。
GM:サイボーグ向けのカクテル、強い言葉並んでおります。強めの酒ですね。
ガイ:ガイはいつも行くと、レインボースワンプっていうカクテルを頼むんですね。それは原油を焼酎で割ったやつなんですけれども。油って光の反射で虹色になるじゃないですか、だからレインボー。スワンプは沼めいてるんだよね、原油だから。
GM:もうちょっと美味しそうな名前つけないのか。レインボースワンプが並々注がれたグラスはレインボースワンプ専用グラスになることでしょう。「レインボースワンプのお客様」とガイさんとバッドフェイスのところに持ってきます。
バッドフェイス:「おいそいつをあまり近づけるな」
店員(GM):「失礼いたしました」
バッドフェイス:「ドブの匂いが嫌いなんだ俺は」
店員(GM):「ではそちらのお客様でよろしかったでしょうか」マニュアル通り対応でガイさんの前に。
ガイ:「レインボースワンプは俺だ。さ、バッドフェイスも好きなものを飲むといい。今日は世話になったから、俺のおごりだ」
バッドフェイス:「そうか、じゃあ俺はカフェサンフランシスコを頼む」と言ってコーヒーを使ったカクテルを注文します。
ガイ:いいね。コーヒー好きが。
GM:カフェサンフイランシスコがシューンっと流れてきます。
バッドフェイス:バシイっと掴みます。なんであいつのは店員が持ってきたのに、俺のは薬物運ぶみたいなんだよ。
GM:さっきの店員さんに睨まれてたので。
バッドフェイス:「ヒューマン差別か」
ガイ:「悪いな、この店50%以上がサイバネの野郎が多いから。気分を害したら申し訳ねえ」
バッドフェイス:「いや、別にいいが」
ガイ:「じゃあ、厚木に乾杯!」
バッドフェイス:「乾杯!」
GM:レインボースワンプが若干飛んだ気がしましたが、厚木の夜は更けて行くことでしょう。

GM:この事件を通してあなた方が得た思い出の品を一つ、こいつ使えるなあとなったゲストNPCを1人。
バッドフェイス:どうしましょう、クロウ?
GM:情報やさんぽい感じはあります。
ガイ:ゲストとしては動かしやすそう。
バッドフェイス:ゲストのところにクロウ追加しときますね、技能どうします?
ガイ:嘘っぽいですよね、今日の活躍からすると。
バッドフェイス:嘘にしときます

バッドフェイス:思い出の品かあ
ガイ:品かあ。
GM:ちなみにNPCのその後ですけど、リンさんとマーゲイさんは時々厚木ラボを訪れて缶詰を置いてくれるようになりました。厚木警察署の関係が今後も強まって行くことでしょう。癒着!
ガイ:厚木では日常茶飯事です

ガイ:思い出の品、左手のカメラアイの場所変えて左手ににします?
バッドフェイス:バージョンアップしましょう。
ガイ:指の1本1本から胃カメラ的なカメラが伸びる改良がいいな。
バッドフェイス:そうしましょう。
ガイ:思い出の品はガイの左手。
バッドフェイス:バージョン2.0にしましょう。
ガイ:これセッションするたびにパーツのバージョンが上がって行く。
バッドフェイス:ロックマンみたい。
GM:何回か迷宮入りすると、バッドフェイスが「今度の敵は強いねえ」って言ってチャージショットを強くしてくれるやつ。

GM:では異常な癖の変更やっていきましょう。バッドフェイスさん、この事件を振り返って印象に残ったことやこんなことやってたなあという思い出を一つ決めて指定することができます。
バッドフェイス:じゃあ、なんだろうな。
ガイ:お好きなのどうぞ。
バッドフェイス:突如締め上げる。
ガイ:確かに締め上げてばっかりだった。
GM:この事件で肩が1つ、首が4つ壊れましたよ。こんな数え方する時がくるとは思いませんでしたよ。
ガイ:6にしよう。6番をすぐ締め上げるにする。
GM:よりやべえやつ感が。
ガイ:鋼鉄のオーディンとの戦いは始まったばかりだからね。

お疲れ様でした。

あとがき

 サイバーパンク知識があまりないにも関わらずPLの無茶振りに付き合って世界設定を構築してくれたGMさんありがとう。

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