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休職日記 #27 下世話な話②

休職直後、ありとあらゆる欲がなくなった。食欲も落ちたし、人とも会いたくなかった。出かけたくもないし、テレビも本も見たくなかった。
幸い、食欲は1週間程度で戻ってきたし、1か月もすると人とも会いたくなったし、出かけたくなったし、本も読むようになっていた。ただ、一つだけなかなか戻らない欲があった。性欲である。

四捨五入すれば確かにアラサーだが、一応まだ20代の男性だ。流石に減退するには早いはずだ。だが、どうもそういう気にならない。男なんて生き物は消化器と生殖器で出来ていると思っていたが、ストレスやメンタルの問題というのは、ここまで影響するのかと驚くしかなかった。

よく三大欲求などと呼ばれるが、そんな並列できる欲求ではない。休職直後でも(実際に眠れるかは別だが)睡眠欲はあったし、食欲もほどなく回復した。ただ、残りの一つは1か月半くらいしてようやく戻りつつあるかなという程度で2か月強経ったが、元どおりというには、まだいささか遠い。以前は、ほぼ毎日だった習慣も今のところ週に1度程度である。

幸か不幸か、パートナーもいないので不都合は特にない。ただ、良くも悪くもパートナーを求める原動力の一つであることは事実なので、今は特にパートナーも欲しいとも思わなくなった。休職前に手を出していたマッチングアプリは早々にアンインストールした。まあ、以前から使えこなせてはいなかったのでいい節約にはなった。ただ、まあこれで見事に出会いのきっかけはなくなった。現代社会のストレスが、少子化を招いてるんじゃないかとすら思えてくる。(いわゆる、主語が大きいってやつですね、すいません)

ストレスのせいで、以前は当たり前にあったものがなくなり、いまだ回復していないということは、まだまだフルで完治したわけではないという証明の一つだとは思うので、軽視すべきではないだろう。ただ、当たり前にあったものながら、なくなっても何ら支障がないので、あまり深刻には受け取ってもいない。まあ、回復の一つのバロメーターということで。

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