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叱り方のコツ

私が初任の時に一番悩んだこと。
それは、「叱り方」について。

私はもともと人に対して怒りをあまり感じないタイプです。
あまり怒りたくないと思って生きてきたので、怒ることが苦手です。

さらに、声が高く、大きな声も出ない。なので、迫力がない。
あと、顔も怖くない。
高校の時の先生に「七福神の恵比寿さん」みたいな顔やなと言われたほど(笑)

若手の頃は、「低い声で、太い大きな声の出る先生」が
「怖い顔つきの先生」が羨ましいなあと思っていました。

でも、今では、大きな声を出して、怖く叱らなくても、子どもたちはしっかり私の声を聞いてくれます。
そんな私がたどり着いた叱り方のコツをお伝えしたいと思います。

1.「叱る」と「怒る」の違い


初任の頃は、「子どもたちになめられたくない」「子どもたちをピリッとさせたい」という思いがありました。なので、指導する時は、「大きな声で怖く怒らなければいけない」と思っていました。
指示通りに動かない子どもたちにイライラして、大きな声で怒鳴っていました。
でも、その思い、「怒り方」は間違っていました。初任の頃の私は、子どもたちを「叱る」ことができていませんでした。


そもそも、「叱る」「怒る」の違いは?

「叱る」は、相手の非を指摘、説明し、きびしく注意を与えるという意味。
つまり、子どもの行動を改善するために注意したり、アドバイスを伝えること。「子どもの成長のために叱る」です。

一方、
「怒る」は、腹をたてて相手に注意する意味。
つまり、子どもが指示通りに動かなかったり、できなかったりしたときに自分のイライラした感情を子どもにぶつけること。「自分のイライラ解消のために怒る」です。

自分のイライラした気持ちを子どもにぶつけて怒ることは、いい指導ではありません。子どもの成長のために叱ることを心がけましょう。

2.叱り方のコツ

日常での指導場面、いじめ事案、命に関わる事案などそれぞれの場面によって叱り方は違うと思いますが、ここで述べるのは、日常での(クラス全体への)指導場面において。

給食準備中に関係のない話でざわざわしていたり
チャイム着席ができていなかったり
掃除をサボっていたり 
したときなどです。


★叱り方のコツは3つ!★

①すぐに叱らない
②まずは子どもたちに考えさせる
③演技をする


①すぐに叱らない

叱るタイミングは、
給食準備中の出来事であれば、「いただきます」の前。
チャイム着席ができていないのであれば、全員が座ってから。
掃除中の出来事であれば、5時間目の開始直後。
など、全員が話を聴ける状態になるのを待ちます。


②まずは子どもたちに考えさせる

まずは、何が良くなかったのかを子どもたちに考えさせましょう。

👩‍🏫「何が良くなかったと思う?」や「今の状況をどう思う?」
と問うと、誰かが、
「給食準備中なのに、うるさかったです。」
「チャイムが鳴っているのに、立っている人がいました。」
などと言うはずです。

子どもたちが、良くなかった行為について自覚したら、なぜ、その行為が良くないのかを子どもたちが納得できる理由を伝えます。教師が淡々と話す場合もありますが、子どもたちから理由を引き出しながら、話を進められるといいかと思います。

👩‍🏫「なぜ、給食準備中に関係のない話をするのは良くないことなの?」
と問うと、誰かが、
「教室中がうるさいと、当番さんの必要な声が聞こえない。」
「関係のない話に夢中になっていると、配っている人とぶつかるかもしれない。」
などと言うと思います。
呟きがない場合はこちらから伝えます。

👩‍🏫「教室中がうるさいと、当番の必要な声が聞こえないね。関係のない話に夢中になっていると、配っている人とぶつかるかもしれないね。だから、給食準備中は、関係のない話をせずに静かにしないといけないんだよ。」

なぜ、その行為が良くないのか、子どもたちが納得できるように伝えることが大切です。日頃から、様々な場面において、子どもが納得できる理由を考えておくといいと思います。

この叱り方に、大きな声や怖さは必要ありません。
淡々と話をするだけです。

このような叱り方を続けると
「先生が怖いから(怒られるから)ルールを守る」ではなく、「なぜルールを守らなければならばならないかを考えられる」集団になっていきます。


③演技をする

冒頭で述べたように、私は、自分の感情をあらわにして「怒る」のが苦手です。そして、「怒る」のではなく、「叱る」ようにしましょう。と散々述べてきました。
でも、時には、あえて声を荒げたり、冷たく話したり、泣いてみたりして、 「先生は怒っているぞ!」と子どもたちに伝えることも必要だと思います。「怒っている」演技をします。
どんな表情をしたり、どんな言葉を使ったりしたら、子どもたちに響くのかを考えて演技してみてください。

叱り方のコツについて述べてきましたが、叱り方に正解はないです。その先生の性格(キャラ)に合った叱り方をするのがコツです。

私と同じタイプの先生は、今回の記事の内容をぜひ試してみてください。


若手の頃、いろんな先生の叱り方を観察しました。そして、その叱り方を真似してみました。うまくいかないことが多かったです。でも、その中で自分に合ったやり方を見つけることができました。
いろんな先生の叱り方を観察して、真似してみてください。

では!🐢

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