見出し画像

one more epilogue(最終話)【連作短編「epilogues」より】

この物語はフィクションです。実在するあらゆる個人・団体・学校・組織および事件・事象などとは一切関係ありません。
連作短編「epilogues」をまとめたマガジンは↓こちらです。



 僕たちは、昨日、一緒にロープウェイで、街の夜景を見に行った。

 とてもキレイだった。

 それが僕の、永遠の欠落を、埋めてくれるのかどうかはまだわからないし、

 ずっと彼女が続ける演技に気付かないフリをやめるきっかけになったかどうかもわからないし、

 もうひとりの彼女が、本当は何を考えてるかなんて知りようもないけれど、

 ……けれど、でも、彼女と僕と彼女は、ずっと手を繋いで、歩いた。

 
 若干、すれ違うひとたちの迷惑に、なりながら。


<連作短編「epilogues」了>

藍田ウメルの長編はこちら↓

他の短編集はこちら↓


「スキ」などの反応があるだけでも、とても励みになります。特に気に入って下さったなら、サポートもよろしくお願いします!