海の彼方から

いろいろと海の彼方から考えたことを書く

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  • ファイアーエムブレム「アカネイア大陸の海と地政学」

    ファイアーエムブレム「暗黒竜と光の剣」と「紋章の謎」の舞台であるアカネイア大陸について、海や地政学から考察します。展開によっては「政治」や「外交」も出てくるかも。

最近の記事

書かれなかった戦い②ディール平原の戦い~ファイアーエムブレム「アカネイア大陸の海と地政学」

 こちらの記事で推測した「反アカネイア同盟軍」の進軍ルートをとったとすると、上陸地点はアカネイア南のディール要塞となる。おそらく、前回記事に記載した通り、中央政界で精力的に活用していたディール候シャロンの油断をついてディール要塞を奪取したのであろう。  同盟軍はここを拠点に北上を開始、一方、アカネイア本土にて報告を受けたディール候は、お家騒動に揺れるレフカンディ候や混乱していた自領の統治に追われるサムスーフ候・混乱していたわけではないがやる気のないアドリア候らを振り切り、ろく

    • 書かれなかった戦い① ディール要塞奇襲戦 ~ファイアーエムブレム アカネイアの海と地政学~

       こちらの記事で同盟軍の進行ルートについて述べた。  その進行ルートを進んでいくと、必ずぶち当たる厄介な場所がある。  それが「ディール要塞」である。  同盟軍とアカネイア軍が最初にぶつかった場所であり、大激戦が行われたといわれてもおかしくない。  しかしながら、ここで何らかの戦いがあったかということについては全く記述がない。  それはなぜかといえば、「アカネイアの無能な将軍の拙劣な指揮」によって信じがたいほどあっさり陥落したであり、そのさまを詳細に記すことがのちのアカネイア

      • 暗黒戦争時のおおよその各国兵力についての適当な推測~ファイアーエムブレム「アカネイアの海と地政学」

         前回の記事において、グルニア・ドルーア・マケドニア軍がどのようなルートで進軍していたかを述べた。それでは、各国の兵力はどのようになっていたのだろうか。  まず、アカネイア大陸の人口は全体で100万人程度といわれている。おそらく戸籍に乗っている人口であり、おもにアカネイア北部や治安の悪いところではもう少しいたであろう。  そして、アカネイアはおおよそ全体の三分の一の人口を有している。  そうすると人口は30万人以上となる。  そして、別の時代や地域からの類推となるが、三国時代

        • 暗黒戦争におけるドルーア同盟軍の進行ルートについて~ファイアーエムブレム「アカネイア大陸の海と地政学」~

           暗黒戦争前半期、すなわち連合軍挙兵からアカネイア・パレス占領までをざっとおさらいすると、盟主であるドルーア・事実上の主力であったグルニア・そしておまけのマケドニアの同盟軍はアカネイア聖王国を急襲し、野戦でアカネイア軍を破ってアカネイア城を包囲した。その後、アリティア軍(陸軍)が動き出したのでグルニアはこれをメニディ川で食い止めるべくカミュ将軍率いる黒騎士団を別動隊として派遣した。黒騎士団とアリティア軍はグルニア軍の予定通りメニディ川で対峙したものの、ドルーアのガーネフに調略

        書かれなかった戦い②ディール平原の戦い~ファイアーエムブレム「アカネイア大陸の海と地政学」

        • 書かれなかった戦い① ディール要塞奇襲戦 ~ファイアーエムブレム アカネイアの海と地政学~

        • 暗黒戦争時のおおよその各国兵力についての適当な推測~ファイアーエムブレム「アカネイアの海と地政学」

        • 暗黒戦争におけるドルーア同盟軍の進行ルートについて~ファイアーエムブレム「アカネイア大陸の海と地政学」~

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        • ファイアーエムブレム「アカネイア大陸の海と地政学」
          7本

        記事

          アカネイア大陸の有力海軍はどこに?~ファイアーエムブレム「アカネイア大陸の海と地政学」~

           先の記事で、アリティアは海軍国家であるという話をした。  では、地政学的に、またストーリー上から考えて、アカネイア大陸の有力な海軍はどこにいるのであろうか。  この点について考察したい。  まず、地政学的に有力な海軍が存在する条件として、港があることという当たり前の条件がある。アカネイア大陸における海軍と聞いて真っ先に思い浮かべるのが港町ワーレンである。大規模な陸軍に対する補給などができるほどの港であり、また、貿易面などにおいても船の移動が活発であるのは間違いがないため、有

          アカネイア大陸の有力海軍はどこに?~ファイアーエムブレム「アカネイア大陸の海と地政学」~

          「なぜアリティアは「聖王国の盾」とまで言われていたのか~ファイアーエムブレム「アカネイア大陸の海と地政学」~

           主人公マルスの父・コーネリアスが国王を務めているアリティアは、「聖王国の盾」といわれている。  しかしながら、国としての規模はあまり大きくなく、少なくとも騎士団(陸軍)の規模から考えればグラと合わせてもグルニア軍の一部隊(黒騎士団)と同規模である。(メニディ川の戦い当時、グルニア軍の主力はアカネイア城を包囲していたと思われる)  では、「とてもじゃないけど聖王国の盾といわれるほどの軍事力はない」といえるのかというと、そうではないと思われる。アリティアには別の力があるのだ。

          「なぜアリティアは「聖王国の盾」とまで言われていたのか~ファイアーエムブレム「アカネイア大陸の海と地政学」~

          導入編~ファイアーエムブレム「アカネイア大陸の海と地政学」~

           ファイアーエムブレム「暗黒竜と光の剣」とその続編である「紋章の謎」というゲームは、ゲームとして面白かったのはもちろんだが、「架空戦記」としてみても非常に興味深いものである。  特に、作中で書かれていない「海」というものに着目すると、なかなか面白いものになる。  たとえば「マルスはどうやってアリティアからタリスまで脱出し、2年もにわたって潜伏していたか。」これについて、陸上から城を包囲されていたとしたら説明がつきにくいが、当時のドルーア・グルニア・マケドニアに比べてアリティア

          導入編~ファイアーエムブレム「アカネイア大陸の海と地政学」~