法律のはなしをあなたと!
久しぶりに迷っている。迷って、一度書いたこの記事を、昨日から女々しくも何度も何度も書きなおしている。
なんと言えばいいものやら、どうにも分からない。
ここから法律の話しを2週間に1本ほど書いていきたい。
けれど敵は法律だ。身近なのにやけに遠い、そんな気がしてならない。
この国で暮らすということ
わたしは法律を疑うことなく受け入れて暮らしてきた。もちろん疑問に思ったことすらなかった。
だって法律だもの。
わたしの育った家では政治の話しは男の話しだった。たまに母がそんな話に口をはさむと、あれほど柔和な父が、「余計なことを言うな!」と一括した。
だからわたしも政治の話しを家でしたことはなかった。
いや、外でもしたことが無かった。だってわたしの周りにいた友達は、誰も政治の話しなんてしなかったから。
ただ、夫とは色々な話をする。この国のことから世界のことまで、自由に話をする。時代が変わったのか、それともわたしの暮らす小さな家のメンバーが変わったのか。
考えてみると我が家には男の話しはない。
けれど法律だ。これをどう扱ったらいいものやら、やっぱり考えてしまう。
主権者意識
わたしが自分のなかに主権者意識がないのに気づいたのは、今から10数年前のこと。
「あ!わたしにはそれが無い!」と大学のサブゼミで気づいた。
ジャン=ジャック・ルソーを読むゼミで飛び交う会話に、ふと、わたしには主権者意識が欠落しているぞと自覚したのだった(詳しくは下の記事で)。
そのクラスでわたしは、”法律は誰かが創りわたしはそれに従う”という生き方をしてきた過去の自分に出会った。
考えてみれば、選挙には欠かさず行っていたし、警察のお世話になったことも、裁判で訴えられたこともなく、ちゃんと生きていきたと思っていた。
ところが、そんなわたしに棲みついていたのは、”法律は偉い人のもの”という考えだった。
そう、主権者意識も法律も、気が遠くなるほどわたしから離れていた。
本を手に取る
そんなわたしが法律の話しをしたいというのだから呆れる方もいるだろう。けれど、わたしは法律が気になって仕方ない。
女性の働き方を考るようになった10数年前、その頃は、まだ法律はわたしから遠かった。けれど、やがて気づいたのだ。法律を、労働法を素通りしては、わたしたち女性に起こっていることは何も見えないってことに。
そんなことに気づいて、わたしは法律に関する本を手に取るようになった。
すると、密かにわたしが尊敬する法律家浅倉むつ子先生が書かれた本に、なぜ働く人は労働法を知らないと書かれていた。
あゝ、そうなんだと思った。わたしだけじゃなかったんだと。
主権者意識が足りていないのはわたしだけじゃないのかもしれない、そう思うようになった。
働く人が労働法を知らない、それがどれほど働く人に不利になることなのか、わたしにもそんなことが分かりはじめたのだから。
肩書がなくてもいい
自分が法律の話しをする、そんな時わたしはいつだって立ち止まる。なぜって、声が聞こえるから。
「おまえはいったい何者なんだ?」と。
だからずっと書けなかった。本当に書きたい女性の働き方や生き方に関するいろいろなことが書けなかった。
リアルな社会ではやっぱり肩書が必要で、半年トライした商業出版の世界で書いてごらんと言って下さった方が、それでも、わたしにふわふわとしたものを書いてといわれた。なぜって、わたしには肩書が無いから。
それでもわたしは、この国の女性の働き方や、この国の女性の置かれている状況が気になって仕方ない。わたしにはふわふわを語る時間はない、そんな焦りがあって、10月からここnoteで腰を据えて書きはじめた。
そうしたら昨日、こんな記事を書いて下さった方がいた。
ずっと親しくさせて頂いているmakiさん。許可なくここでご紹介させていただくことをどうぞお許しいただきたい。
彼女は気づかれていたのだ。わたしがどこに引っかかっているのかを。なぜ書けなかったのかを。お会いしたこともない方が「あなたの文章があなたそのもの」と書いて下さった。
この文章を読んだ朝、この文章を心の支えにしようと思った。たとえ誰かに向けて書かれたものであっても。そうしたらわたしに向けて書いて下さった記事だというではないか。
2ヵ月書き続けて、日々いろいろなことがあって、ちょっぴりクタクタで、そんな時、神様はこんな優しいメッセージを下さる。
昨日はずっとそんなことを考えていた。
おわりに
といううわけで、ここからは労働法をはじめとして「女性が働くことと生きること」に関する法律について考えていきたいと思っている。わたしたち働く女性が何に守られていて、なにに守られていないのかが、わたしは気になっている。
一人ではじめたこの活動。それなのに応援してくださる方が増えてきた。
皆様にはただただ感謝。
つづく
※最後までお読みいただきありがとうございました。
※スタエフでもお話ししています。
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