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【生産者のご紹介】目指すのは、皆が笑顔になる“安全・安心な魚”-「大東冷蔵」

土佐湾を望む高知市にある大東冷蔵は、創業90周年を超える名門事業者です。高知県随一の規模を誇る冷凍倉庫を擁する冷蔵事業と、養殖魚の育成と流通・飼料販売を主とする水産事業を太い2本の柱として展開しています。3年前からは自社でのマダイ養殖事業に参入しました。今回は養殖事業の責任者である松下さんと、現場担当の荒木さんからお話をお聞きしました。

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マダイ養殖を始めた背景には、大東冷蔵の長期的な視野がありました。世界情勢を鑑みると、地球規模で人口が増え、タンパク源が必要となる一方で、天然魚の漁獲量は年々減ってきています。近い将来、必ず良質なタンパク源として養殖魚がこれまで以上に必要になってくると以前から考えていたそうです。

土佐湾は太平洋に向かって大きく開け、黒潮の影響もあり、一年を通してとても温暖な気候。水温の年間平均は、魚が餌を最もよく食べるといわれる23~24度とあって、養殖にも非常に適した環境です。

また、大東冷蔵は飼料メーカーや養殖事業者と手を携えて、この地で水産事業を行ってきており、養殖に関するデータやノウハウの蓄積がありました。いわば、満を持して養殖事業に参入したわけです。その際、養殖生産で知られる野見湾で30年の経験を持つベテランに入社してもらい、指導も受けているそうです。

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「魚も人間と同じで、環境と食べる物によって体が作られます。良い餌を与えれば、良い魚に育つんです」と松下さん。長年、飼料メーカーと共に魚に適した餌を開発してきた経験があるだけに、魚に与える餌には特別に気を配っています。特注の餌は天然のミネラルやビタミンを豊富に含み、魚の脂肪を減らし、タンパク質を増やす働きがあるそうです。

スマートAI給餌機・ウミトロンセルを導入し、適切なタイミングで適正量の餌を与えることで、無駄餌を出さない努力をされています。魚の健康と同時に環境に負荷をかけないことを意識しているそうです。ちなみに、年に一度、漁場の下に水を浄化する作用がある自然由来の活性剤を撒いているそうです。魚と環境のためにも、きれいな海の保全に力を入れています。

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生け簀に入れる魚の数を減らす、「薄飼い」も大東冷蔵のこだわりの一つ。通常は1万尾ほど入れる生け簀を6000尾前後の密度にすることで、魚のストレスが減り、運動量が増え、代謝が上がり、身の締まった美味しいマダイへと育つのです。また、稚魚の時点でワクチンは投与しますが、基本的には無投薬で育成しています。薄飼いにすることで健康な魚になるため、薬の必要がないのです。「魚たちが日焼けしないよう、生け簀に遮光ネットをかけているので、きれいな色味も自慢です」と荒木さん。

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もしかしたら、養殖魚は天然魚よりも下というイメージを持っている人がいるかもしれません。しかし、大東冷蔵は、養殖魚だからこそ、どこでどんな風に育てられたかがわかる「安全・安心な魚」だという誇りを持っています。目指しているのは、子どもたちに食べさせたい、子どもたちが「美味しい」と目を輝かせるような魚です。いつ食べても同じ美味しさであるよう、一年を通して安定した品質の魚にするためには、細心の注意を払って理想的な管理状態を維持し続ける必要があります。大東冷蔵が育てるマダイの品質は、海の匠ならではの熟練の技が支えているのです。

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「養殖は大変ですし、苦労もありますが、私たちはこの地域の養殖の技術と知識、経験を次世代へと繋いでいく担い手だと自負しています」と、松下さん。2年近くかけて成魚になったマダイを出荷すると、「手塩にかけて育てた魚を嫁に出した気分」だと笑います。一番嬉しいのは、「美味しく食べた」とお客様に言ってもらうこと。そんな言葉を聞くと、自分たちの進んでいる道は間違っていないな、と思うそうです。


養殖業者である自分たちはもちろん、輸送、加工・販売など、関わるすべての人の仕事が丁寧に心を込めて行われることで美味しい魚になる、と松下さんはいいます。全員の強い気持ちと熱量のリレーによって届けられる美味しいマダイをどうぞご堪能ください。

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■「うみとさち」の魚を堪能する

■「うみとさち」公式Webサイト


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