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160冊目:Change!/曽田正人・冨山玖呂・晋平太

こんばんは、Umenogummiです。
160冊目! です。


今日紹介するのは、「め組の大吾」「Capeta」の曽田正人氏が描くお嬢様×RAPマンガです。
(Capetaは読んだことないですが、め組~は好きです)


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Change!/曽田正人 作冨山玖呂・晋平太 Lyric監修



お嬢様高校で去年(こぞの)栞は、職員室で同じ高校の生徒がクラブでアルバイトをしているという話を耳にします。栞にはその生徒に心当たりがあり、その生徒に校紀(風紀)係として携帯の使用を注意した際に「犬」と言われたことを気にしていました。

彼女への反発心から、栞は彼女がアルバイトしているというクラブへ訪れます。そこで初めて、即興で相手の言葉を引用し言い返すラップを聴き、衝撃を受けます。そして彼女―倉田造酒(ミキ)を見つけ、先生がここへ来ると教えます。ミキはいったんは隠れたものの、栞の態度が癪に障り口論に。栞も初めて聞いたラップに高揚していたのか、韻を付けてミキに言い返します。

キャンセルが出たステージに、ミキに無理やり立たされた栞は、やったこともないラップバトルに挑戦することに。当然ながら善戦しながらも惨敗した栞は、それを称えるミキをにらみつけ帰宅、その夜悔し涙を流します。


次の日、ラップのことを調べている栞に、ミキはラップがうまくなるにはサイファー(何人かでフリースタイルラップをしあうこと)だと教えます。無理やりサイファーに持ち込んだミキに、カウントを間違えつつも応戦する栞(フリースタイルラップは8小節で言い切る)。
サイファーを終えた二人には友情が芽生えます。



ラップのラの字もよく知りませんが、そんな入門者でもわかりやすくフリースタイルラップの世界が描かれています。
栞は、和歌の世界とラップを繋げ、美しく言葉を紡いでいきます。その姿勢は父親、教師、そしてラッパーたちの心を震わせていきます。残念ながらこれからというところで終了してしまいましたが、ラストには栞とミキの素敵なシーンを見ることができます。


ところで以前はもっとすっきりした表紙だったと思うのですが、『和歌のお嬢様、ラップ始めました』というサブタイトルが付いたことでわちゃわちゃした感じになってしまっていてとても残念…。サブタイトルもちょっと8小節という短い時間で、即興で感情を披露するラップにはそぐわないような気がします。本の帯につけるくらいで良かったのに…と一読者の感想ですが。


内容は舞台が舞台なだけに騒騒しくも、すごく面白くて熱いですよ!
ラップは初めてでも、言葉に興味があるのなら楽しめる作品だと思います。


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