見出し画像

30.「がんばれ!」という言葉

この言葉はエールになる言葉だとは思います。

でも、時には残酷な言葉だとも思います。

頑張ることで達成可能なモノなら、いくらだって頑張れると思います。

でも、頑張っても達成不可能なモノの場合、これは無責任な言葉に変化します。

手術を行った病院にいた頃、大勢の人がお見舞いに来てくれました。

嬉しかったです。

でも、年配の方々が特に仰っていたのです「頑張ってね。」と。

あの頃は、リハビリをしても機能回復がどこまで出来るか未知数で、また、手足の重さに辛い思いをしていたこともあって、より卑屈に考えてしまったのでしょう。もちろん言った人には罪はありません。こちらの取り方、受け取り方の問題です。

「これ以上、何を頑張ればいいの?」

当時は、こんな気持ちでいっぱいでした。それからこの言葉は嫌いになりました。

リハビリを行い、見た目は元気そうで、立っていたり座っているだけでは見分けはつきませんが、結局は障害を持つ身体になりました、100%元の身体には戻ることはできませんでした。

「頑張って。」と言われたところで、元の身体に戻ることは不可能ですから。

今現在、私は達成可能と思われることに関しては「頑張れ」と言えます。「バイト頑張って。」「仕事頑張って。」など。(でも最近は鬱とかも多いので、この手の話でも事情を知っていたら言わなくなりました。)

でも、命や身体の自由を失いかねない甚大な病気や怪我を、誰かが負ってしまった場合、「頑張れ」とは言えなくなりました。その人の身近にいる人に対しても言いません。何も言わなくても、本人が一番辛いのが分かっているから言えないのです。

そういう時の「頑張れ」の代わりの言葉ですか?私なら、何も言わないかな。。。

励ましやエールは時に刃になりますもんね。

言う代わりに「聴く」方が良い時がありますし。

でもまあ、最近はこんな風に変わって来たというか。

「頑張ることは良いことだけど、頑張らないように頑張ってね。」

結局は「頑張るな」と否定しているんですけどね(笑)

無理せず自分らしく、ホドホド程度で良いと思います。

この記事が参加している募集

サポートいただくと励みになります。 より良い文章を目指して頑張ります。