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2019シャドウバース世界大会 備忘録

こんにちは☺

まったくゲームに触れたことのなかったわたしが、シャドウバースというオンライントレーディングカードゲームをはじめるきっかけになったShadowverse World Grand Prix 2019に関して、


当時海外選手の通訳として当たっていく中で何を感じたか忘れないようにしておきたいと思い、
noteを書きました。



選手のようすや、会場のようすについて、お話できる限り鮮明に描写したので参考程度にお読みいただけるとうれしいです。


☞ はじめに

当大会は2019年12月25日のDay1、12月27日開催のグランドファイナルを勝ち進み、

優勝賞金1億1,000万円を目指し、戦っていくものになります。

参加資格は
・RAGE Shadowverse(日本8名)
・Shadowverse NetEase championship(中国4名)
・Shadowverse 韓国地域退会(韓国2名)
・Shadowverse Taiwan Open(台湾2名)
・Pan-America Shadowverse Open(アメリカ大陸3名)
・Europe Shadowverse Open(ヨーロッパ2名)
・Southeast Asia&Oceania Shadowverse Open(東南アジア2名)
・JCGオンライン予選大会(日本1名)

によって優勝等した方の計24名が与えられています。



☞ 参加まで



幼馴染から入ってたLINEに、お金に困ってたわたしは即答でOKしました🙆🏿‍♀️

お仕事の内容は、12月下旬に開催されるシャドウバースの世界大会の、海外選手の通訳として、約一週間泊まり込みで働くというものでした。



シャドウバースの運営をしている会社から依頼されたイベントスタッフ紹介会社との契約で、

一度、当時在籍していた早稲田大学に紹介会社のオーナーがいらっしゃって、顔合わせをしました。


わたしの中国語や英語のスキルのレベルを口頭で伝え、軽く談笑しました。


経営者として利発そうな方で、シャドウバース経験はないものの、仕事に対する理解を深めるため実際にアプリを入れて何度かゲームしているようでした。


「実際に中国語を話してみて」などというチェックなどはなく、そのまま解散しました。

※イメージ図 めっちゃダンディな方でした。

その後、世界大会の開催1ヶ月前に、
プロリーグなどの撮影にも使われる都内某所の建物内で、運営の方主催の説明会が開かれ、
当日の動きなどが記載された資料を渡されました。


①選手に対して、運営の方がその日にその日の動きを説明するので、海外選手の隣で同時通訳
してほしい
ということと、
②海外選手がヘッドホン等を装着する際のフォローに入ってほしいということをメインに伺いました。


他の言語を担当している方々にもお会いしましたが、みんな第二外国語が日常生活レベルで使える方々で、同時通訳などに関しては誰も心配していませんでした。

それよりもシャドウバースそんなにわからないけど大丈夫かな?😓という感じでした。


その説明会中にスタッフ全員でアプリを入れて、チュートリアルまで終わらせ、デッキを作ってみようということになり、


その場でシャドウバースをやってみながら、外国語でのシャドバ用語を覚えました。

影之诗っていうそうです。


わたしは、インストールのときに最初に配られるガチャチケットで、
清純なる祈り・エイラというカードが運だけで3枚当たったのでさっそくこれを軸にデッキを作ってみようということになり、


その場にいた有識者がササっとわたしの端末でデッキを作って渡してくれた記憶があります。

守護 進化時エイラの祈祷1枚を出す。あまりにも思い出深いカード

本番まではたまにシャドバを開いてゲームしながら適当に過ごしました。



☞ 参加中

都内某所にある、すごく綺麗で豪華なホテルに選手たちと一緒に宿泊しました。


ホテル滞在中の選手たちへのフォローに関しては、同意書の提出、チェックアウトやチェックインの時間確認、明日の集合場所と集合時間の確認などをするくらいで、あとは自分たちも体を休めていました。


ホテルでは、毎食ほとんどビュッフェスタイルでしたが、種類も量も豊富で


特に朝ごはんのお納豆が本格的すぎて感動した記憶があります。✨✨

感動のあまりInstagramのストーリーに載せるわたし。


いつかのお昼ご飯に出た海鮮も最高でした。(⋈◍>◡<◍)。✧♡


自分は環境にあやかっただけですが、世界大会がオフラインとして復帰したら最高のホテルで最高のご飯で食べられるので、


現在シャドウバースを競技的に頑張っていて世界大会いつか参加予定の方は本当に楽しみにしていただきたいです。


とはいえホテルよりも都内某所の建物にいることの方が当然多く、
選手の宣材写真・立ち姿などの撮影や、スケジュールの説明をする日があったり、
予選があったり(Day1)と、忙しく過ごしました。


もともとゲームに対する理解が全くなくて、シャドウバースもぱっと見すごく難しいゲームだと思っていたので、


選手たちはきっと30-40代の男性の方が多いのだろうとか、とても痩せているかとても太ってる方しかいなそうとか、髭もじゃもじゃそうとか色々やばい想像していったのですが、

