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差し出された腕を合図に 彼の左肩に頭をのせる。 首筋の匂いを嗅ぎ 足を絡める。 わたしたちは…
「ちょっと お化粧直し。寄っていい?」 駅のトイレに 朋子が入ってゆく。 入り口付近で待ち…
「鏡よ 鏡、この世で1番美しいのは だあれ?」 朝の支度を終えると 鏡の前で つぶやく。 鏡…
今度の街は 落ち着いた人通りで 奇抜ではないけれど 意思のある佇まいの店が 粛々と生きてい…
ドライアイのはずなのに。 今日は 涙腺が壊れてしまったみたいに 絶え間なく 涙が じわじわと…
背を向けて寝ている彼の背中に ぺらと かすかな綻びを見つけた。 ゾクゾクと湧き上がる欲望。…
夢の中に かすかに 雨音が 混じりだした。 ぱら ぱら ぱら ぱらぱら ぱら ぱらぱらぱらぱら 窓を打つ 雨の粒。 今日は おやすみ だ。 そう思った瞬間、 ものすごく安堵した。 あぁ、また苦しかったのかもしれない。 そう気づく。 いや、認めてあげられる。 今日は おやすみ。 雨のおかげだ。 💧 どうしてなのかは わからない。 明確な理由なんて説明できないけれど、 自分のいる場所に しっくりきていない 息苦しい と感じてしまうことがあるのは、 小学生の
庭の手入れは あえて していない。 初めてこの家を見たとき 長年放ったらかしだった庭に 自由…
結婚するまで 料理なんて ろくにすることもなかった。 正確に言えば 自分で食べるためだけに …
夫は焼き魚を食べるのがうまい。 うまいというよりも もう芸術といえるような箸さばきで 静か…
繭子は パンが好きだ。 大学に入学して すぐに 大学のそばの小さなパン屋さんで アルバイトを…
突然 雨が降ってきた。 予想していた雨だったので わたしは 傘を持っていた。 小さな若草色…
わたしの仕事場は とある小さな駅の売店である。 ひとりに ぴったりの小さな箱は 慣れると非常…