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学校でICTを始めた原点

本校にICTを導入した本人が、すっかり学校現場から遠ざけられ、気がつけば中高の現場は荒れ野原となってしまいました。ICT推進も、きちんと進める人や組織を立てて進めないとダメだというお手本みたいです。実に情けないのですが、自分がその立場から外されてしまってはどうにもなりません。歯がゆいばかりの毎日です。

ICTだけに限ったことではありませんが、教育にどのように取り組んで行くのかは、全ての先生方の関心事です。中には昔の「でもしか先生」のような人もいるのは事実ですが、それは例外として除外しておきます。その学校が教育にどのように取り組むのかは個々の先生の意欲による部分もありますが、根本は管理職の責任によるところが大きいと私は思っています。先生方をまとめ、導いていく事は重要なことです。ベクトルを1つの方向に向けて先生方のチカラを集めてこそ学校は進化すると思います。特に私学にとっては要です。

教員研修もやらなくなったなぁと思うことも度々ですが、現場の先生方がその事を取り立てて問題とせず、日々の雑務や部活指導に流されている様子を見るに付け、学校の将来に不安を感じています。自分だったら今こう言った研修をやるだろう。いやむしろこういう研修が必要なのでは無いか?など度々思うのですが、その中の1つがICTに関連する研修です。

本校がICTに取り組み始めたのが2015年です。GIGAスクール構想よりずっと前の事です。そこからの数年間は先生方にも勢いがありました。新しいことに取り組む楽しさというか、何と言っても授業が変わっていく様子が先生方にも実感できたのだと思うのです。そうしていく中でICTも少しずつ形を変えていきます。良くいえば普段使いのICT活用。悪く言えば慣れてしまって自分の都合でしか使わなくなったICT活用です。

この過程を見ていると結局「ICTをどう使いたいの?」「何をするためにiPadはあるの?」という原点を見直したい気持ちになります。授業を変える目的で導入したiPadだったはずが、気がつけば伝達の道具にしかなっていない現状は最悪の過程と言って良いと思います。教師の都合のために始めたことじゃなく、生徒の学びを変えるために始めたのじゃないのか?ICTを語るときの主語は生徒だと思うのです。

いま、研修をやれるなら最初に聞いてみたい。「iPad何のためにありますか?」「授業は変わりましたか?」「先生自身は変われましたか?」ICTを始めた原点を聞いてみたいです。そして今の姿を聞いてみたいです。
教師の姿は生徒にそのまま映ります。GIGAスクール構想というフェーズの中で本校のICT活用はどこへ向かっていくのか悩みはつきません。わずかでも何かやれることは無いのか?自分の授業だけでもという想いで日々の授業に取り組んでいます。

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