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本屋に育てられたから ヨシタケシンスケ『あるかしら書店』

こどもの日ですねえ。柏餅食べました? 
なにか、こどもの日っぽいことしようと思って、今日は絵本を探しましたよ。そうそう、この本屋さん行ったことあります? 
私たちが見たことのない本がたくさん並んでるんです。

ヨシタケシンスケ『あるかしら書店』(ポプラ社)


あ、小学生のみなさんはもうご存知ですね、さすが。ええ、「小学生が選ぶ”こどもの本総選挙”」で第2位になった本ですもの。『りんごかもしれない』よりも人気とは。
大人たちはそうですね、このリンク先から立ち読みなさるのがいいかも。

▼『あるかしら書店』発売記念 対談レポート
https://www.ehonnavi.net/specialcontents/contents.asp?id=334

この妄想書店に置いてある本、想像つきました?
そうなんです、見たことのないような本がたーっくさんあるのが、この『あるかしら書店』でして。
たとえば、絵本コーナーに行ってみるとこんなに種類が。

▼「世界のしかけ絵本」

●とび出す絵本  …立体のやつね。
●とけ出す絵本  …でろでろ。バターみたいな?
●食べ出す絵本  …エサやり必須。
●かけ出す絵本  …部屋のなかを自由に走る。
●とびこむ絵本  …人の鞄に飛びこむのが習性。
●泣き出す絵本  …読んであげると多少落ちつく。
●ほめ出す絵本  …ほしい。

いいでしょう。
ほかにも、この書店には「本にまつわる本」がいっぱい。
私たち人間について書いてある本もありましたよ。

▼「本のようなもの」

1.ぼくたちは本のようなものだ。
2.一人一人ストーリーをかかえて
  いるけれど、パッと見ただけでは
  中身はわからない。
3.いつも誰かに見つけられるのを待っている。
  いつも誰かに中を見てほしいと思っている。
4.人気があるのもないのもいるけれど、
  でも、いい出会いがあれば、誰かの人生に
  何かの影響を与える。
5.いい出会いがあれば、誰かと一瞬の
  きらめきを共にすごせる。
6.かさばるし、重たいし。
  火にも弱いし、水にも弱い。
  すぐに色あせてシワシワになる。
7.物体としての寿命はあるけれど、
  その精神は受け継ぐことができる。
8.そして、まだ見ぬこれからの新しい
  本が、世界をぶあつくしていく。
9.だからぼくたちは、
  本が、好きなのだ。

ね。本のような私たち。
一人ひとりに、文字を書きいれてくれるのが本屋さん。

▼「本屋さんってどういうところ?」

1.本屋さんって
  いい本を届けるために
  いい本が未来にのこるために
  いい本が生まれ続けるために
  日々、プロが右往左往するところ
2.希望や失望や欲望や、
  他人の人生や見たことのない
  風景や世界のヒミツや
  もうひとりの自分など
  お金で買えないハズのものが
  お金で買えるところ
3.検索ではたどり着けない
  新しい世界をいつも用意して
  くれているところ
4.将来生まれる名作のため
  投資をするところ
5.新しい本が世に出る場所を
  いつも用意しておいてくれるところ
6.本に助けられた人々が
  本に恩返しするために
  本に関わり続けるところ

▼応援しました
 本屋さんを支えたい。ブックストア・エイド(Bookstore AID)基金
 https://motion-gallery.net/projects/bookstoreaid/collectors

うめざわ

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