158冊目:ブラックジャック/手塚治虫
こんばんは、Umenogummiです。
今日は手塚治虫氏の名作です。
ブラックジャック/手塚治虫 作
高額の治療費を請求する代わりに、どんなに難しく、ほかの医師がさじを投げた患者の手術を成功させる無免許の天才外科医・ブラック・ジャック(BJ)の活躍を描いた作品です。
BJは幼少のころ、不発弾の爆発事故に巻き込まれ、体がバラバラになるという凄惨な経験をしており、この時恩師である本間丈太郎に命を救われたことから医師を志すようになります。また、同時に母親も重傷を負い、のちに死亡しており、BJはこのことが原因で姿を消した父親をひどく恨んでいます。
患者に法外な治療費を要求するBJに、ほかの医師たちは非難したりしますが、腕に間違いはないようで、BJにしか助けられない患者や、海外からBJを指名して来るような金持ちなどの依頼には病院の施設や助手を貸し出して、BJが執刀しての手術を行うこともあります。
崖の上の一軒家で開業し一人で暮らしていましたが、名家の娘の肩のこぶ(畸形嚢腫)の手術をし、そのこぶの中から一人の女児を作り上げます。家族から拒絶された彼女は、ピノコと名付けられ、BJと一緒に暮らし始めます。やがてBJにとって、ピノコは自称・BJの奥さんで、助手、かけがえのない家族となります。
治療費はとんでもない額を請求しますが、医師として高い志をもっています。もちろんBJにも治せない患者もいて、患者を死なせてしまうこともあります。前述の本間医師も、死の間際自らの罪を告白し、危篤状態に陥り、BJの手術の甲斐なくなくなります。途方に暮れるBJに本間医師が語り掛けます。
人間が生きものの生き死にを自由にしようなんておこがましいとは思わんかね…
小学校の図書室に銀河鉄道999(松本零士作)とこの作品が置いてあり、夢中になって読んでいました。小学生ゆえに、内容はあまり理解していなくて高校生くらいになってもう一度読んで感動し、大人になった今また読んで深く考えさせられています。命と懸命に向き合うBJの姿に胸を打たれ、強く生きなければと思わされます。
どの年代の人が読んでも、面白く、感慨深い名作です。
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