わたしのイメージ。

行ってみたら、自分と同世代くらいの爽やかで明るい男の子しかいなくてめちゃくちゃビビった記憶があります👨🌸


とくにさわちゃん選手が爽やかでした。



高校生の方(Tsubaki選手)や自分よりも年下の方(さわちゃん選手、たばた/SHG選手等)などもいらっしゃって、


自分より若いのにこんな舞台に立っててすご!!?と素直に敬服しました。


ZeNX選手は毎年シャドウバースの世界大会に参加されている常連さんで、

通訳スタッフと「うっす」「お久しぶりっすね👋」程度の軽い挨拶を交わしているのをみて、衝撃を受けました。

ヘビースモーカーですがスタッフも慣れた様子で喫煙室に付き添っていました。常連ってすごい。



出場選手はみんな男の子でしたが、選手たちの八百長対策のためにスタッフがお手洗いについて行く必要があって、
それがめちゃくちゃ気まずかったのを覚えています。


ずっと自分の担当していた中国人選手お二人と一緒に行動していましたが、待ち時間が長く暇な時は、ルームマッチに誘ってくださいました。


日本人選手の何人かも、シャドウバース教えてくださったり、一緒にプレイしてくださったりしました。


今思うと自分のことで精一杯の中、1スタッフにすぎない自分に皆さんとても優しくしてくれ、感謝しかないです🥲あの時はありがとうございました。

エイラしか使えないくせに害悪戦法しまくってごめんなさい🥲


☞ 決勝当日


★当日のようす

25日のDay1で勝ち進んだ8名の選手が、27日の決勝で戦います。

選手たちはとても緊張していました。

約束のノノ選手が、ご自身が決勝の場に立てないことを悔しがりつつも、


たばた/SHG選手に「プロが勝ってるところ見たいので、応援してます」と試合前にお声がけしていたことを覚えています。

そんなたばた/SHG選手は、当時福岡ソフトバンクホークスの選手としていろいろなメディアの取材対応をされていて、

お忙しそうに見えましたが、

緊張の中笑顔を浮かべていて、

やっぱり年下なのにすごいというか年下に見えないなと思った記憶があります。



わたしの担当していた中国の選手2名は、残念ながら予選で敗退していました。

敗退選手はその日自由に観覧席から観戦することができたので、
わたしは主に決勝進出が決定した海外選手のフォローにまわっていました。

オープニングはみんなで見ました。音響ともくもくがすごかった。


選手が一般プレイヤーの方とお話しするとき、

スタッフもアテンドする必要があり、一度さわちゃん選手とそのお友達がお話しされている中、隣の席で試合を観戦していましたが、


さわちゃん選手は爽やかなだけでなく気まで遣えるのでシャドウバースがぜんぜんわからないわたしに試合の状況を説明してくださっていたのを覚えています。

なんて良い子なんでしょうか。



★決勝戦


最終試合では、敗退選手も、サイドイベントを楽しんでいた方もみんな観覧席に着席して、観戦をしていました。

選手たちが座る席は前方にあり、わたしたちは選手たちのすぐ隣や後ろに座ってその姿を見守りました。

音響と特殊効果がほんとにすごい(くどい)


コロナ感染拡大前の大会だったので満員でした

正直、試合のことは見てもよくわからないので、序盤は、ぼーっとしていました。


たまに嬉しそうに肩を抱き合ったり、落胆して肩を落としたりする選手たちの姿を後ろから見守りながら、

基本的に通訳は必要ないのでわたしの出番はないなぁとおもいながら、選手たちメインに見つつ決勝を観戦していました。



jupi/Qwert選手とsasamumu選手の決勝戦の卓でのことです。


それは突然のことでした。

ウオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!

急に、会場が割れんばかりの大歓声と拍手が聞こえました。
周りの選手たちが刹那的に思わず立ち上がって抱き合ったりしているのが見えました。
スティクバルーンを一心不乱に叩く音が会場に響いて、歓声やらと一緒に文字通り会場が震えて、動いているように見えました。

何が起こったか何も分かりませんでしたが、その爆発音のような音で、ぼーとしていた意識が完全に覚めたし、急なことにびっくりして肩が跳ねました。


近くにいた選手が、具体的に何が起こったか教えてくれたのですが、何を言ってるのか理解できませんでした。とりあえずそれまでの状況をひっくり返すようなことが起こったことだけは理解しました。


決勝戦中、jupi選手側の手札がほぼ尽きており、負けの雰囲気が漂っていた中トップで神鉄圧錬法というカードをドローし、勝利、次の試合に繋げることができたようでした👀

自分の手札の元のコスト1以下のフォロワーすべては+1/+0されて、突進を持つ。 エンハンス 4;突進ではなく疾走を持つ。



勝ちを拾って以降、すべての人が食い入るように画面を見つめて、瞬きもせずに試合の行方を見守っていました。


ぜんぜんわからないなりに、そのただならぬ様子にわたしも緊張して、動悸を抑えつつ、勝敗の行き先を見守りました。


結果はsasamumu選手が優勝しました。



わたしは感動で、その後も5分くらい腕が震えていました。
日本人選手の方々はほとんど、すこし悔しそうにしていましたが、sasamumu選手に惜しみなく拍手を送っていました。

