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読書日記

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#日記

読書日記4

1月
 あけましておめでとうございます。お久しぶりです。読書日記を必ず書こうと思ってはいるのですが毎回、一冊本を読み終わったらすぐ別の本に、何かの気持ちをかき消すように、あるいは自分をごまかすように移ってしまうのでなかなか書けないまま居ました。勝手に書きます。

ディーリア・オーエンズ『ザリガニの泣くところ』

 誰にも心を閉ざした湿地の少女が人間として自然に還る物語である。少なくとも私にはそのよ

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読書日記[一機]2

読書日記[一機]2

♡月☆月
C.F.ラミュの小説集Ⅰ『アルプス高地での戦い』

一番大切な秘密を今ここで打ち明けるなんて、とんでもない。価値がわかる人にしか、この宝物は見せられない。「なんだ、この石ころは」と言うに違いない。P,333

いきなり引用。
取りあえず、私の知人で関わっていてうんざりする人が居るのだ。その人に対してなんでいつもこうもうんざりしてしまうかと言ったらこの引用の通りなのだ。私にとって一番の大切

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読書日記[一機]

読書日記[一機]

☆月♡日
W・G・ゼーバルト『土星の環—イギリス行脚—』
この本を読んでいる最中に、他人にふと聞かれたのだ。小説読んでるんですか?これは物語ではない。だから、その点については否定した。かと言って次に自分がこの本のジャンルを説明できると思ったらそうはいかなかった。行脚というのだから旅の記録のはずなのだ。もしくは彼にとってはささやかな散歩の記録。だが、一言で旅行記みたいなものだとは答えられない何かがあ

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