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休職日記 #11 平日の昼間から

突然訪れた休みなので「転んでもただでは起きぬ」精神で、これまでやりたくてもできなかったことをしたい・・・と思うが心身が言うことを聞かないので、おおむね実現には至っていない。

今のところできたことの一つにワクチン接種がある。2月には3回目の接種券が届いており、予約さえすれば接種できる状態だったが後回しにしていた。
理由は2つある。
1つは仕事が繁忙期で時間が捻出しづらかったこと。ただ、接種自体は移動時間を含めても2時間程度なので、なんとかならないことはない。
最大の理由は2つめで、副反応でダウンすることだ。副反応自体は仕方がないので別に良いのだが、副反応で1~2日潰れるというのが嫌だった。平日にダウンして、そのしわ寄せがその前後に来るのも嫌だし、仕事への支障を最小限にするために金曜日に時間を作ってワクチンを打ち、貴重な土日を高熱でうなされながら潰すのはもっと嫌だった。
こういうわがままな理由で後回しにしていたのだが、思わず休職となり、後回しにしていた理由は2つともきれいに霧散した。すぐにワクチン接種に行った。

平日の昼近く、区の集団接種会場である体育館へ向かった。そこまで混んでいなかったせいか会場到着から5分後にはワクチン接種は終わっていた。1・2回目と同様、しばらく経過観察のため待機しろと言われ、ソーシャル・ディスタンスを確保し体育館内に並べられたパイプ椅子に腰掛ける。
周りを見渡すとお年寄りは多いのだが自分と同じくらいの世代も多く、文字通り老若男女が打ちに来ている。来る前は「平日の昼間からワクチンを打ちに来るなんて、年寄りしかいないだろう」と思っていたが、それは想像力が欠如した思い込みであった。働き方によっては平日休みは当たり前だし、それを利用して打ちに来ていても何もおかしくない。それくらい少し考えれば分かるはずなのだが「月~金の昼間は働くもの」という思い込みがいつの間にか自分に染みついていた。

今のところ、復職するつもりだが、これまでのような働き方は続けられないだろうし、どこかのタイミングで職を変える必要は出てくるだろう。その際、自分の思い込みを自覚して、できるだけフラットな状態で自分にとっていちばん良い働き方を考えたい。休職までしているのだ、いろいろ学びを得よう。転んでもただでは起きぬ。

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