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古の聖母の教え#1(退行催眠例11)

B:私は今キッチンで食事の下ごしらえをしています。
貴族の一家に仕えていて、生まれた時からここに住んでいます。この家は石で作られた2階建ての大きな家で、部屋がいくつもあります。石以外の部分は木、土、粘土などで作られています。藁葺き屋根は夏になると新しいものに変えられ、ドアは木でできています。
キッチンの天井は高く、支柱は煙で黒くなっていて竈門は人の入れる大きさです。そして鍋ややかんが壁にかけられています。大きくて長いテーブルがキッチンいっぱいに置かれており、そこで調理の準備をします。床は平らな石が敷き詰められています。

キッチンにはシェフと2人のアシスタント、そして私の様に食材を切ったり皮を剥く者がたくさんいます、犬も2匹。食材の残り滓を犬達が食べるのです。冬は足元が冷えるので石の床に藁を敷きます。
ダイニングルームでも伯爵や家族は食べ残しや骨などを床にそのまま落とし、犬に食べさせます。

タペストリーは石の壁から入ってくる冷たい隙間風を防ぐのに役に立ちます。窓は細長く、夏場の換気に役立つのと矢を射る際に使われます。
暖炉は各部屋に最低1つはあります。ダイニングルームには2つ、キッチンにはとても大きなものがあるので2台目は必要ないほどです。
ただ屋敷の塔の上の部屋を除いてです。

そこには金属の盾があり、火が燃え続けているそうなのです。私はそこには行った事がありませんが、他の使用人から聞きました、
盾と呼ばれている大きく狭い容器があり、それは緩やかな曲線を描き丸い形をしています。そしてその中心に小さな火が灯って燃え続けているのです。それが天井から鎖で吊り下げられているそうなのです。

その部屋で伯爵が霊を呼び出して儀式を行なっていると思うのですが、それについて何か語られることはありません。聞くところによるとその部屋には煙突のようなものもないそうです。どうやって部屋を暖めているのでしょうか。そこには羊革紙もあったそうです。
彼はそこで何らかの知識を記録していたのかもしれません。

使用人達はそれぞれに寝る場所を見つけて日々寝ていました。私は階段の下にある片隅を見つけそこで寝ていました。狭くて窓もありませんでしたが、実は壁の反対側に暖炉があったので冬は暖かかったのです。
そのまま床の上で寝ますが、伯爵が外套を捨てる時にはそれを頂き床の上に敷いて寝る時もありました。

私達は伯爵の事をご主人様、若しくは伯爵と呼んでいました。
地域の貴族達はローマ教会に信仰をおいていますが、私達は古の信仰を持っていました。罰せられてしまうのでその事は誰にも言ってはいけないのです。

伯爵はかつて私達の信仰の一部を研究していました。そしてその解釈を変え、自分の都合の良い様に利用しています。
私達の中にも古のやり方を守る者がいます。それを教会は根絶やしにしようとしています、異端審問です。拷問し殺してしまうのです。彼らはクリスチャンであろうがなかろうが、違う考え方をする者ちょっと変わった行動をとる者を探しているのです。
伯爵は闇の存在を呼び出しますが、彼は強力な力を持っているので異端審問者は何もできないでいます。なので矛先が私達、逆らえない者達に向かいます。

私達は地球の周期と共に生きています。
地球の中の力と聖母を通して明かされる月の力。もしあなたがこれらの力と調和するならば、あなたの人生に素晴らしい事が起こるでしょう。