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授業支援アプリは必要なのか?

GIGAの話題も余り聞かなくなった気がします。ってことは、ICTは定着したのか?という事について少し書いてみようと思います。

最初にGIGAがどんな様子なのか?について、最近の出来事から。卒業生が先日やってきました。もう55歳だとか、、おっと、自分がどれだけ教師をやってきたか改めて気づかされました。この卒業生達は自分の子どもの高校進学の相談にやってきたのです。これは毎年のようにありますね。中学校の先生に相談できないのか?塾の先生はどう指導しているのか?など思う事は沢山ありますが、とりあえず問い合わせがあったら会って話を聞くことにしています。それぞれ悩みを抱えているようで、話す時間も長くなってしまいます。

その中で時々聞いてみます。「ねぇ、GIGA端末ってどんな感じ?」これに対して毎日使っていますとか、すごいですよねと言った解答は残念ながらほとんどありません。先日来た、この卒業生も「夏休みとか持って帰るくらいで使ってんのかなぁ?」という感じ。いや〜、これってどうなの?そんな悲惨な状態にあるなんて、ICTに関わっている私たちの認識、かなり甘いと思いました。実際は相当ひどい。ほとんど使っていないという状況がよくわかりました。(この話の中学校は圏内でもかなり使っているということが言われてきました)

中々日本の教育を変えるのは容易な事では無いと改めて感じます。

さて、そんな学校ICTの中心に位置づけられているのが、授業支援アプリなるものです。これを読んで頂いている先生方の学校でもかなり使われているのでは無いか?と思います。そうです、あの○イロなどのアプリですね。そういう本校もICTを始めた最初から、これを導入しています。自分としてもこのアプリを使いたくてICT始めました!って言ってきたくらいです。で、先生方の学校の授業変わりましたか?という問題です。

この授業支援アプリはとても便利でわかりやすいです。使っているだけでICTやってます感が感じられると思います。自分もこれを毎回の授業に使っていますが、あるとき今年入職した高齢の講師の先生が、このアプリを使って授業準備をしている様子を見かけました。その時思ったのです。これは気をつけなきゃ行けないアプリだぞって。

当たり前ですが授業支援アプリを使っても授業の本質的な部分は変わりません。これまで「はい、この問題わかる人!」って先生が聞いて、生徒が「はーい」って手をあげていたのがアプリで回収できているだけですからね。前者が教室の中で1人だけだったのが、一応全員の意見が聞けるという点では前進と言えば前進ですけど、授業の基本形は変わっていません。視点を変えてみると、○イロに完全にべったりで授業をやっていると、生徒の本質的なICTスキルの向上や自由にアプリを選択して生徒が何かを作成するという部分が育たないと言うことになります。

この本質的な問題、弱点を十分に意識して、教師は授業はどうあるべきか?を設計する習慣を付けないとだめです。苦手な先生も相当多いはず。訓練で一定は身につく感じもしますが、相当意識して日々の授業を見ていかないと身につきません。

授業は教育の本丸です。授業がうまくできないできない事は決定的にヤバい。生徒と共に取り組み、生徒の学びを生徒の立場で保証する授業とはどういうものか?アプリじゃ無いんだよな〜と感じている今日この頃です。

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