担当していた中国選手の方はわたしの隣で泣いていました。


選手たちの姿をこんなに間近で見て胸が本当に熱くなりました。


終わった後も
未だ興奮した様子で試合について語らう人たちでいっぱいでした。


賞品の受け渡しにて、sasamumu選手は「家族や友人の助けがないとここまで来れなかったです」と感謝を述べたのち、

「この1億1000万円という賞金は、ぼくが獲得したものではなく、台湾が獲得したものだと捉えています。」と語っていました。



最後に司会の方から「シャドウバースとはなんですか?」と聞かれた彼は、

「シャドウバースとはぼくの命そのものです。」

と即答していました。

心からの言葉なんだろうなと思いました。


海外では競技人口が少なく、とくに台湾などはコミュニティが狭く、みんながみんな、知り合い同士という感じらしいです。sasamumu選手の調整には、台湾中のプレイヤーが携わっていたので、「優勝したのはぼくではなく台湾」という言葉にはそうした意味があったのだろうと思います。


sasamumu選手の優勝によって、海外選手でも日本のゲームで勝ちあがることは可能なんだと、海外プレイヤーの方は新たな期待や嬉しさで胸がいっぱいになったことだとおもいます。

海外選手にとって世界大会は、1つのおおきなゴールであり、シャドウバースを続ける意味であるので、また同じ規模で世界大会が開催されたら素敵だろうなと心から思っています。



☞ 大会終了後


終了後はアフターパーティーがあり、プロデューサーの方を中心とした運営、スタッフ陣と選手で立食パーティーが開催されました。

正直、

ZeNX選手が中国語でpazuu選手にコールを振っているカオスすぎるシーンと、

海外選手と通訳スタッフで集合写真を撮ったこと、


コミュ力が高すぎるAzureCloud選手がみんなの連絡先を聞きまわっていたことしか覚えていないのでここは割愛させてください。

海外選手みんなめっちゃコミュ力たかくておどおどしました



解散してからは、しばらく余韻に浸っていました。



何かを見て体が震えるほど興奮した経験はこのときがはじめてだったし、
ゲームの大会に対する認識が完全に変わりました。


「このコンテンツを自分で分かるようになりたい。」


そう思い、その日から、eスポーツという分野について強く興味を持つようになり、
シャドウバースに本格的に打ち込むようになりました。



最初のほうは、世界大会でお会いした選手たちと同じ景色をいつか見るつもりでやってました。(やっていくうちに冷静になった)


ありがたいことに、海外選手、日本人選手含め出場選手のうち何人かが終わった後も親しくしてくださったり、

ゲームを始めたての自分にも居場所を与えてくれるシャドウバースのチームが存在したりして、

序盤はどんどんカードゲームがわかるようになる感触に興奮しながら2,3か月やっていました。

それからはRatings for Shadowverse の存在をチームメンバーの方に聞き、狂ったように潜ってました。

就活が終わり、コロナによるオンライン授業が増えてちょうど無限大学生だったのと、
外出制限(Stay Home)が重なっていたので当時は寝る以外まじでシャドウバースしかしてなかったです。


飽き性な上、ゲームにまったく興味がなかったのにここまで何かひとつのことに熱中できたのは流石にはじめてでした。ゲームを競技的にやるというのもはじめてだったので毎日新鮮でした。


☞ おわりに



「ゲームの大会」って最初聞いた時
何かを背負って戦うというより、
ソロプレイでそれぞれトーナメントでマッチングした人と淡々と試合をこなしていって一位を決めて終わるのかなあと思っていました。

今思い返すと当然のことですが
当時はゲームは1人でやるものだという印象が強くて
その分、世界大会に携わったことで受けた衝撃は大きかったです。


学業やお仕事との両立で悩まれたこともあると思いますし、


大きな大会で勝ち進むには様々な対面を想定して練習を重ねる必要があり、


大変時間をかけて研鑽を積まれたのかなと、選手に対する尊敬の気持ちでいっぱいです。



コミュニティや社会を代表してその場に立っていて、結果に対してもそれぞれ思うことはあったようですが、

スタッフという形であってもその姿を間近で応援できたことを
とてもとても幸運に思います。


運営の方々の、音響や特殊効果の演出や当日に向けた準備の成功も相まって、

会場に響き渡る歓声、そして一体感、その建物自体が震えて唸るような感覚も本当に忘れられなく、大切な記憶になっています。


いま、1プレイヤーとしてこのコンテンツを遊べることも、とても嬉しいです☺♡


いまは社会人になったので、時間をとってイベントスタッフとしてお仕事することは残念ながら今後なさそうなのですが、2019年WGPに携わったことは一生の思い出です。

この時にアテンドした中国人選手とはいまも連絡を取り合っていますが、たまにシャドウバースでルムマできる仲です☺


再度になりますが、2019年WGPでは素晴らしい経験ができました👏

シャドウバースとその関連コンテンツの、今後のさらなる発展を心よりお祈りしております。

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