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投資#260 たくさん面白いことをしてたくさん忘れながら生きて行く


書籍の情報


タイトル:移動時間が好きだ
著者:Pha
発行所:株式会社幻冬舎
発行日:平成29年3月

書籍の抜粋


(前略)
ただ、自分のように一時的な旅行者として滞在する分には、その不便さや外界との隔絶感はわりと居心地の良いものだった。いつもと同じネットやテレビを見ていても、本土で起こるニュースやイベントは自分にはあまり関係ない遠のくものとして聞こえてきた。生活の内容は普段と変わってなかったけれど、家から1000キロも離れて海で隔てられているという物理的環境のおかげで、自分のいつもの暮らしをしている世界を客観的な醒めた視点から見直すことができる感じがしたのだ。自分が旅というものに求めているものには、普段と違う環境に身を置くことによって自分の普段の暮らしを相対化して見てみたいということなので、それで十分だった。
この文章を書くにあたって久しぶりに小笠原諸島で撮った写真を見返してみたのだけど、その中に海に沈む夕陽の写真があった。このとき、「この夕陽はものすごく奇麗で今すごく感動していて、この気持ちをずっと忘れずに生きていきたいけれど、でもたぶんそのうち忘れるんだろうな」と考えたことを覚えている。実際に今写真を見ても、夕陽なんてものは写真では実物の一万分の一くらいしか良さが伝わらないものだから、当時の感動をほとんど思い出すことができない。でもそれはそういうものなのでしかたがない。
小笠原では対して特別なことを何もしなかったせいか、3週間もいたのにあまりはっきりとした記憶が残っていない。でも、それは一概に悪いことではないのだと思う。覚えていなかったとしても毎日海辺の砂浜で海を見ながら冬の亜熱帯のあたたかな日射しを浴びてぼんやりと過ごした時間は絶対に良いものだったはずだし、特に何も問題がなくて心が静かで穏やかな時間を過ごせたからこそ取り立てて記憶に残っていないのだろうと思うからだ。
旅の経験をできるだけ後に残そうとして、記念写真を山ほど撮ったり印象に残るような観光ツアーを詰め込んだりするのはあまり好きじゃない。忘れないものや物質として後に残るものしか意味がないという考えはつまらないし、そういう考えを突き詰めると、人間はどうせ死んで全ては無くなるから何をしても無駄、というところに行きつくんじゃないかと思ったりする。
これからもたくさん面白いことをしてたくさん忘れながら、「あまり細かいことは覚えていないけどなんかいろいろいい感じだった気がする」くらいの気分でずっと生きて行けたらいいなと思う。

3 小笠原諸島で何もしなかった

感想

抜粋した理由

旅の経験をできるだけ後に残そうとして、記念写真を山ほど撮ったり印象に残るような観光ツアーを詰め込んだりするのはあまり好きじゃない。

3 小笠原諸島で何もしなかった

この部分に共感して
抜粋しました。

記念写真はいっぱい
撮りますけどね。

本文

―――1―――

いつもと同じネットやテレビを見ていても、本土で起こるニュースやイベントは自分にはあまり関係ない遠のくものとして聞こえてきた。生活の内容は普段と変わってなかったけれど、家から1000キロも離れて海で隔てられているという物理的環境のおかげで、自分のいつもの暮らしをしている世界を客観的な醒めた視点から見直すことができる感じがしたのだ。

3 小笠原諸島で何もしなかった

ものごとを客観的に
見れるようになれと
言われるものの・・・

難しいなと思います。

物理的に距離をとることで
客観的にみることも多少は
可能になるかなと思います。

―――2―――

実際に今写真を見ても、夕陽なんてものは写真では実物の一万分の一くらいしか良さが伝わらないものだから、当時の感動をほとんど思い出すことができない。でもそれはそういうものなのでしかたがない。

3 小笠原諸島で何もしなかった

旅行の写真では、
当時の感動をほとんど
思い出すことができません。

写真の撮り方が下手という
事もあるのかもしれません。

でも、旅行中は写真を撮る
ことも楽しいと思います。

そうであれば、旅行のときを
楽しむために写真を撮るのも
ありだと思います。

―――3―――

これからもたくさん面白いことをしてたくさん忘れながら、「あまり細かいことは覚えていないけどなんかいろいろいい感じだった気がする」くらいの気分でずっと生きて行けたらいいなと思う。

3 小笠原諸島で何もしなかった

細かいことを全部覚えられると
勉強やテストではいい面も
ありますが、

嫌なことがあった時も
細かく全部覚えていられると、
それはそれで困りますね。

細かく全部覚えていられないので、
たくさん面白いことをして
たくさん忘れて、

たまたま覚えている
一部の思い出を大切に
生きて行きたいと思います。

まとめ

たくさん面白いことをしてたくさん忘れながら生きて行く

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