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Additive Manufacturing(付加製造)に関するレポートをよんで

超要約すると、
『大量生産の現場で活用するには自動化が不可欠である。現在はプロトタイピング用途が強いが、将来的に各生産要素が自動化されることで、製造コストの削減が期待できる。しかし、多種多様の製品を生み出す3Dプリンティング技術の自動化を目指す上で、品質管理は最も難しい作業のひとつである。』

このレポートはネガティブにも、ポジティブにも捉えられる。この辺りの早期研究の意味合いもあって、諸外国では大規模投資の元、AddtiveManufactuingセンター、つまりは3Dプリンティングの研究所が立ち上がっている。残念ながら、日本国内の事例を未だ耳にしていない。

このレポートに例としてあがるのは、3D System DMP Factory 500。金属系3Dプリンターの自動化ソリューションである。オフィシャルサイトの動画で、その様子を見ることができる。

この自動化について、世界最大規模の3Dプリンティング技術展「formnext」で自動化関連の出展をいくつかみることができた。2017年の展示会の様子を紹介する。

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これは、MASSPORTAL社の展示プロダクト。真ん中の区画の中(青いパネルの部屋)に3Dプリンター(Pharaoh XD)が数台設置されている。また、その部屋にはロボットアームが取り付けられていて、3Dプリントが終わると造形物を取り出して、保管庫に移動する。ビルドプレートが空になると、新しい造形がスタートする。

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こちらは、stratasys社のオートメーションプロダクト。印刷指示を受けると、繋がっているプリンターに最適にジョブ分配される。プリンターは印刷が終わるとベルトコンベア式に手前のボックスに出力品を吐き出す。

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これがジョブ一覧。左側の「OrderQueue」には印刷待ちのデータ一覧がテトリスのように表示されている。中段の「1Day」の位置が、1日で出力される最大量。右側の「BuildStatus」は、ネットワークで接続されている各プリンターの状態が一覧として表示される。

他にもこの自動化に関するものはいくつかの出展があったが、その前年2016年の展示会では目にすることがほとんど無かった。余談だが、2016年と2017年のformnextの展示エリアを比較すると、およそ2.5倍に広がっている。3Dプリンターの発展や期待が特に強かったこの時期から、その生産現場での活用についての開発も盛んになっていると言える。

量産現場での当たり前に活用される時代は、間違いなくやってくるのだろう。

『投げ銭』システム導入しました!! サポートが増えてきたら、何処か取材に行きたいな。