193冊目:トリコ/島袋光利
こんばんは、Umenogummiです。
今日は未知に溢れたグルメマンガです。
トリコ/島袋光利
世はグルメ時代。未知の食材があふれ、人々は美味な食事に舌鼓を打っていました。美食屋と呼ばれる肩書を持つ人たちは未開の味を求め、探し、捕食する色の探究者で、中でもトリコは世界最高の美食屋として知らない人はいないほどです。
IGO(国際グルメ機関)が主催するパーティーのメインディッシュとなる食材・ガララワニの調達のため、直属ホテルで料理長を務める小松はトリコの元を訪れます。
トリコと共に食材調達に赴くことで、シェフとしても一皮むけていく小松。そして小松の料理の腕と食材を大切に扱う姿を見て、トリコも次第に小松を相棒として認めていきます。
この世界にはトリコを含めたグルメ四天王と呼ばれる超人たちがおり、体内に数十種類の毒を持つ占い師・ココ、20万本もの頭髪を操るサニー、そしてグルメ刑務所に収監されていた四天王一の問題児で超聴覚の持ち主・ゼブラ。
序盤は、美食會と呼ばれるIGOと敵対する組織との激しい争いが繰り広げられます。グルメ時代のきっかけを作ったとされる美食神・アカシアのフルコースのメインディッシュ・GODを狙い、物語グルメ界と呼ばれる未開の土地へと舞台を移します。
主人公コンビの信頼関係もいいのですが、四天王一の優男と呼ばれるココと小松コンビもなかなかいいです。というか、小松は島袋氏の前作を彷彿とさせる風貌ながら、四天王はもちろん、IGOの面々、人間国宝と言われるシェフの節乃やその相棒・ノッキングマスター次郎などからも気に入られています。
既知の食材は一つもなくて、創作の食材や料理が出てくるのですが、どれも興味深いです。そして主人公サイドの人間はみな、食料を大切に扱っています。トリコは獲った食材はかならずすべて食べることを信条としていますし、小松も食材の声を聞くことで素晴らしい料理を作り上げていきます。
冒険とグルメに溢れたマンガです。