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3月の春は、時に背後から私を突き刺す。

3月に入り、春を感じざるを得ない日々が続いていますね。
梅については満開かと思うほど咲き誇っており、春はもう来ているんだなと。
アウターもダウンが役目を終え始め、もう少しで春服きれて楽しくなるなぁ〜なんて思っちゃったりしてね。最近はもっぱら薄手のロングコートが大活躍です。お気に入りのコートなので外出も楽しくなってきた。

でも、3月の春って私たちの背中を突然、冬の槍で突き刺してきますよね。

「油断したァ?まだ冬も完全には終わってないんだよ。」って刺してくる。
「そうですよね、まだ冬が完全に終わった感じじゃないですよね、すみませんね。私が悪かったッス。チッス。」って気持ちになる。
そんな思いでビルの間をトボトボ歩いてたりする。

この前、そんな冬の槍に刺されながら歩いていた時。
「まだ冬は終わってないんだよ」だけでなく、
「君は来月から社会に戻るんだよ」ということも思い出して、
咄嗟に「私、このまま社会に戻っていけるのだろうか」
という気持ちが出てきた。
「ま、大丈夫だよ」が第一声ではなかった。
ほぼほぼ毎日8時間作業をしていても、リハビリ通勤をしていても、
「やっぱり心のどこかで不安なことに変わりはないのだな」と自分で受け止めた。

私は今回の休職を経て、自分の気持ちをできるだけ言語化できるようになったし、その気持ちを跳ね除けるのではなく受け止めることができるようになったように思う。素直になれた。

あぁ、冬の槍で突き刺してもらってよかった。
不安な部分があることを復職直前で知ったらいつものようにすんなり受け止められなかったかもしれない。
「え、いや、その気持ち今ででもらっちゃ困るんですけど!」とか思っていた、きっと。今はそんな不安な気持ちも一緒にいながらリハビリの最終段階にいる。あと2週間ほどで復職可否面談を迎える。わぁ、あっという間。

昨日、住んでいるところの近くの梅が咲いているのを見つけて、
「もうこんなに梅が咲いてるよ!もうすぐ入社だ!楽しみ!」
なんて夫に向かって言ってた昨年度の無邪気なキラキラと目を輝かせてた自分を街の中で見つけた。
昨年度の夜、その梅を見つけてそんなセリフを言ってた。
そんな私を自転車で追い抜く時、「ごめん、君はこれから人生で最もしんどい年度を迎えることになるよ。」と少し申し訳ない気持ちになった。

無邪気な、何も知らない私が、少し恋しくなった。
あの無邪気な輝きを私はあと何年かけて取り戻していけるかな。
でも多分完全には取り戻せないんだと思う。きっと妙に深みのある無邪気な少女が生まれることだろう。それはそれでいいのかもしれない。
ただ、大学を卒業した後のあの輝かしいものはずっと私の憧れとして心の隅にしばらく居続けるだろう。好きに住んでくれていい。
ただ、その憧れが私の心を占拠しないように、自分でコントロールしていきたい。否定はせずに、ね。

この休職した1年間の振り返りは別記事にてかければなと思っているけども、この一年はとんでもなく長くて辛かったが、自分で自分を生きることの最初の一歩を学ばせてもらった気がする。

私は素直に見えて、自分を生きているように見えて、他人を生きていた。
自己犠牲が最も美しいもので、あるべき姿だと思っていた。
自己犠牲と自分を生きたい気持ちの衝突が労働を通して始まり、対岸の火事に過ぎないと思って放置していたら、このように一度落ちるところまで落ちたのだろう。
辛いの程度は個人の尺度によるけれども、私はハリーポッターで言うセストラルが見えるようになったぐらいには辛く厳しい1年だった。

辛くて厳しい、で思い出したんですけど。
今年の花粉、すごく目にきませんか??「アイメイクやめちゃおかな♡」と思うくらいには目が痒くて仕方ないですねぇ。
いつもは鼻とくしゃみなのでよかったんですけどねぇ。
頑張れアレルギー薬!(万能じゃない)
花粉症の同志の方々、共に乗り越えていきましょう。
そうでないかた、優しく見守ってください。明日は我が身ですよ…。

今週は本格的に暖かくなっていきそうです。
季節の春も、私の社会人としての春も、もうすぐそこです。

Umi





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