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休職日記 #26 下世話な話①

診断書が高い。診察料自体は健康保険が適用されるし、そもそも診察というサービスを享受しているので、そこはまあ多少かかってもしょうがないなという気になる。
だが、診断書だ。百歩譲って保険が適用されないのは、まあ良い。それ自体に何らかの利益を享受するわけでもなく、会社から求められているから書いてもらうものが実費負担なのがどうにも解せない。しかも、いつもは保険適用という甘い汁を吸っているから、診断書の領収証を見ると、なおさらギョッとする。
もう少しせせこましい話をすると、診断書はPDFにしてメールで会社に提出しているのだが、家にスキャナーがないので、毎回病院の帰り道にコンビニによってスキャンをする。白黒のスキャンが1枚30円かかる。この費用もなんだか解せない。よっぽど近所の神社のお賽銭にした方が自分にとって利益があるような気がする。

家計簿アプリを使っているので、休職に入ってからの医療費を見てみると、月当たり1万円前後かかっている。このうち半分以上は、診断書単体の費用のはずだ。もちろん、休職するまではこんな出費はなかったので、シンプルに支出が増えている。

ただ、まあありがたいことに、なぜか先月も先々月も会社からお金が振り込まれている。働いていないので「これは何に対するお金なのか」と思わなくもないが、やはりありがたい。流石に今月はもう支払われなくなるはずだが、今度は組合から手当という形でいくぶんかは貰えるらしい。
もちろん、残業代等はなくなっているので、若干収入も減っているし、前述のとおり支出が増えている面もあるので、収支は悪化しているが、ひどい赤字にはなっていないので、生活水準の思い切った引き下げはせずに済んでいる。社会保険や正社員という身分が本当にありがたい。
もし自分が非正規雇用だったら、働いていない分、そのまま給料は減っていただろうから、想像するだけでも恐ろしい。すぐさま引っ越しを検討しなければなくなっていただろう。働けなくなるという事象に直面してみて、改めてフリーターとかフリーランスとかの自由度の高い働き方の負の側面にもう少し目を向けたうえでキャリアは考えなければなと痛感させられる。

復職の方向で動いているものの、今後もこの仕事を続けていく自信は木っ端みじんに砕かれているので、今後のキャリアについては常に考えてはいる。そういうときに、自由な働き方は魅力に感じなくはないのだが結局、生活の安定性を考えると、甘っちょろいこと言っていられないよなという判断に落ち着く。まだ、再チャレンジは効く年齢だとは思うが「やりたいこと」と「仕事」が結びつかずに困っている。

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